転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが

松林 松茸

文字の大きさ
44 / 88

第四十四話 昼ドラみたいな光景

しおりを挟む
「ヒューイちゃんとドゥーイちゃん遅いわねぇ」

テーブルに夕食を並べながらレナンジェス”オカン”は心配そうに言う。

「あの2人なら大丈夫ですわ」

ミーアがそう言うとレナンジェス“オカン”は悲し気な表情を浮かべる。

「ママは悲しいわ!弟の心配もしてあげないお姉ちゃんなんて。何時からそんなに冷たい子になってしまったの?」

「あの2人はこの国の10指に数えられる手練れだから…」

「まだ子供よ?もしも不良になったらママは死んだパパに何て詫びれば良いの?」

「ごめんなさい…」

ミーアはそれを見て謝る。

「ママこそごめんなさいね。もう、誰も失いたくないの…」

そう言いながらシクシク泣き出す。

「大丈夫よママ」

アリスはそう言いながらレナンジェスにしがみ付いた。

「こんなに弱いママでごめんなさい」

レナンジェス“オカン”はそう言いながら2人の少女を抱きしめた。その時だった。

『アリス嬢、ミーア嬢は無事か?』

王妃を先頭に一斉に家に入ってくる一行。

「ヒューイちゃんとドゥーイちゃん!夕方までに帰ってこないとダメでしょ!!」

2人の小悪魔~ズを見るなりそう怒鳴る。そして2人のお尻を叩きだした。

『ご、ごめんなさいママ』

すると2人を抱きしめると囁く。

「心配させないで」

その光景に王妃一同唖然とする。まさしく子を思う母親の姿であったからだ。

『ごめんなさい』

2人の小悪魔は素直に謝る。

「奥様、見苦しいところをお見せして申し訳ございません」

レナンジェスオカンはそう言いながら必死に謝罪する。

「まあ、頭を上げてくれよぉ」

チャールズの言葉で頭を上げるレナンジェス”オカン”。

「殿下、書類は全て出来上がっております。お急ぎでしたらお持ちしましたのに」

W王子を見てそう言いながら書類を差し出すレナンジェス“オカン”。

『それよりもアリス嬢とミーア嬢を回収させて貰う』

王妃2人がそう言うと青い顔をになるレナンジェス“オカン”。

「娘の結婚は学院の卒業後では…それに学院卒業までには借金全てをお返しすればあの話は無かった事にして頂けると言ったではありませんか。お金は私の体を売ってでもお返しします。だから娘だけはお許しを」

『何を言っている?』

「如何に平民と言えど娘には好きな殿方と一緒になって欲しいのです。それを中年商人の妻になどあんまりです」

『え?』

唖然とする王妃達。これでは王妃が悪者だ。どうやら王妃達は借金取りの妻設定らしい。

「レナンジェス、話を聞いてくれ」

ライディースはクールに振舞う。

「ラ、ライディース様…娘の前です。お許しを」

「え?」

唖然とするライディース。彼は未亡人を弄ぶ鬼畜設定みたいだ。

「レナンジェス、とりあえず学院に戻るぞ」

俺様王子はそう言いながらレナンジェスの腕を引っ張る。

「止めて~、娘の前では許して~」

「はぁ?」

俺様王子は悟る。未亡人を手籠めにしようとする鬼畜設定されていると。

「どうするんだぁ?」

「朕にも解らぬ…」

W王子は顔を見合わせ困り果てる。

『ママに乱暴しないで』

不意にミーアとアリスがレナンジェス“オカン”にしがみ付く。どうやらこの設定にノリノリのようだ。

『とはいってもこのような山の中では何時、獣に襲われるか解らぬし…』

王妃2人も困惑している。

『レナンジェス様、帰りましょう』

ネイとリムルがそう言って手を差し出す。

「お願いします。ヒューイとドゥーイはまだ子供です。補佐の話は待ってください。私から家族を奪わないで…」

『その設定良いわね』

2人は淫らな笑みを浮かべる。

「ハァ…“解呪”」

ミュージーが溜息交じりにそう叫ぶとレナンジェスは正気を取り戻す。

「王妃様、ここは何処ですか?それと…“魅惑の香水”は…」

「お前に使われたみたいだな」

俺様王子が不機嫌そうに言う。

「何があったのですか?」

レナンジェスが皆に問い掛けるとアリスは記録の水晶を取りだし一部始終を見せた。

「この度の不敬はどんな罰もお受けします」

レナンジェスは王妃に跪く。

『どうでも良いですわ…面倒ですし』

王妃はそう言いながら帰ろうとする。

「折角ですからレナンジェス様が作った夕食でも」

ネイとリムルがそう言うと皆の腹は“グゥ~”と音を立てた。

「それではご馳走になろうか」

王妃はそう言いながら席に着く。そしてレナンジェスを皆で揶揄いながら食事をした。

『レナンジェス殿。まだ“魅惑の香水”はこんなに残っていますわよ』

アリスとミーアが悪戯な笑みを浮かべながら言う。

『それは処理するように!』

巻き込まれた一同は同時にそう叫んだ。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

【完結】双子の兄が主人公で、困る

  *  ゆるゆ
BL
『きらきら男は僕のモノ』公言する、ぴんくの髪の主人公な兄のせいで、見た目はそっくりだが質実剛健、ちいさなことからコツコツとな双子の弟が、兄のとばっちりで断罪されかけたり、 悪役令息からいじわるされたり 、逆ハーレムになりかけたりとか、ほんとに困る──! 伴侶(予定)いるので。……って思ってたのに……! ルティとトトの動画を作りました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 本編、両親にごあいさつ編、完結しました! おまけのお話を、時々更新しています。 本編以外はぜんぶ、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

麗しの眠り姫は義兄の腕で惰眠を貪る

黒木  鳴
BL
妖精のように愛らしく、深窓の姫君のように美しいセレナードのあだ名は「眠り姫」。学園祭で主役を演じたことが由来だが……皮肉にもそのあだ名はぴったりだった。公爵家の出と学年一位の学力、そしてなによりその美貌に周囲はいいように勘違いしているが、セレナードの中身はアホの子……もとい睡眠欲求高めの不思議ちゃん系(自由人なお子さま)。惰眠とおかしを貪りたいセレナードと、そんなセレナードが可愛くて仕方がない義兄のギルバート、なんやかんやで振り回される従兄のエリオットたちのお話し。完結しました!

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

無能の騎士~退職させられたいので典型的な無能で最低最悪な騎士を演じます~

紫鶴
BL
早く退職させられたい!! 俺は労働が嫌いだ。玉の輿で稼ぎの良い婚約者をゲットできたのに、家族に俺には勿体なさ過ぎる!というので騎士団に入団させられて働いている。くそう、ヴィがいるから楽できると思ったのになんでだよ!!でも家族の圧力が怖いから自主退職できない! はっ!そうだ!退職させた方が良いと思わせればいいんだ!! なので俺は無能で最悪最低な悪徳貴族(騎士)を演じることにした。 「ベルちゃん、大好き」 「まっ!準備してないから!!ちょっとヴィ!服脱がせないでよ!!」 でろでろに主人公を溺愛している婚約者と早く退職させられたい主人公のらぶあまな話。 ーーー ムーンライトノベルズでも連載中。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

この僕が、いろんな人に詰め寄られまくって困ってます!〜まだ無自覚編〜

小屋瀬
BL
〜まだ無自覚編〜のあらすじ アニメ・漫画ヲタクの主人公、薄井 凌(うすい りょう)と、幼なじみの金持ち息子の悠斗(ゆうと)、ストーカー気質の天才少年の遊佐(ゆさ)。そしていつもだるーんとしてる担任の幸崎(さいざき)teacher。 主にこれらのメンバーで構成される相関図激ヤバ案件のBL物語。 他にも天才遊佐の事が好きな科学者だったり、悠斗Loveの悠斗の実の兄だったりと個性豊かな人達が出てくるよ☆ 〜自覚編〜 のあらすじ(書く予定) アニメ・漫画をこよなく愛し、スポーツ万能、頭も良い、ヲタク男子&陽キャな主人公、薄井 凌(うすい りょう)には、とある悩みがある。 それは、何人かの同性の人たちに好意を寄せられていることに気づいてしまったからである。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【超重要】 ☆まず、主人公が各キャラからの好意を自覚するまでの間、結構な文字数がかかると思います。(まぁ、「自覚する前」ということを踏まえて呼んでくだせぇ) また、自覚した後、今まで通りの頻度で物語を書くかどうかは気分次第です。(だって書くの疲れるんだもん) ですので、それでもいいよって方や、気長に待つよって方、どうぞどうぞ、読んでってくだせぇな! (まぁ「長編」設定してますもん。) ・女性キャラが出てくることがありますが、主人公との恋愛には発展しません。 ・突然そういうシーンが出てくることがあります。ご了承ください。 ・気分にもよりますが、3日に1回は新しい話を更新します(3日以内に投稿されない場合もあります。まぁ、そこは善処します。(その時はまた近況ボード等でお知らせすると思います。))。

処理中です...