滝川家の人びと

卯花月影

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12 かすみ桜咲くころ

12-1 かすみ桜咲くころ

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 年が明けて天正八年一月。
 義太夫は、待ち望んだ花嫁・玉姫を迎え、伊吹山の麓を馬で進んでいた。
 冬の空気は冴えて冷たい。
 けれど、道すがらほころぶかすみ桜の淡い色が、かすかな春の兆しを告げていた。
 馬上の玉姫は旅装束ながら凛とした姿で、微笑を浮かべていた。その笑みを見るたび、義太夫の胸は弾み、これ以上の幸福はないとさえ思えた。
 越前、花城山まで玉姫を迎えに行った義太夫は、塩津海道を南下して琵琶湖までくると、伊吹山の麓にある薬草の里に向かった。
 信長が宣教師たちから入手した薬草・薬木は三千種類にも及ぶ。その他にも茶席で用いられる茶葉や火薬の材料となるヨモギもあり、広大な伊吹山の麓で栽培されている。
「義太夫殿、ほれ、あちらに桜が」
 旅装束の玉姫が馬上から指さす方向に無数の小さな花を咲かせた桜の木が見えた。
「やや、まことじゃ。なんとも華麗な。玉姫殿のようじゃなぁ」
 供をする助九郎は全く聞いていられない、と言わんばかりの顔だ。
 玉姫は小さく笑い、馬上の影が並んで揺れた。
 その時、馬の蹄が土を小気味よく叩き、乾いた冬の風が頬を抜けていった。義太夫の大げさな言葉と、自然の静けさが妙に噛み合わず、余計に可笑しみを誘う。
「噂通りじゃな。義太夫殿の口のうまさは」
 玉姫が感心すると
「何を言うか。わしゃ、まことのことしか言わん。この桜を見るたび、玉姫殿を思い起こすこととしよう」
 義太夫は日野を出て以来、終始笑顔で、これ以上ないというほどの幸を満喫している。
「この日の本が皆、義太夫殿のようであれば、今にも天下は泰平となりましょうな」
「いやはや、然様なことは…」
 手放しで褒められたことなどない。なんとも面映ゆく、気恥ずかしくなり、馬の頭を撫でてみる。
(ちと、まてよ…。滝川左近の筆頭家老の居城、桑名城といえば、豪華な城と勘違いしておるやもしれぬな)
 花城山城は城主だった武藤宗右衛門の性格を表すように、簡素ではあったが手入れが行き届いていた。
(それに比べて我が城は…)
 せめて雨漏りくらいは直しておくべきだったと気づいたが後の祭り。
(当然、今後は贅沢な暮らしができると期待しておったとしたら…)
 桑名に来れば、暮らしぶりがよいとは言えないことが露見してしまう。忠三郎が普段から着ているような良質な絹の着物などは、生涯身に着けることはできないかもしれない。
(桑名に来た途端、花城山に帰りたいといいだしたら、如何いたそうか)
 考え出すとあれもこれも不安になっていく。
 ほどなく、薬草の里の入り口にたどり着き、門番に声をかけて中に入れてもらった。
 ここに来たのは主命、つまりは一益から命を受けたからだ。この薬草の里には、南蛮渡来の薬草が並び、誰もが無害と信じて疑わない。だが奥には、人目に触れぬよう囲われた一角がある。そこには数多の毒草が密かに植えられていた。
 甲賀に古くから伝わる神農本草経《しんのうほんぞうけい》なる書物。今から何千年も前のこと。唐の国の伝説の王、三皇五帝の一人、炎帝神農。薬王大帝とも呼ばれる王が民に医薬と農耕を教えた。王は自ら、薬草百草を舐め、効能を確かめた上で人々に伝授した。その秘伝が後漢の頃に纏められ、薬草の本として海を渡り、誰がどのように甲賀に持ち込んだのか、今となっては知る者はいない。そこには上質な治病薬の記載もあるが、その大半は毒草だ。詳細な説明があり、その中には猛毒も含まれる。一益は神農本草経に記された毒草を選び、信長の許しを得てここに植えさせていた。
「のどかな場所じゃ。ここで主命とは?」
 まさか毒草を育てているとは知らない玉姫が、不用意に歩き回り、かぐわしい花の香りを嗅ぐ。義太夫は気が気ではない。
「ここでしばしお待ちくだされ。ちと探し物をして参るゆえ」
 摂津での森家との諍いの際に甲賀衆によって使われた薬が何だったのか、あの煙の元は何かを探るため、目ぼしい毒草をいくつか摘んで持って帰らねばならない。
「助九郎、おぬしも探してくれんか」
 とにかく広く、種類が多い。この中から見つけ出すのは至難の業だ。
「それがしは書物でしか見たことがありませぬ」
「然様か…致し方ない。気長に探すとしよう」
 いくつか目ぼしい草を取ってはいるが、まだ足りない。なんといっても玉姫が共にいる。日暮れまでには宿に向かいたいと思っているが、そう簡単に見つかるものでもない。うららかな日和の中、ずっと下を向いて探していると腰が痛くなってくる。
 腰を伸ばして拳で叩いていると、花びらが舞い降りてきた。見上げると桜の木の枝に鳥がいる。
 
 恋衣、着伊吹の山に鳴く鳥の
             間なく時なし我が恋ふらくは
                
 万葉集、巻十二。恋の衣を着慣らすという奈良の山に鳴く鳥の声が絶えないように、我が恋の思いも途切れないと詠う。着慣らす、なので本来は着伊吹ではなく、着奈良だ。
 ふと口をついて出たところで、背後からクスクスと笑う声。
「着伊吹ではのうて着奈良じゃ」
 玉姫が笑うと、義太夫は気まずげに頭をかく。
 その間、枝の上の小鳥がひと鳴きし、羽ばたいて飛び去った。気まずさに拍車をかけるようで、義太夫はますます赤面する。
「聞かれているとは…ここは伊吹山ゆえに…」
 言いかけて玉姫の手にあるものにふと目をやる。
「それは!」
 義太夫が血相変えると、玉姫が気づき、
「フキじゃ。あちらで見つけた。今宵、これを茹でて…」
「だめじゃ、だめじゃ!」
 義太夫が真っ青になって袖を掴んで乱暴に取り上げたので、玉姫が驚いて言葉を失う。
「これはフキではない!今すぐ、その手を洗わねば」
 玉姫の手を掴んで、グイグイと小川まで連れて行った。
「な、何をそんなに…。これがフキではないと?」
 普段のおどけた雰囲気とは違い、恐ろしいまでの形相で睨む義太夫に、玉姫が怯えた顔をする。しばらくの間、手を洗っていると、やがてふぅと息を付き、いつもの義太夫に戻った。
「いやはや肝をつぶした。したが丁度よい。探していたものが見つかったわい」
「義太夫殿。それはフキではなく、何なのじゃ。ここは薬草があるのではないのか。何をかように怒ったのじゃ」
「いやぁ、それは…」
 毒草とは言えず、なんとか言い逃れようとしたが、誤魔化しがきく相手でもない。山を下りる道すがら、玉姫がしつこく聞いてくる。
「わらわにも話せぬことか」
 隠しておきたいことはたくさんある。叩けば埃の出る身体だ。
「そうではないが、なんというか」
「そうではないなら、教えてくだされ」
 ついに根負けして、重い口を開く。
「あれはフキによう似ておるが、フキではない。|走野老はしりどころじゃ」
「はしりどころ?」
「食すと幻を見、苦しみもがいて走り回る。葉を掴んだ手で目を擦ると目が見えなくなる。恐ろしい毒草じゃ」
「毒草?何故にそのような恐ろしきものがあの中に?」
 ただの薬草園だと思っていた玉姫が驚いて義太夫を見る。義太夫は深くため息をつき、観念して話しはじめる。
「上様のお許しを得て、あの一角で内密に我らが集めた毒草を育てておるのじゃ」
「毒草を育てる?何のために?」
 目を丸くする玉姫に、義太夫はあぁと気づき、
「姫は、甲賀者とは如何様なものか、存じてはおらぬのじゃな」
 義太夫がこれまでとは打って変わって暗い声を出すので、そばで聞いている助九郎も俯いてしまう。
 義太夫が気にしているのも無理はない。毒薬にかけては甲賀の右に出るものはない。素破の仕事は謀略で、ある時は闇から闇に人を葬り、またある時は寝返りを促したり、だましたり、火をつけたり、凡そ真っ当な武士のすることではないが、それこそが滝川勢が得意としていることだ。
 特定の主をもたず、自治を貫いたと言えば聞こえはいいが、帰するところ、大名たちが汚れ仕事を請け負う素破の主になることに抵抗を示したからに他ならない。そのいい例が六角義賢だ。鎌倉以来の名門であり近江源氏として名高い六角家は、散々素破を使っていながら決して武士とは認めなかった。家臣とすることは家の穢れと言って蔑み、必要なときだけ金を払って雇うという形で代々関わってきていた。それは六角だけではない。六角に追従する蒲生も、将軍家も、伊勢の名門北畠も同じだ。
(そもそも一軍の将は鉄砲を撃たない)
 鉄砲を撃つのは通常、雑兵、足軽で、織田家の中でも自ら銃を手にする将は信長、一益以外では明智光秀くらいのものだ。その中でも一益個人が一騎でも戦えるほど強いのは、ただの武士ではない証拠だった。
「されど殿は、周りがいかに蔑んでも我らは武士。武士の誇りを捨てるなと仰せになる。それゆえ我らは誇りを捨てぬ。そう思うてこれまで戦ってきた。それを武藤殿は、我が殿を高潔な武将と、そう言われた。その話を聞いて我らがどれほど嬉しかったことか。何も仰せにはならぬが、殿も同じ思いだった筈」
「何故早う毒草の話をしてくださらなんだ。分かっていればわらわとて、迂闊に触れるようなことはせなんだ」
「それは…」
 玉姫に嫌われると思ったからだ。玉姫は義太夫の表面しか見ていない。
(鶴が北の方に何も話さぬというのは、こういう理由があったのか)
 いざ妻帯するとなり、改めて忠三郎の気持ちが分かるような気がした。戦場で女子供を手にかけた後で、国に戻って素知らぬ顔で妻子と会話をするのは、心穏やかではいられないだろう。
「義太夫殿、この期に及んでまだ隠し事をなされるか」
「いやはや、それは…」
 忠三郎の気持ちはわかったが、どうも玉姫は吹雪のように何も聞かずに大人しく黙っている人となりではないようだ。
「その毒草で人を殺めてきた。姫に知られとうはなかったのじゃ。わしは主命とあれば女子も赤子も手にかけた。雅な公達と思うておるなら大間違い。まことはただの素破、汚れ仕事にまみれた男よ」
 傍で聞いている助九郎は時々首を傾げながらも、難しい顔をする。そこには甚だしく勘違いしている部分が多々あったが、義太夫の気持ちはよくわかる。
 義太夫は半ば、やけになってそう言い、玉姫の返事を待ったのだが、玉姫は黙り込んだまま何も言ってくれない。これほどに辛い沈黙がこれまであっただろうか。
(悪行を笑いに換える術しか、わしにはなかったのかもしれぬ…)
 どんよりと暗い気持ちになった。やはり黙っていればよかった、と後悔していると、
「唯円妨、そなたが人を殺めたことなきは、心が善くて殺さぬにはあらず。ただ人を殺すという縁が備わっていないだけのこと。いかに心が善いから一人も殺さないと思うても、百人千人殺すこともあるべし」
「お?唯円房?わしは義太夫じゃが?」
 義太夫が首を傾げると、玉姫が笑い出した。
「これは歎異抄。唯円房なるものに親鸞が説いた教えじゃ。善い心を持つから人を殺めぬのではなく、一人も殺めぬと思うていても百人でも千人でも殺めてしまうことがあると、そう言うておるのじゃ。そもそも人を殺めるのに汚いも綺麗もなかろうて」
 歎異抄は鎌倉時代に親鸞の弟子が書いた本だ。その八代目となるのが北陸一帯に一向宗を広めた蓮如。蓮如が「当流大事の聖教」と呼んで歎異抄を門外不出の教えとし、仏縁のないものには見せてはならないとしたため、禅宗しか知らない義太夫は、歎異抄の名も知らない。
 玉姫は越前で浄土宗の寺に出入りしていた折、この教えを何度も耳にしてきた。だからこそ、言葉の端々に実感がこもる。だが、その教えを継いだ一派は、やがて一向宗となって武を掲げ、織田家の宿敵となっていった。
「その一向宗を根絶やしにしたのがわしらじゃが…」
「義太夫殿、つまらぬことを気になさるな」
「へ?つまらぬこと?」
「そうじゃ、これから夫婦になる我等。つまらぬ隠し事はなしにしてくだされ」
 玉姫が馬を寄せて、力強く義太夫の背を叩いた。
「げほっ」
 思わずむせる義太夫の背で、鞍の革がきしみ、助九郎が慌てて手綱を引き締める。緊迫した話の最中に、妙に滑稽な間が生まれた。
(女子の割には力があるのう)
 義太夫は妙なことに感心し、もうひとつ、懸念していたことを思い出した。
「わしの元に嫁いでも、絹の着物を纏う日は来ぬやもしれぬ。都で売っておるような女子の喜ぶ櫛やら何やらを買うてやることもできぬやもしれぬ」
 言ってから気まずくなり、咳払いして馬の腹を軽く蹴った。馬がぶるると鼻を鳴らす。
 その音に紛れてしまいたいほど、義太夫の声はしぼんでいた。
 すると玉姫は声を上げて笑い出した。
「阿呆なことばかり仰せになるな」
「あ、阿呆?わしが?」
「そのようなことは、いちいち仰せられずとも、今の義太夫殿を見ておればようわかること」
「む?な、なるほど…」
 改めて見てみると、いつ着替えたかもわからない麻の着物があちこち擦り切れて、ところどころ穴まで開いている。
「常より野山を駆け回っておるゆえ…」
 義太夫が恥ずかしそうにそう言うと、玉姫は笑いをおさめて、
「義太夫殿。被褐懐玉《ひかつかいぎょく》という言葉を存じておられるか」
 老子七十章。粗末な着物を着ていても、懐には宝玉のような徳を備えている。すぐれた才能を包み隠しているたとえとして老子は話している。
「兄、宗右衛門は義太夫殿をそう評しておりました」
「武藤殿がわしのことをそのように…」
 宗右衛門が自分をそんなふうに見ていたとは知らなかった。
(なにやら買いかぶりすぎではあるが、有難いことよの)
 自分を妹の婿として選んでくれた宗右衛門に、改めて礼を言いたくなる。
 道々に咲き誇るかすみ桜を見てしみじみと
「わしはよい嫁をもろうた。もうこのまま死んでもよいわ」
 満面に笑みを浮かべて言う。
「何を申されるか。祝言がまだじゃ」
「おぉ、まっこと、そのことよ。早う伊勢に戻らねば」
 助九郎がふぅと安堵の息をつく。義太夫が大笑いしたその瞬間、遠くの谷間で薪が弾けるような小さな音がして、かすかな灰色の煙がひと筋だけ上った。春の暖気に紛れて目立たぬほど小さなものだったが、暖かな笑顔の下に、ほんの薄い気配が一つ差し込まれた。
 伊吹山の風が、何かを予感したように、ふと向きを変えた。
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