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暗殺者
第66話「ペルーの統治者」
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-数日後 クスコ-
バルディビアの友人であるバカ・デ・カストロはヌニェスが赴任する前に勢力的に動いていた。
ディエゴ・デ・アルマグロ・エルモソの討伐、現アルゼンチン北部への探索と奔走していた。
現アルゼンチン北部の遠征では、優秀な人材であるディエゴ・デ・ロハスを先住民との抗争で失う事になるが、トゥクマンの地の発見は大きな功績となった。
コルドバ「エルモソの処断は英断でしたね。」
カストロ「アルマグロの勢力はもはや風前の灯となっておった。
しかもエルモソは原住民の間で生まれた者。
処断した所で、賞賛はされても非難はされまい。」
コルドバ「しかし、まだアルマグロ派の残党がいるとは聞いてます。」
カストロ「そうだな。
確か先ほどバルディビアの配下の者達が到着したそうな、彼らにも協力してもらうとしよう。
呼んでまいれ。」
コルドバ「ハッ。」
コルドバは2人の人物を連れて、カストロの部屋へ戻ってきた。
コルドバ「カストロ様、ロドリゴ・デ・キロガ殿とイネス・スワレス殿をお連れしました。」
カストロ「貴君がキロガ殿だな。
お噂はかねがね聞いておる、会えた事を嬉しく思うぞ。」
キロガ「身に余るお言葉。
私もカストロ様の事は、主バルディビアからよく聞かされております。」
カストロ「して、隣いるのは今話題のイネス殿だな。
どんな勇ましいご夫人が来るのかと思っておったが、まさかかような美しい姫君だとは。
バルディビアが夢中になるのも頷けるわ。」
イネス「お会いできて光栄です、カストロ様。
バルディビアが話していた通り、威厳に溢れ、大人の魅力に溢れておりますね。
今日お会いしたのが、まるで初めてでないように感じてしまいます。」
カストロ「ハハ、バルディビアは良い部下を持っておる。
こちらに到着して早々ではあるが、優秀なお二人に頼みがある。」
キロガ、イネス「ハッ、何なりとお申し付け下さい。」
カストロ「エルモソを処断したとは言え、アルマグロ派の残党がワシの命を狙っているやもしれぬ。
そこで、貴君達にも洗い出しを手伝って欲しい。」
キロガ「かしこまりました。
だいたいめぼしい方は、こちらの傘下に加わったか、誅殺されたとは聞いております。
残る要注意人物は、アルマグロ殿のチリ遠征に派遣された者達ぐらいかと思われます。」
カストロ「ほう、キロガ殿は情勢に詳しいのう。
ここクスコ周辺では、アバンカイ側が最も警戒すべき地域だと踏んでおる。」
キロガ「アバンカイまで行けば砂漠地帯なので隠れようがないですが、
クスコへと向かう道は森林地帯があるので、潜むには絶好の場所と言えますね。」
カストロ「ふむ、その一帯はキロガ殿たちに任せるのが良さそうだのう。
その辺りの探索を頼みたいのだが。」
キロガ「早速、そのような大任を仰せつかり光栄です。
それでは早速出立して参ります。」
キロガ達は颯爽とその場を後にしようとした。
カストロがもう一度2人を呼び止めた。
「お二方、今宵は歓迎も兼ねて酒宴を開こうと思う。
楽しみにしていて下され。」
キロガは上品に、イネスは艶のある会釈をして、その場を後にした。
カストロは口元を緩ませながら呟いた。
「なんとも色っぽいのぅ。
バルディビアめ、既婚者のくせに欲張りなヤツよ。」
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ディエゴ・デ・アルマグロ・エルモソの討伐、現アルゼンチン北部への探索と奔走していた。
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カストロ「アルマグロの勢力はもはや風前の灯となっておった。
しかもエルモソは原住民の間で生まれた者。
処断した所で、賞賛はされても非難はされまい。」
コルドバ「しかし、まだアルマグロ派の残党がいるとは聞いてます。」
カストロ「そうだな。
確か先ほどバルディビアの配下の者達が到着したそうな、彼らにも協力してもらうとしよう。
呼んでまいれ。」
コルドバ「ハッ。」
コルドバは2人の人物を連れて、カストロの部屋へ戻ってきた。
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カストロ「貴君がキロガ殿だな。
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どんな勇ましいご夫人が来るのかと思っておったが、まさかかような美しい姫君だとは。
バルディビアが夢中になるのも頷けるわ。」
イネス「お会いできて光栄です、カストロ様。
バルディビアが話していた通り、威厳に溢れ、大人の魅力に溢れておりますね。
今日お会いしたのが、まるで初めてでないように感じてしまいます。」
カストロ「ハハ、バルディビアは良い部下を持っておる。
こちらに到着して早々ではあるが、優秀なお二人に頼みがある。」
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カストロ「エルモソを処断したとは言え、アルマグロ派の残党がワシの命を狙っているやもしれぬ。
そこで、貴君達にも洗い出しを手伝って欲しい。」
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