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「純白のドレス」
第163話「純白のドレス」
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-ヒロン邸-
「ヒロン様!
先ほど白いドレスのご婦人がやって来て、
貴方様にこれをと。」
ヒロン「白い服のご婦人?」
そういうとヒロンは小包を開けた。
ヒロン「これは・・
一枚の金貨がこんな大金に化けるとはな。」
メンシアは同年クスコを離れ、
姉妹夫婦を頼りチリに渡り、
コンセプシオンでひっそりと生活をする事になる。
※ ベニートの死は、転落死とされてはいるが、真相は不明である。
-コパカバナ-
オトナ「チカ様、金色コウモリの血でございます。」
ゴックン!
チカ「グハッ!」
オトナ「大丈夫ですか?!
お召し物が・・」
チカ「気にする事はない。
どうせ奴らの献上品よ。
こんな真っ白い服を寄こす方が悪いのじゃ。
しかもこの様な動きにくい服、まるで拘束具よ。」
オトナ「確かにそうやって我らの文化は
閉じ込められてゆく様ですね・・」
チカ「しかし・・いつ飲んでも、慣れぬものだな。」
オトナ「我慢してくださいませ。
チカ様の発作を抑えるのには
欠かせないものですので。」
チカは不味そうな顔をして、
血がかかったドレスで、舌を出して戯けて見せた。
チカ「そう言えば、
近隣ではあやつらが持ち込んだ山羊なる生き物の血が
吸われる事件が多発しているらしいな。」
オトナ「おそらくコヨーテか何かの仕業でしょう。」
チカ「所で例のバルディビアの動向はどうじゃ?」
オトナ「どうやらモルチェ族と戦になった様です。
バルディビア達が勝利し、現地に根を生やそうとしましたが、撤退したとの事です。」
チカ「せっかく勝ったのにか?
随分臆病者よのぅ。」
オトナ「どうでしょう。
奴らは撤退してきたにも関わらず、
土地や奴隷も含め良い報酬を得られそうだと、
みな嬉々として帰って来たらしいです。」
チカ「なるほどな。
進軍したもの達だけでは
統治を維持するのは難しいと考え
一旦引き上げていたという事か?」
オトナ「おそらくそうでしょう。
あの地域の部族は数も多く
戦地となった川向こうにも勢力が
混在していたという話も聞いております。」
「チャンカノただいま戻りました。
2つご報告があります。」
オトナ「申せ。」
チャンカノ「1つは、
スペイン政府とゴンサロ・ピサロの戦が終了しました。
ゴンサロは斬首となりました。」
オトナ「遂にピサロ一族は途絶えたか。」
チカ「ゴンサロの名は今聞いても吐き気がするわ。
あの様な下劣な者が貴族とは・・
スペインとはケダモノの国なのかのぅ。」
オトナ「此度、スペイン政府を率いたガスカなる者は
交渉力に長けると聞いておる。
現在サイリ様とも交渉しているらしいが、
タワティンスーユは完全に形骸化する事になるかもしれぬな。」
チャンカノ「その件に関係する事なのですが、
パウリュ様が病によりお亡くなりになり
ご子息のカルロス様が帝位に就く事になりました。」
オトナ「なんと・・」
チカ「マンコが殺され、
結局ビルカバンバの方はサイリが帝位に就いたと聞いたが、
スペイン側が担ぎ上げたカルロスもまだ幼い。
話がまたこじれそうじゃな。」
チャンカノ「おっしゃる通りで、
二分された帝国の講和は
一旦振り出しとなっている状態です。」
オトナ「この展開は我らにどう転ぶのであろうか・・」
突如衛兵がチカ達の部屋へ入ってきた。
「申し上げます!!
北門が破壊され、
宮殿内に何者かが忍び込んだ模様です。」
オトナ「北門だと?」
「おそらく複数人で力で破壊された様です。」
オトナ「チカ様を狙いに来たか。
この周辺の警備を固めよ!」
※ボリビアなどでは、古くからコウモリの生血を飲む風習がある地域がある。コウモリの血に治癒効果があり、特にてんかんの発作を抑えると信じられている。医学的根拠なく、感染症リスクも高める可能性もある。
「ヒロン様!
先ほど白いドレスのご婦人がやって来て、
貴方様にこれをと。」
ヒロン「白い服のご婦人?」
そういうとヒロンは小包を開けた。
ヒロン「これは・・
一枚の金貨がこんな大金に化けるとはな。」
メンシアは同年クスコを離れ、
姉妹夫婦を頼りチリに渡り、
コンセプシオンでひっそりと生活をする事になる。
※ ベニートの死は、転落死とされてはいるが、真相は不明である。
-コパカバナ-
オトナ「チカ様、金色コウモリの血でございます。」
ゴックン!
チカ「グハッ!」
オトナ「大丈夫ですか?!
お召し物が・・」
チカ「気にする事はない。
どうせ奴らの献上品よ。
こんな真っ白い服を寄こす方が悪いのじゃ。
しかもこの様な動きにくい服、まるで拘束具よ。」
オトナ「確かにそうやって我らの文化は
閉じ込められてゆく様ですね・・」
チカ「しかし・・いつ飲んでも、慣れぬものだな。」
オトナ「我慢してくださいませ。
チカ様の発作を抑えるのには
欠かせないものですので。」
チカは不味そうな顔をして、
血がかかったドレスで、舌を出して戯けて見せた。
チカ「そう言えば、
近隣ではあやつらが持ち込んだ山羊なる生き物の血が
吸われる事件が多発しているらしいな。」
オトナ「おそらくコヨーテか何かの仕業でしょう。」
チカ「所で例のバルディビアの動向はどうじゃ?」
オトナ「どうやらモルチェ族と戦になった様です。
バルディビア達が勝利し、現地に根を生やそうとしましたが、撤退したとの事です。」
チカ「せっかく勝ったのにか?
随分臆病者よのぅ。」
オトナ「どうでしょう。
奴らは撤退してきたにも関わらず、
土地や奴隷も含め良い報酬を得られそうだと、
みな嬉々として帰って来たらしいです。」
チカ「なるほどな。
進軍したもの達だけでは
統治を維持するのは難しいと考え
一旦引き上げていたという事か?」
オトナ「おそらくそうでしょう。
あの地域の部族は数も多く
戦地となった川向こうにも勢力が
混在していたという話も聞いております。」
「チャンカノただいま戻りました。
2つご報告があります。」
オトナ「申せ。」
チャンカノ「1つは、
スペイン政府とゴンサロ・ピサロの戦が終了しました。
ゴンサロは斬首となりました。」
オトナ「遂にピサロ一族は途絶えたか。」
チカ「ゴンサロの名は今聞いても吐き気がするわ。
あの様な下劣な者が貴族とは・・
スペインとはケダモノの国なのかのぅ。」
オトナ「此度、スペイン政府を率いたガスカなる者は
交渉力に長けると聞いておる。
現在サイリ様とも交渉しているらしいが、
タワティンスーユは完全に形骸化する事になるかもしれぬな。」
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