【アラウコの叫び 】第2巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

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コジェジャウジン/前編

第34話「加速」

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-ナウエル-

ナウエルはあっという間、後続のツルクピチュンに追いついてしまった。
 
ナウエル「やあ、ツルクピチュン!
どうしたの?その傷?」
 
ツルクピチュン「大した事じゃないよ。」
 
ナウエル「そうか、気をつけて。じゃあ先行くね!」
 
ツルククピチュン「相変わらず早いな。」
 
ナウエルはあっという間にツルクピチュンを追い抜いていった。
 
「そう言えば君、名前は?
僕はツルクピチュン」
 
「リチュエン・・」
 
ツルクピチュン「良い名だね。
そろそろ僕も速度上げるね。
また後でね、リチュエン!」
 
アイナビージョはナウエルを眺めながら呟いた。
「あの青い外套の若者、物凄い速さだな。」
 
クリニャンク「あれは、アウカマンの倅よ。」
 
アイナビージョ「ほう、どおりでな。
ところでお前の倅も参加してるんだろう?」
 
「うむ。うちの倅はどこいったのかな・・」
クリニャンクは少し恥ずかしげに辺りを見渡した。
 
 
-ラウタロ-

ラウタロは上手く障害物を使いながら、反動をつけて進んでいた。
 
木や大岩の上ではすかさず両足をつけ、時には小枝に掴まり延伸力を利用したりと、効果的にあらゆる物を利用していった。
 
リチュエンの背中が見えてきた。
 
ラウタロ「やっと後続集団に追いついたか。」
リチュエンの側にあった蔓を掴み、瞬く前に前方まで飛んでいった。
 
ラウタロはツルクピチュンの隣に着地し、すかさずチョイケピンで並走した。
 
ツルクピチュン「もうラウタロもやってきたのか。
ナウエルともさっき会ったよ。」
 
「ん?」
ラウタロはツルクピチュンの背中に足形があるのに気付いた。
 
ラウタロ「誰にやられたんだ?
仕返ししたい時は、遠慮なく言ってくれ。」
 
ツルクピチュン「君は時折物騒だね。でも、ありがとう。」
 
 
-ナウエル-
ナウエルはあっという間に先頭集団に追いつき、
急な坂に差しかかっていた。
 
ナウエル「まだ彼らは見えないか。
まあ、早かったからなぁ。」
 
先頭集団からさらに間隔を空けてグワノ兄弟は独走している。
 
フェニストン「そろそろ本気を出すか。」

マイロンゴは坂の中腹でフェニストンに追い抜かれた。
 
フェニストンは身体が温まり、いよいよ本腰を入れた様だ。
 
実際グワノ兄弟をも凌ぐ程、フェニストンは早くなっている。
 
マイロンゴ「!?なんて速さだ。あれがアイツの本気か?
俺も注入してもらおうかな・・」
 
マイロンゴが呑気な事を呟いている最中、物凄い勢いで、新たな影が通り過ぎていった。
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