【アラウコの叫び 】第2巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

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想定外

第10話「クラントゥン」

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-競技会場-
ナウエル「おっ!まだやってるねぇ。」

既に人だかりが出来ていた。
「免除者と大人しそうな奴が良い勝負してるぞ!」
 
「アイツ、ルンクトゥンでほぼ最後に着いた奴だよな?」
 
「アイツがこのまま優勝でもしたら、俺はアイツの下につきたいな。」
 
「あんな弱そうな奴の下についてどうすんだよ?」
 
「だからいいんだよ。普段アイツが身の回りの世話してくれそうだろ?」
 
「分からんぞ?あんな奴に限って立場変わったらこき使われるかもしれんぞ。」
 
ナウエル「そっか、クラントゥンだったね。
なら、その良い勝負してるのは・・」
 
ツルクピチュンの頬には一筋の汗が伝い、手にはしっかりと石が握り込まれていた。

 
ナウエルは面識のないレポマンデに話しかけた。
「どうだい君の大将は?」
 
レポマンデ(ナウエル?!まるで知り合いみたいに話しかけてくるな。ここは気圧されず振る舞わないとな。)
 
レポマンデ「ああ、マレアンデが得意とするのは接近戦ではあるが、投石術だってそこら辺の奴らには負けないだろうなぁ。」
 
ナウエルはやっと二人の対決を見る事ができた。
 
ナウエル「え?!
なんで2人は向かい合ってるの?」
 
レポマンデ「最初は石で的当てを皆で一斉にしてたんだが、ルールが変わったんだ。」


-30分前-

「どうやらクラントゥンの勝者は、あのどちらかになりそうだな。」
 
マレアンデ「思わぬ奴がしつこく喰らいつくてくるな。
あの緑の衣を纏う奴。
そしてよくよく見ると、あの顔・・気に食わぬ。」
 
ツルクピチュンは正確に小石で的を撃ち抜いていく。
 
マレアンデがツルクピチュンに近寄り話しかけてきた。
 
マレアンデ「貴様、美しい顔をしているな。
この地に綺麗な顔は2人いらない!
私と直接対決しろ!」

ツルクピチュンはマレアンデの言ってる意味が理解できないでいた。
 
マレアンデ「パルタ様!
このまま地味にこやつと勝敗を決めるのはつまらない。
この祭りを盛り上げる為、提案したいことがあります!」
 
パルタ(派手好きのマレアンデが地味な繰り返しに飽きてきたな・・)
 
マレアンデ「私とこやつと向かい合い、互いに向かって石を投げるルールに変えていただけませんか?
どちらかの体に一つでも石を当てれば勝ち。
どうです、面白そうじゃないですか?」
 
マジョケテ「ハハ、マレアンデよ。
面白い事を考えるな。」
 
アイナビージョ「他地域への良い宣伝にもなりそうじゃな。
正直、飽きてきた所だった。」
 
パルタ「よかろう。マレアンデ好きにするが良い!
ツルクピチュン貴様も良いな?」
 
マレアンデ「ありがとうございます!」
 
ツルクピチュン「仰せのままに。」

アイナビージョ(ん?マレアンデの対戦相手の小僧・・はて?あやつの顔どっかで見た様な・・)
 
マレアンデ「皆の者!聞くがよい!
私はあやつめの顔だけを狙う!
もし他の部分に当たった場合は、私の負けとする。」
 
辺りはマレアンデの宣言に盛り上がっていた。
「さすが免除者だな。魅せるねぇ。」
 
マレアンデ(さて、あやつの綺麗な顔潰してくれるわ!)
 
 
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