転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが

松林 松茸

文字の大きさ
53 / 88

第五十三話 練習とチアリーダー服

しおりを挟む
翌日、レナンジェスは運動会の練習に参加する。第一王妃命令でチアリーダー服姿だ。

(皆の者…私の太ももを見るのではない!)

男子の視線を感じながらもレナンジェスは練習をこなす。鉄壁の守りでパンチラを阻止しながら。

不意に俺様王子がレナンジェスと目が合う。俺様王子は直ぐに目を逸らしたがレナンジェスは何も感じなかった。

(あの感情は前世の記憶と関係があったのだろう)

レナンジェスは乙女ゲームをやりながら二次元の住人になりたいと考えた時があった。そして第一王子に甘い言葉を囁かれながら耳を妊娠させたいという欲求。それがあったから失恋と感じたのだ。

(考えてみれば都合の良い男であっただけだ)

そう考えると解放されたという気持ちになれた。むしろモブの本来の在り方に戻っただけなのだ。ちょっとしたことで発生したバグ。それだけの話だ。

それからもレナンジェスは余裕を持ちながら練習をこなす。鉄壁のパンチラガードも慣れれば楽なものだ。

『ウヴォー!パンチラが気になって練習に身が入らない!!』

モブ男子達が苦痛の声をあげる。女装レナンジェスフェロモンに侵されたのだろう。

(フフフ…私は無敵だ)

そう思いながらレナンジェスは悪い笑みを浮かべた。



翌日、第一王妃に呼び出されるレナンジェス。

「其方にはこれも着用してもらおう」

渡されたのは水色のニーソックスだ。

「何故これを?」

「絶対領域を見たいからだ!」

第一王妃は高らかに宣言する。

「え~と…」

「絶対領域と鉄壁のスカート。これ以上の興奮するものは無い!」

(あぁ、この人は俺様王子の母親だとよく解るよ)

そんな事を考えながらニーソックスを身に纏うレナンジェス。それには第一王妃が鼻血を垂らしながら妄想の世界に旅立っていた。



『おいおい…』

W王子はレナンジェスの姿を見ると思わず突っ込む。

「ママ…」

アリスはそう言いながらも絶対領域から目を離さない。

「それは…」

ミーアが困惑する。

「第一王妃様の要望です」

その言葉に男従者2人が顔面を蒼白させる。

「何故、ニーソックスですの?」

「絶対領域と鉄壁のスカートが理由で…」

「でしたら断れば…」

「出来ればですけどね」

「どうしたら断れますか?」

「ミーア様が第一王妃様の娘になれば」

その言葉にW王子の目付きが変わる。

『それだけは絶対にダメだ!』

「何故ですか?」

『あの王妃の事だ。「お前みたいな奴に娘はやらん!」と言うに決まっている』

「それは父親のセリフでは?」

『出会いからして逆転夫婦だろ!』

「確かに…」

『最悪な事態はアリウスとミーア嬢を結婚させる事だ!』

「それは無いかと…」

『あり得る!ミュージーとルーアを第二王妃、第三王妃にしてな』

その言葉でミーアの顔は強張る。

『兎に角、ミーア嬢を巻き込むな!』

「ハァ…」

レナンジェスはため息をつく。

「そんな事よりも…ミーア様と私もその服をですね」

アリスが不意に呟く。

「何故、私が…」

「ミーア様の絶対領域とパンチラを見る為ですわ」

「そんなの不潔です!」

「好きそうですけど?」

「そんな事は…」

「それにチャールズ殿下とカイザル殿下も見たいのでは?」

アリスは悪戯な笑みを浮かべて言う。そしてW王子の下半身を見てニヤリと笑った。

「見たいそうですよ」

その言葉にミーアは泣きそうになる。

『そんな事を言った覚えはない!』

「でも、体は正直ですわ」

『これは…違う!』

「そうでしょうか?それに目も血走っていましたわ」

『だからと言って…』

「目は口程に物を言うと言いますし」

『断じてない!』

そんなやり取りをするアリスとW王子。

「そんな事よりも…履かない方が良いと思うが」

不意に呟くライディースの言葉で皆は苦笑いを浮べた。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

この僕が、いろんな人に詰め寄られまくって困ってます!〜まだ無自覚編〜

小屋瀬
BL
〜まだ無自覚編〜のあらすじ アニメ・漫画ヲタクの主人公、薄井 凌(うすい りょう)と、幼なじみの金持ち息子の悠斗(ゆうと)、ストーカー気質の天才少年の遊佐(ゆさ)。そしていつもだるーんとしてる担任の幸崎(さいざき)teacher。 主にこれらのメンバーで構成される相関図激ヤバ案件のBL物語。 他にも天才遊佐の事が好きな科学者だったり、悠斗Loveの悠斗の実の兄だったりと個性豊かな人達が出てくるよ☆ 〜自覚編〜 のあらすじ(書く予定) アニメ・漫画をこよなく愛し、スポーツ万能、頭も良い、ヲタク男子&陽キャな主人公、薄井 凌(うすい りょう)には、とある悩みがある。 それは、何人かの同性の人たちに好意を寄せられていることに気づいてしまったからである。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【超重要】 ☆まず、主人公が各キャラからの好意を自覚するまでの間、結構な文字数がかかると思います。(まぁ、「自覚する前」ということを踏まえて呼んでくだせぇ) また、自覚した後、今まで通りの頻度で物語を書くかどうかは気分次第です。(だって書くの疲れるんだもん) ですので、それでもいいよって方や、気長に待つよって方、どうぞどうぞ、読んでってくだせぇな! (まぁ「長編」設定してますもん。) ・女性キャラが出てくることがありますが、主人公との恋愛には発展しません。 ・突然そういうシーンが出てくることがあります。ご了承ください。 ・気分にもよりますが、3日に1回は新しい話を更新します(3日以内に投稿されない場合もあります。まぁ、そこは善処します。(その時はまた近況ボード等でお知らせすると思います。))。

俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜

小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」 魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で――― 義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!

【完結】悪役に転生したので、皇太子を推して生き延びる

ざっしゅ
BL
気づけば、男の婚約者がいる悪役として転生してしまったソウタ。 この小説は、主人公である皇太子ルースが、悪役たちの陰謀によって記憶を失い、最終的に復讐を遂げるという残酷な物語だった。ソウタは、自分の命を守るため、原作の悪役としての行動を改め、記憶を失ったルースを友人として大切にする。 ソウタの献身的な行動は周囲に「ルースへの深い愛」だと噂され、ルース自身もその噂に満更でもない様子を見せ始める。

キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中
BL
これは、あざと可愛い悪役令息の義弟VS.あざと主人公のおはなし。 ボクの名前は、クリストファー。 突然だけど、ボクには前世の記憶がある。 ジルベスターお義兄さまと初めて会ったとき、そのご尊顔を見て 「あああ!《《この人》》、知ってるう!悪役令息っ!」 と思い出したのだ。 あ、この人ゲームの悪役じゃん、って。 そう、俺が今いるこの世界は、ゲームの中の世界だったの! そして、ボクは悪役令息ジルベスターの義弟に転生していたのだ! しかも、モブ。 繰り返します。ボクはモブ!!「完全なるモブ」なのだ! ゲームの中のボクには、モブすぎて名前もキャラデザもなかった。 どおりで今まで毎日自分の顔をみてもなんにも思い出さなかったわけだ! ちなみに、ジルベスターお義兄さまは悪役ながら非常に人気があった。 その理由の第一は、ビジュアル! 夜空に輝く月みたいにキラキラした銀髪。夜の闇を思わせる深い紺碧の瞳。 涼やかに切れ上がった眦はサイコーにクール!! イケメンではなく美形!ビューティフル!ワンダフォー! ありとあらゆる美辞麗句を並び立てたくなるくらいに美しい姿かたちなのだ! 当然ながらボクもそのビジュアルにノックアウトされた。 ネップリももちろんコンプリートしたし、アクスタももちろん手に入れた! そんなボクの推しジルベスターは、その無表情のせいで「人を馬鹿にしている」「心がない」「冷酷」といわれ、悪役令息と呼ばれていた。 でもボクにはわかっていた。全部誤解なんだって。 ジルベスターは優しい人なんだって。 あの無表情の下には確かに温かなものが隠れてるはずなの! なのに誰もそれを理解しようとしなかった。 そして最後に断罪されてしまうのだ!あのピンク頭に惑わされたあんぽんたんたちのせいで!! ジルベスターが断罪されたときには悔し涙にぬれた。 なんとかジルベスターを救おうとすべてのルートを試し、ゲームをやり込みまくった。 でも何をしてもジルベスターは断罪された。 ボクはこの世界で大声で叫ぶ。 ボクのお義兄様はカッコよくて優しい最高のお義兄様なんだからっ! ゲームの世界ならいざしらず、このボクがついてるからには断罪なんてさせないっ! 最高に可愛いハイスぺモブ令息に転生したボクは、可愛さと前世の知識を武器にお義兄さまを守りますっ! ⭐︎⭐︎⭐︎ ご拝読頂きありがとうございます! コメント、エール、いいねお待ちしております♡ 「もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!」書籍発売中! 連載続いておりますので、そちらもぜひ♡

【完結】双子の兄が主人公で、困る

  *  ゆるゆ
BL
『きらきら男は僕のモノ』公言する、ぴんくの髪の主人公な兄のせいで、見た目はそっくりだが質実剛健、ちいさなことからコツコツとな双子の弟が、兄のとばっちりで断罪されかけたり、 悪役令息からいじわるされたり 、逆ハーレムになりかけたりとか、ほんとに困る──! 伴侶(予定)いるので。……って思ってたのに……! ルティとトトの動画を作りました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 本編、両親にごあいさつ編、完結しました! おまけのお話を、時々更新しています。 本編以外はぜんぶ、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

無能の騎士~退職させられたいので典型的な無能で最低最悪な騎士を演じます~

紫鶴
BL
早く退職させられたい!! 俺は労働が嫌いだ。玉の輿で稼ぎの良い婚約者をゲットできたのに、家族に俺には勿体なさ過ぎる!というので騎士団に入団させられて働いている。くそう、ヴィがいるから楽できると思ったのになんでだよ!!でも家族の圧力が怖いから自主退職できない! はっ!そうだ!退職させた方が良いと思わせればいいんだ!! なので俺は無能で最悪最低な悪徳貴族(騎士)を演じることにした。 「ベルちゃん、大好き」 「まっ!準備してないから!!ちょっとヴィ!服脱がせないでよ!!」 でろでろに主人公を溺愛している婚約者と早く退職させられたい主人公のらぶあまな話。 ーーー ムーンライトノベルズでも連載中。

処理中です...