【アラウコの叫び 】第2巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

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コジェジャウジン/前編

第36話「弱者たちの道」

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グワノ兄弟「何!?」

ナウエルは前方に見えた崖から跳躍し、グワノ兄弟を鼻先で追い越し、中洲に着地した。
 
その後、グワノ兄弟、フェニストン、そしてレポマンデというモルチェ族の青年、
そしてマイロンゴ、ラウタロが続いて中州に着地した。
 
ラウタロが到着した頃、ナウエルの周りは人だかりが出来ていた。
 
ナウエルを囲む者達はすでに戦士となる事を諦め、使役される者として生きていく事を決めた者達である。
 
彼らは今からナウエルに擦り寄り贔屓にしてもらおうと勤しんでいる。
 
ラウタロ「ナウエル、ツルクピチュンが危ないかもしれない。」
 
 
ナウエルは目を細めると、ラウタロに言った。
「いや、平気みたいだよ!」
 
ツルクピチュンがリチュエンを担ぎながらやってきた。
 
ラウタロ「無事だったみたいだな。」
 
ツルクピチュン「うん。
彼はリチュエン。崖崩れにあって怪我をしてしまったんだ。」
 
ラウタロ「これは重症だな。
この後の競技は絞って参加した方がいいだろう。」
 
リチュエン「・・俺は全ての競技に参加する。」
 
ラウタロ「せめて足を使う競技は棄権し、可能性ある競技だけに参加した方がいいんじゃないか?」
 
「相変わらず軟弱者の考えだな。」
小馬鹿にした様にエプレフが会話に割って入ってきた。

エプレフ「リチュエンとやらの戦士の意気、素晴らしいではないか。」
 
ツルクピチュン「こんな手負いで無理やり参加した所で、自殺行為だ。」
 
エプレフ「ふん。
俺はルンクトゥンを外から見ていたから分かる。
こやつの動きではどんは競技をやった所でまるで見込みはない。」
 
ラウタロ「そうとは限らないだろう。」
 
エプレフ「まあ、貴様みたいに汚いやり方をすれば別かもしれないがな。
普通は能力のない奴は、気合いで示すもんなんだよ。」
 
ナウエル「なるほどね。全てに参加するのも作戦の一つだね。」
 
エプレフは少し口元が緩んだ。
 
ナウエル「ただ、どちらの選択も素晴らしいとは思うよ。」 
 
エプレフ「・・。
ラウタロ、次はロンコトゥンだ。力の差を見せつけやるから、覚悟しておけよ。
そしてナウエル、あんたにも負けねぇ。」
 
パルタが叫んだ。

「次はロンコトゥンを応用した競技を行ってもらう。
1対1で対峙し、額が地面についた方が負けだ。
また掴めるのは相手の髪だけだ。」
 
パルタ「第一試合、コルピジャンとリチュエン前へ!」
 
マイロンゴ「おっ、あいつは化け物リチュエンじゃないか!」
 
リチュエン「!」
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