【アラウコの叫び 】第2巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

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想定外

第48話「捕縛」

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-アラウコ北北西-
「ヤナコナ、ちょっと寄れ。」
アルデレテはインカ兵を呼んだ。

インカ兵の名はニナというアイマラ語で火を意味する。
 
「おい、隠れているのは分かってる。
両手を上げて立ち上がれ!」
ニナはアルデレテの代わりに、草むらに向かってマプチェ語で話しかけてきた。
 
アルデレテはナウエルの隠れている草むらを指さしている。
 
ナウエル(しまった。気取られたか・・
ただ、この距離ならば退避も可能だ。)
 
アルデレテが手を挙げた。
 
その時、ナウエルの左方から爆発音がして、ナウエルの元に何か小さな物が飛んできた様だ。
 
ナウエル(これは・・逃げきれないかもしれない。
しかも、右方にも気配を感じる。
ただ、アイツらはラウタロの存在までは気づいていない様だ。)
 
ナウエルは、立ち上がりながら後ろ手でラウタロに動かない様に合図した。
 
ラウタロ(ナウエル・・)
 
ナウエルの左右からは杖の様な物をナウエルに向けている者達が構えている。

ナウエルはゆっくりと両手を上げると、地位のありそうな男が指示を出しナウエルを捕らえた。
 
ラウタロ(やつらの感知の距離が測れない、ナウエルの合図通りに動かない方がいいか。)
 
ナウエルは手に枷のような物を嵌められ連行されていった。
 
連中はその場を後にし、より北へ引き返していった。
 
ラウタロ(しまった。奴らの事を甘く見ていたか・・)
 
 
アルデレテ「俺はベルガラ親子達と共に先に帰っている。
カセレス、そいつを連れてお前らは徒歩で砦へ戻れ。」
 
「へい。」
カセレスという派手な帽子を被った者と、
数人のインカ兵を残し、アルデレテと幾人かの者は騎乗しその場を離れた。



連行されながら、ナウエルは考えた。
(厄介な奴がいなくなったか、残りは4人。
隙を見て逃げなくては。
体の自由が効かないとはいえ、タワティンスーユの奴らはいいとして、この男はどうなんだ。)
 
ナウエルは相手の歩き方や佇まいから、相手の身体能力を推測し始めた。
(タワティンスーユ兵でない奴は見た事のない武器をぶら下げている。おそらく斧と似たような使い道だろう。
さっきの杖のような物は所持していないようだ。)
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