【アラウコの叫び 】第2巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

文字の大きさ
15 / 42
想定外

第46話「化け物たちの正体」

しおりを挟む
ラウタロ「ケチュア語でもない、聞いた事もない言語が聞こえるな。」
 
ラウタロ達は見慣れぬ服を纏う者数人と、それを上回るタワティンスーユ兵を確認した。
 
そこに一際背の高い異質な生物が何体かいた。

ナウエル「ラウタロ見なよ。あれがこの前の話にあった化け物じゃないか。」
 
ラウタロ「どうやらのその様だ。
リチュエンの様な目の色をしているな。」
 
異様な生物は、上半身を切り離し地上に降りた。
 
ナウエル「あれ?あの生物は俺たちと同じ人の様だな。
単純にリャマの様な生物に乗っていただけって事?」
 
ラウタロ「なるほどな。確かに戦場で出くわしたら、そこまでは判断できなかったかもな。」
 
ナウエル「しかしあれは便利だな、人よりも早く移動出来る。」
 
ラウタロ「あの存在だけでも、ピクンチェの大群が大敗したのは納得できるな。」
 
ラウタロは未知の乗り物を前に、そこから想定しうる戦がどれだけ有利に展開するかを理解した。
 
<一説にはインカと違いマプチェ達は、馬に驚かなかった事が、すぐに征服されずに済んだ要因の一つとも言われている。>
 
ナウエル「青い目の奴らの何人かの格好なんだが、見た事もない素材が使われてるな。」
 
ラウタロ「ああ。奴らが纏ってるものは、重くて動きづらそうにも見えるが、その分おそらくかなりの強度がありそうだ。」
 
異国の人間達は、武器を手にしながら話をしている。
 
彼らの一団のリーダー格の男は、ヘロニモ・デ・アルデレテといい、
目を見開いたのような顔つきで口元はいつも笑みを浮かべている様に見えた。

兵士「アルデレテ様、今回仕入れたアルケブスはいかがですか?」
 
「多少粗悪品もあるが、こんなもんだろ。
これとこれは別にしておけ。」
アルデレテはアルケブスを手に取り、一つ一つ仕分けしていった。
 
ラウタロは気配を消しながらアルデレテ達を観察している。
 
ラウタロ(おそらくあの杖の様なものが、雷の正体だろう。ピクンチェ族の戦の話だと、もっと大きなものだと思ったんだがな。)
 
アルデレテはほんの僅かな空気の澱みを感じた。
 
「!?
どうやらネズミが迷い込んでいるな・・」
 
アルデレテはカメレオンの様に辺りを見渡し、配下の者に指示した。
 
「ベルガラ親子は左右に展開し、そことあの辺りで控えてくれ。」

「手土産を見つけたのですね。」
アルケブスを手にした、目にレンズの様な物を装着した中年の男がアルデレテに言った。
 
 

⚫️相関図

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【アラウコの叫び 】第1巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎日07:20投稿】 1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。 マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、 スペイン勢力内部での覇権争い、 そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。 ※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、 フィクションも混在しています。 また動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。 HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。 公式HP:アラウコの叫び youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス insta:herohero_agency tiktok:herohero_agency

【アラウコの叫び 】第3巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎週月曜07:20投稿】 3巻からは戦争編になります。 戦物語に関心のある方は、ここから読み始めるのも良いかもしれません。 ※1、2巻は序章的な物語、伝承、風土や生活等事を扱っています。 1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。 マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、 スペイン勢力内部での覇権争い、 そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。 ※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、 フィクションも混在しています。 動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。 HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。 公式HP:アラウコの叫び youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス insta:herohero_agency tiktok:herohero_agency

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

M性に目覚めた若かりしころの思い出

kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、それをはじめて自覚した中学時代の体験になります。歳を重ねた者の、人生の回顧録のひとつとして、読んでいただけましたら幸いです。 一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

マッサージ物語

浅野浩二
現代文学
マッサージ物語

M性に目覚めた若かりしころの思い出 その2

kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、終活的に少しづつ綴らせていただいてます。 荒れていた地域での、高校時代の体験になります。このような、古き良き(?)時代があったことを、理解いただけましたらうれしいです。 一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。

処理中です...