【アラウコの叫び 】第2巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

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コジェジャウジン/前編

第35話「障害物」

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マイロンゴ「えっ・・?なんだもう1人?いや動物か?」
 
ナウエルは坂道を片足でスピードを落とす事なく登っていき、颯爽と駆けている鹿すらも簡単に追い抜いていった。
 
フェニストンの背中が見えてきた。
 
ナウエルはフェニストンと並走しながら語りかけた。
 
ナウエル「驚いたな。僕と同じくらいの速さを持つ人がいるなんて。」
 
フェニストン「なんだこいつは?
俺の全速力と同じスピードだと?ありえない」
 
ナウエル「あ、危ない!」
 
「しまった・・」
フェニストンはナウエルの登場に驚き、足を踏み外してしまい川に落ちてしまった。
 
ナウエル「ごめんね。話しかけたばっかりに、、いつか埋め合わせするね!」
 
フェニストンはナウエルを眺めながら呟いた。
 
フェニストン「なんて身のこなしだ。
仮にあのまま並走してても、置いてかれたかもしれん。
奴も何か秘術を使っているのか?」

-ラウタロ-
ラウタロはやっとマイロンゴの背中が見えてきた所だった。
 
ガラガラ

遠くで何かが崩れる様な音がした。
 
ラウタロ「ん?崖崩れか。距離的には後続者達の辺りか?」
 
マイロンゴ「なんだ?!
まっ、知ったこっちゃねーがな!」
 
ラウタロ「運があるなら、生き残るだろう。」
 
ラウタロの脳裏には最後尾で出逢ったか細い少年の背が浮かんだ。
 
 
-ナウエル-
ナウエルの視界には森林地帯が広がり、グワノ兄弟たちの背中が映った。
 
ナウエル「ふぅ、やっと追いついたか!」
 
アルカティパイ「叔父上。」
 
カジェグワノ「分かっておる。」
 
グワノ兄弟達は、走りながら木々の枝を手刀で切断しだした。

無数の小枝が次々とナウエルを襲う。
 
ナウエルは小枝の妨害にあい、グワノ兄弟との距離を縮められない状態が続いていた。
 
ナウエル「凄いな。
彼らは闇雲に小枝を切っているわけでなくて、僕の進行方向や躱し方を計算してる様だ。」
 
グワノ兄弟は、自身の目を別の生き物の様に四方八方動かしながら、進んでいる。
 
 
-リチュエン-
ゴゴゴゴッ

リチュエンは崖崩れに遭遇し、躱しはしたものの足を負傷していた。
 
リチュエンに向かってくる影が見えた。
 
ツルクピチュン「動ける?」
 
リチュエン「君は何をしてるの?この祭事がどんなものか分かっていないのか?
君の未来もかかってるのに。」
 
ツルクピチュン「さあ捕まって。」
 
 
-ナウエル-
ナウエル「いけない、いけない、もう目的地が間近だね。
つい彼らに見惚れてしまったな。
じゃあ、そろそろ突破するか。」

ドシュッ!

ナウエルは進行方向へ螺旋を描きながら跳躍を見せ、小枝の群れを華麗に躱し突き進んでいった。
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