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#128 スープパスタで朝ご飯。その2
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「おはようカピ」
「おはようございます。昨日はすみませんでした。結局泊めて頂いて、服まで貸して頂いて」
茂造の服に着替えたノルドは、壱に何度も頭を下げる。
「頭を上げてください。起きられたんですね。良かった。しんどいとか痛いとか無いですか?」
「大丈夫です。昨日は疲れと空腹で、いつの間にか寝てしまったみたいで……本当に申し訳無い」
「いえいえ」
実際はサユリの仕業なのだが。しかし当のサユリはどこ吹く風。照れて恐縮するノルドを前に、壱は隠れて苦笑してしまう。
「じゃあ朝ご飯食べられますか? スープパスタなんですけど」
壱は分けておいたパスタも鍋に追加した。
「いえ、そんな本当にそこまでは。この村に食堂とかありませんか? ああ、この時間には流石に開いて無いでしょうか。宿屋などは如何でしょう」
「この村に宿は無いんじゃ。観光客などは来んからのう。食堂はの、ここの1階が食堂なんじゃ。営業は昼からじゃぞ」
「え!」
茂造の言葉にノルドは眼を見開く。
「ではその朝食に是非お金を払わせてください。良い言葉では無いのですが、お金は持っています」
「え!」
今度は壱が驚く番だった。
「ノルドさんはうちのお客さんです。食堂じゃ無くてうちの。お金なんて頂けませんよ! 遠慮無しに食べてください」
「でも」
「そうしてくれんかのう。でないと儂らの目覚めが悪くなるからのう」
「ですが」
茂造に言われても、ノルドは歯切れが悪い。昨日も感じたが、人が良いのだろう。
しかしこうしてこの村に辿り着くと言う事は、何か訳有りなのでは無かろうか。
壱がそう考えていると、サユリが口を開いた。
「気にする事は無いカピよ。ここは甘えておくと良いカピ」
「でも、え、ええ!?」
ノルドがここに来て1番の驚きを見せた。
「カピバラが喋ってる!?」
先程もサユリは朝の挨拶で口を開いた訳だが、それは認識出来ていなかった様だ。
「我はこの村の魔法使いカピ。喋れるのは当然だカピ。ま、とりあえず座るカピよ。朝食を食べながらお前の話を聞くカピ」
「は、はい!」
ノルドは驚いたまま、反射の様にサユリの言う事を聞き、ドアに近い席に慌てて掛けた。
サユリはテーブルに上がり、壱と茂造も椅子に座った。
「では、いただくとするかのう」
「いただくカピ」
「はい、いただきます」
「い、いただきます!」
各々スプーンを手にし、具材を掬う。口に入れた茂造が頬を緩めた。
「うんうん、優しい味じゃのう。野菜からも鶏肉からも、良い味が出ておるの」
「胡椒控えめにしてるしね。ノルドさんの体調が判らなかったから、多少悪くても食べて貰えるぐらいの味付けが良いかなって」
「ああ、申し訳無い。お気遣いありがとうございます」
「いえいえ。簡単なものになってしまったんですが。俺の持ってるレパートリーも多く無くて」
「とんでも無い。スープパスタと言うんですよね? 初めて食べました。この様な形のパスタも」
パスタの形に関しては、手間を省いた産物なので、寧ろ申し訳無い。
「ベースはブイヨンなのでしょうか。ああ、良いですねぇ。私は独身なもので、親元を離れてからこういった優しい味の食事にはなかなかありつけなくて。嬉しいですねぇ。身も心も温まり、癒されます」
ノルドはそう言いながら、嬉しそうにスープパスタを口に運んでいる。そこまで言って貰えると、作った甲斐があったと言うものだ。
「さてノルド、食事を味わうのも良いカピが、話を聞かせてもらうカピ。食べながらで良いカピよ」
「あ、はい」
食事の間に、喋るカピバラについては飲み込んでくれた様だ。ノルドは落ち着いた表情で顔を上げると、スプーンを動かす手を止めると、ゆっくりと口を開いた。
「おはようございます。昨日はすみませんでした。結局泊めて頂いて、服まで貸して頂いて」
茂造の服に着替えたノルドは、壱に何度も頭を下げる。
「頭を上げてください。起きられたんですね。良かった。しんどいとか痛いとか無いですか?」
「大丈夫です。昨日は疲れと空腹で、いつの間にか寝てしまったみたいで……本当に申し訳無い」
「いえいえ」
実際はサユリの仕業なのだが。しかし当のサユリはどこ吹く風。照れて恐縮するノルドを前に、壱は隠れて苦笑してしまう。
「じゃあ朝ご飯食べられますか? スープパスタなんですけど」
壱は分けておいたパスタも鍋に追加した。
「いえ、そんな本当にそこまでは。この村に食堂とかありませんか? ああ、この時間には流石に開いて無いでしょうか。宿屋などは如何でしょう」
「この村に宿は無いんじゃ。観光客などは来んからのう。食堂はの、ここの1階が食堂なんじゃ。営業は昼からじゃぞ」
「え!」
茂造の言葉にノルドは眼を見開く。
「ではその朝食に是非お金を払わせてください。良い言葉では無いのですが、お金は持っています」
「え!」
今度は壱が驚く番だった。
「ノルドさんはうちのお客さんです。食堂じゃ無くてうちの。お金なんて頂けませんよ! 遠慮無しに食べてください」
「でも」
「そうしてくれんかのう。でないと儂らの目覚めが悪くなるからのう」
「ですが」
茂造に言われても、ノルドは歯切れが悪い。昨日も感じたが、人が良いのだろう。
しかしこうしてこの村に辿り着くと言う事は、何か訳有りなのでは無かろうか。
壱がそう考えていると、サユリが口を開いた。
「気にする事は無いカピよ。ここは甘えておくと良いカピ」
「でも、え、ええ!?」
ノルドがここに来て1番の驚きを見せた。
「カピバラが喋ってる!?」
先程もサユリは朝の挨拶で口を開いた訳だが、それは認識出来ていなかった様だ。
「我はこの村の魔法使いカピ。喋れるのは当然だカピ。ま、とりあえず座るカピよ。朝食を食べながらお前の話を聞くカピ」
「は、はい!」
ノルドは驚いたまま、反射の様にサユリの言う事を聞き、ドアに近い席に慌てて掛けた。
サユリはテーブルに上がり、壱と茂造も椅子に座った。
「では、いただくとするかのう」
「いただくカピ」
「はい、いただきます」
「い、いただきます!」
各々スプーンを手にし、具材を掬う。口に入れた茂造が頬を緩めた。
「うんうん、優しい味じゃのう。野菜からも鶏肉からも、良い味が出ておるの」
「胡椒控えめにしてるしね。ノルドさんの体調が判らなかったから、多少悪くても食べて貰えるぐらいの味付けが良いかなって」
「ああ、申し訳無い。お気遣いありがとうございます」
「いえいえ。簡単なものになってしまったんですが。俺の持ってるレパートリーも多く無くて」
「とんでも無い。スープパスタと言うんですよね? 初めて食べました。この様な形のパスタも」
パスタの形に関しては、手間を省いた産物なので、寧ろ申し訳無い。
「ベースはブイヨンなのでしょうか。ああ、良いですねぇ。私は独身なもので、親元を離れてからこういった優しい味の食事にはなかなかありつけなくて。嬉しいですねぇ。身も心も温まり、癒されます」
ノルドはそう言いながら、嬉しそうにスープパスタを口に運んでいる。そこまで言って貰えると、作った甲斐があったと言うものだ。
「さてノルド、食事を味わうのも良いカピが、話を聞かせてもらうカピ。食べながらで良いカピよ」
「あ、はい」
食事の間に、喋るカピバラについては飲み込んでくれた様だ。ノルドは落ち着いた表情で顔を上げると、スプーンを動かす手を止めると、ゆっくりと口を開いた。
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