いつか日本人(ぼく)が地球を救う

多比良栄一

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第三章 第三節 進撃の魔法少女

第499話 エド、きみはなにかを探りだせると?

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「ぼくらはなにか新しい事実を探りだして提案しなければならない。存亡の危機なんだ」
「エド、きみはなにかを探りだせると?」
「今、魔法少女の二群が世の中に混乱をひきおこしているけど、ぼくらの追うべきものはそれじゃない」
「いや、でも、今、世界中で大問題になっている『今、そこにある危機』では……」
「あれは亜獣じゃない」
 エドは金田日を睨みつけた。
 金田日の驚いた顔を見すえながら、自分がなぜこの専門家を毛嫌いしているかにエドは気づいた。
 高慢な態度でも、洗練を装う見栄っ張りなところでも、世渡りのうまさでもなかった。

 彼の目先の成果にとびつく態度が気に入らなかったのだ——。

 魔法少女の存在をいちはやく見つけていながら、見つけた実績に拘泥こうでいし、その先に予想される事態に考えが及ばない。莫大な研究費を投じながら、なんのために研究を続けているのかと言えば、研究成果の大小や研究論文の多寡こそが重要なのだ。だが、その実績の先には、命を賭して亜獣を駆逐してやるという、不退転の決意が感じられない。

 いや、自分にもそれは欠けている——。
 それはいつも自分をさいなみ続ける。
 だがヤマト・タケルと接している者なら、だれだってそうなるはずだ。
 春日リンも、アルも、ブライト元司令でさえも……。
 あの子は亜獣を駆逐するという使命のために、どれほどの犠牲を払ってきたかをしっているからだ。

 この金田日はその決意を胸に抱いたことすらないだろう。

 だから嫌いだったのだ。

 だが、エドはその気持ちを抑え込んでから、ことばを続けた。
「あの魔法少女の二群は通常兵器で倒せる。だからただの化物だ。ぼくらが関わってもなんのアドバイスも与えられない。だけどぼくらが追いかけるべき相手は別にいる」
「エンマ・アイって名乗ったあいつかい」
 金田日がおずおずと訊いてきた
「あぁ、その通りだ。だがあれは本体じゃない。亜獣がこちら世界に現れたときに残していく『シグナル』が計測されなかった」
「ではエド、どこかに本体がいると?」

「もちろんだ。エンマ・アイの脳を乗っ取って、その記憶や知識を好き勝手に使っているヤツがもう一体いるはずだ」
「シグナルをマーキングできなかったのに、どうやってそれを突き止める?」

「ならまずは、この基地に現れた可能性のある魔法少女の痕跡をさぐろうじゃないか。このデミリアンのいるエリアにはいってこれるとしたら、その魔法少女は一群か……」


「それ以上にちがいないからね」

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