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想定外
第47話「アウカマンの主張」
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-モルチェ族の砦-
マジョケテ「早急にトキを決める必要があるだろう。」
「実力的にはアウカマンさんが適任ではないのか?」
この地の全土に名が轟くアウカマンを推す声が上がった。
マジョケテ(トキの座はアウカマンがいる限りやむを得ぬか・・)
アウカマンが一歩前に出て口を開いた。
「ワシはマジョケテ殿が適任だと思う。」
「え?アウカマンさんは何を言ってるんだ?!」
マジョケテを含め多くの者が驚きを隠せないでいる。
アウカマン「慣習から言えば、最も強き者がトキとなるとされている。
しかし、フタウエ様の話だとテルンテルンとカイカイ以来の窮地だと聞いておる。」
「確かに今回の相手は、あのミチマですらなす術なく大敗を喫しているらしいな。
その様な事は前代未聞だ。」
周りにいた幾人かは、同じ様な懸念を抱いていた。
「私がマジョケテ殿を推す理由は3つある。」
アウカマンは熱を込めて話し出した。
アウカマン「1つ目は、マジョケテ殿がここの地の利を知り尽くしている事。
2つ目は、この地がモルチェ族の地である為、マジョケテ殿を中心に構成した方が円滑に軍を組める事だ。」
「そんな事はトキの下にマジョケテ殿が位置してても、さほど変わらないのではないか?」
周りの者達はいまいち合点がいっていない。
アウカマン「そして3つ目は、新たな脅威は真っ向から勝負をしてこない可能性が高いという事だ。」
「どういう事だ?真っ向勝負をしないとは?」
周りの者達は、面と向かって激突しあう戦しか経験してない為、それがどの様な戦なのか想像できないでいる。
アウカマン「従来、タワティンスーユと私たちの戦は真っ向からぶつかりあって行われてきた。
しかしピクンチェ族と新たな脅威の戦では、ミチマとまともに向き合おうとせず、戦力を削がれていったという。
未知の武器の件もあるが、こういった要素も大敗の原因ではないかと私は考えている。」
「そんな戦、戦士の風上にもおけないだろ。」
新たな勢力の戦の仕方に彼らは驚愕した。
アウカマン「そうだ。新たな脅威には、私たちの戦士のあり方は通用しない。」
「そんな人間がいるのか?」
自分たちが描いてきた当然の事が覆され、周りの者達は混乱している。
アウカマン「そして、もちろん前線には私が立ち士気を上げる事には変わりはない。
しかし、仮に私が力尽きたとしても、トキが別のものであれば戦は終わらない。」
アイナビージョ「面白い考え方だな。
しかし従来、力のあるものはこぞってトキの座に就こうとするもの。
お主はその名誉を享受しないというのか?」
アウカマン「そうだ。
私は自身の名誉よりもこの地の将来を安ずる。」
クリニャンク「アウカマンよく言った。
確かに名誉を得たところで、この地が滅んでは元も子もないとは言えるな。
ワシはマジョケテがトキになる事に賛成だ。」
アイナビージョ「アウカマンがそこまで言うなら、ワシも異論はない。」
納得してなかった者達も、アウカマンの熱意を受け入れた。
マジョケテ(ほう、まさかトキの座にまでつけるとはな・・めでたいやつらよのぅ)
マジョケテ「僭越ながら、ワシがトキとしてモルチェ族、南と北のマプチェを率いる!
皆の者、ワシに力を貸してくれ。」
⚫️相関図
マジョケテ「早急にトキを決める必要があるだろう。」
「実力的にはアウカマンさんが適任ではないのか?」
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「え?アウカマンさんは何を言ってるんだ?!」
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「どういう事だ?真っ向勝負をしないとは?」
周りの者達は、面と向かって激突しあう戦しか経験してない為、それがどの様な戦なのか想像できないでいる。
アウカマン「従来、タワティンスーユと私たちの戦は真っ向からぶつかりあって行われてきた。
しかしピクンチェ族と新たな脅威の戦では、ミチマとまともに向き合おうとせず、戦力を削がれていったという。
未知の武器の件もあるが、こういった要素も大敗の原因ではないかと私は考えている。」
「そんな戦、戦士の風上にもおけないだろ。」
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