転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが

松林 松茸

文字の大きさ
27 / 88

第二十七話 浜辺の淫夢

しおりを挟む
翌日、急遽設置された舞台で第一回ミス浜辺の女王&ボディビルコンテストが行われた。審査員は観客である。

マッチョ5人がアピールした後に女性5人がアピールする。それを繰り返すのだ。

参加人数は女性15人、マッチョ20人である

参加賞はリゾートホテルの食事券。女子の部の優勝者はエステ付き宿泊券をペアで、2位はペア宿泊券、3位はネックレスである。

マッチョの部は優勝者がリゾートホテルペア宿泊券とトレーニングジム利用券。2位はプロテイン1年分。3位はプロテイン半年分だ。

「それでは第一回、浜辺の女王&ボディビルコンテストを行います」

警備隊長の司会でコンテストが始まる。そして舞台にマッチョ5人が登場すると女性陣が熱狂する。

『俺の筋肉を見ろ~!』

そう叫ぶとポージングをしながら自己アピールを始めるマッチョ達。

「レナンジェスちゃん。素晴らしいわ」

何故か会場の貴族席に居る母が目を輝かせている。その周りには伯爵家婦人や子爵家婦人、男爵家婦人達も一緒に盛り上がっている。

「次は浜辺の女王コンテスト出場者です」

その声で小麦色に日焼けした美少女達がセクシーな仕草で登場する。そして各々が自己アピールをしだした。

「良い眺めだ」

父もそう言いながら友人の貴族と愉しんでいる。

(お前等…行動が早すぎだろ!)

レナンジェスが昨日、父に許可を求める連絡を魔道具で行った。すると父が魔道具で連絡を取り合っていた貴族がこぞってやって来たのだ。年頃の息子まで連れて。

母は元からリゾート地でお茶会の予定があったので居るのは解る。解せないのが周りの領主が夜にも関わらず馬車を飛ばしてやって来たことだ。

『あの娘はメイドに欲しいな』

貴族の坊ちゃん連中はガン見する。一番年下のレナンジェスは仕方なく従業員やメイドを指揮する。同時に警備兵の指揮も彼だ。

「続いて男子エントリーナンバー6番から10番です」

その声で再びマッチョが現れる。そしてポージングを始めるのだがエントリーナンバー10番が最初に事件を起こした。

ポージングしながら他の参加者の背後に回ると太ももを掴みM字状態で持ち上げる。そして上下に揺さぶりだしたのだ。

『キャー~!ステキ~!!』

会場中の女子が盛り上がる。

「エントリーナンバー10番は失格!」

司会者の警備隊長がそう言うとブーイングが飛ぶ。

「俺のパフォーマンスを愉しんでくれてありがとう。それからそこで顔を赤くしている男子共よ!今夜、オ・レ・ト・ヤ・ラ・ナ・イ・カ」

その言葉で数人の男子が頷いている。

(まさか…ゲイ術愛好家がリアルでも現れるとは…)

レナンジェスは唖然とした。

「続きまして浜辺の女王の部エントリーナンバー6番から10番です」

女子達も過激になる。胸を揺らしてのアピール、谷間を作って「私の王子様はだ~れ?」なんて言っている。特に9番と10番は体を縄で縛り「悪いメイドをお仕置きしてくださるご主人様募集中でーす」ときた。

それには貴族の子息たちが『我が家で雇おう!』などと興奮しながら言っている。

(立場をわきまえてください…)

レナンジェスはそう思いながらも会場の指揮に勤しんでいた。



「最後に参加者一斉登場です」

司会者の言葉で参加した男女が舞台の上で並ぶ。その時に事件は起こった。

「何とハックマン家婦人の推薦により特別枠の2人を紹介します!」

そして舞台に現れたのはギターやベース、ドラム、キーボードの奏者とメイド姿でヘッドセットマイクを付けた小悪魔2人である。

『可愛い~』

『キャ~!ヒューイ様とドゥーイ様よ!』

会場中の男女が興奮しだす。

『それでは行くよ~!』

小悪魔2人が会場に向かって叫ぶと客は大興奮だ。

その後、2人の小悪魔はしなやかな動きで踊りながら歌う。まさにアイドルコンサートだ。

(いつの間に…)

レナンジェスが唖然とする。

「お前が作ったマイクやアンプ、ギター、ベース、ドラム、キーボードもブルックリンが改造してな。お前が作曲したクラッシック音楽やニューミュージック、ロックを参考にハードロック、パンクロック、ユーロビート、演歌を作ったのだよ。それで2人に歌って踊らせたらあの通りだ」

父はにこやかに言う。

(そうですか。最近、レナンジェス家に著作料が多く入っているのはブルックリンの影響ですか。確かにロックの話やユーロビート音楽の話もしたよ。それを数年で作り上げるなんて…何て恐ろしい子…)

レナンジェスは驚愕しながら2人のライブを見つめるのであった。



「何時からアイドル活動していた?」

『2年前からです』

小悪魔に事情聴取するレナンジェスは頭を抱える。男の娘メイドアイドルの存在は知っていたが…まさか小悪魔2人だったとは…。

『それから…今度、帝国と王都でもライブが…』

「では夏休みは君達の自由にして良いよ」

すると寂しそうな表情をする2人。

『ご主人様と一緒が良いです』

「ライブはどうするんだよ」

『ご主人様の警護のついでで』

「要は私に付き合えと言いたいわけだな。それは面白い提案だ。だが断る!」

そう言うと2人の小悪魔はレナンジェスに手紙を差し出す。差出人は…俺様王子、第一王子、帝国皇太子、悪役令嬢だ。

「私の夏休みが~」

レナンジェスは思わず叫んだ。その後、静まり返る部屋に外から『アー』と言う叫び声がハモって聞こえて来たのだった。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

【完結】双子の兄が主人公で、困る

  *  ゆるゆ
BL
『きらきら男は僕のモノ』公言する、ぴんくの髪の主人公な兄のせいで、見た目はそっくりだが質実剛健、ちいさなことからコツコツとな双子の弟が、兄のとばっちりで断罪されかけたり、 悪役令息からいじわるされたり 、逆ハーレムになりかけたりとか、ほんとに困る──! 伴侶(予定)いるので。……って思ってたのに……! ルティとトトの動画を作りました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 本編、両親にごあいさつ編、完結しました! おまけのお話を、時々更新しています。 本編以外はぜんぶ、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

異世界転移で、俺と僕とのほっこり溺愛スローライフ~間に挟まる・もふもふ神の言うこと聞いて珍道中~

兎森りんこ
BL
主人公のアユムは料理や家事が好きな、地味な平凡男子だ。 そんな彼が突然、半年前に異世界に転移した。 そこで出逢った美青年エイシオに助けられ、同居生活をしている。 あまりにモテすぎ、トラブルばかりで、人間不信になっていたエイシオ。 自分に自信が全く無くて、自己肯定感の低いアユム。 エイシオは優しいアユムの料理や家事に癒やされ、アユムもエイシオの包容力で癒やされる。 お互いがかけがえのない存在になっていくが……ある日、エイシオが怪我をして!? 無自覚両片思いのほっこりBL。 前半~当て馬女の出現 後半~もふもふ神を連れたおもしろ珍道中とエイシオの実家話 予想できないクスッと笑える、ほっこりBLです。 サンドイッチ、じゃがいも、トマト、コーヒーなんでもでてきますので許せる方のみお読みください。 アユム視点、エイシオ視点と、交互に視点が変わります。 完結保証! このお話は、小説家になろう様、エブリスタ様でも掲載中です。 ※表紙絵はミドリ/緑虫様(@cklEIJx82utuuqd)からのいただきものです。

【完結済み】乙男な僕はモブらしく生きる

木嶋うめ香
BL
本編完結済み(2021.3.8) 和の国の貴族の子息が通う華学園の食堂で、僕こと鈴森千晴(すずもりちはる)は前世の記憶を思い出した。 この世界、前世の僕がやっていたBLゲーム「華乙男のラブ日和」じゃないか? 鈴森千晴なんて登場人物、ゲームには居なかったから僕のポジションはモブなんだろう。 もうすぐ主人公が転校してくる。 僕の片思いの相手山城雅(やましろみやび)も攻略対象者の一人だ。 これから僕は主人公と雅が仲良くなっていくのを見てなきゃいけないのか。 片思いだって分ってるから、諦めなきゃいけないのは分ってるけど、やっぱり辛いよどうしたらいいんだろう。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

無能の騎士~退職させられたいので典型的な無能で最低最悪な騎士を演じます~

紫鶴
BL
早く退職させられたい!! 俺は労働が嫌いだ。玉の輿で稼ぎの良い婚約者をゲットできたのに、家族に俺には勿体なさ過ぎる!というので騎士団に入団させられて働いている。くそう、ヴィがいるから楽できると思ったのになんでだよ!!でも家族の圧力が怖いから自主退職できない! はっ!そうだ!退職させた方が良いと思わせればいいんだ!! なので俺は無能で最悪最低な悪徳貴族(騎士)を演じることにした。 「ベルちゃん、大好き」 「まっ!準備してないから!!ちょっとヴィ!服脱がせないでよ!!」 でろでろに主人公を溺愛している婚約者と早く退職させられたい主人公のらぶあまな話。 ーーー ムーンライトノベルズでも連載中。

温泉旅館の跡取り、死んだら呪いの沼に転生してた。スキルで温泉郷を作ったら、呪われた冷血公爵がやってきて胃袋と心を掴んで離さない

水凪しおん
BL
命を落とした温泉旅館の跡取り息子が転生したのは、人々から忌み嫌われる「呪いの沼」だった。 終わりなき孤独と絶望の中、彼に与えられたのは【万物浄化】と【源泉開発】のスキル。 自らを浄化し、極上の温泉を湧き出させた彼の前に現れたのは、呪いにより心と体を凍てつかせた冷血公爵クロード。 半信半疑で湯に浸かった公爵は、生まれて初めての「安らぎ」に衝撃を受ける。 「この温泉郷(ばしょ)ごと、君が欲しい」 孤独だった元・沼の青年アオイと、温もりを知らなかった冷血公爵クロード。 湯けむりの向こうで出会った二人が、最高の温泉郷を作り上げながら、互いの心の傷を癒やし、かけがえのない愛を見つけていく。 読む者の心まですべて解きほぐす、極上の癒やしと溺愛のファンタジーロマンス、ここに開湯。

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

処理中です...