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第八十一話 薔薇園とBL展開
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休日、レナンジェスはミーアを薔薇園デートに誘った。するとジュドーとライディースは恋人のモブ令嬢を伴って同伴する。
「レナンジェス…今日は貸し切りにしたんだ」
不意にレナンジェスの耳元で囁くライディース。
「あの…恋人の前では?」
レナンジェスはミーアをエスコートしながら苦笑いで言う。
『大丈夫ですわ!恋愛とゲイ術は別腹ですから!』
モブ令嬢達は一斉に声をあげる。どうやらジュドーの恋人もライディースの恋人達も同性愛には寛容なようだ。
「それでも…」
不意にレナンジェスはミーアの手を握り途惑いながら呟く。
「わたくしも…別腹ですわよ」
ミーアは満面の笑みで言う。
(ここまで腐敵になっていたとは)
レナンジェスは苦笑いを浮べる。するとライディースは首輪を装着し鎖を手に持ちながらレナンジェスに懇願するような視線を向ける。
「恋人の前ですよ…」
レナンジェスはそう呟きながらもライディースが持つ鎖を手にした。
『素敵ですわ』
ライディースの恋人とモブ令嬢が鼻息を荒げながら言う。
「ただしイケメンに限るですけど」
レナンジェスは悪戯な笑みを浮かべながら言う。
「レナンジェス…悪い子になったな」
ジュドーは妖淫な眼差しをレナンジェスに向けながら頬に唇を重ねる。
「我にも…」
ライディースが物欲しげな眼差しを向けながらレナンジェスに呟く。
「仕方がない」
レナンジェスはそう言いながらライディースの唇を奪った。
「痛い…」
レナンジェスの足に痛みが走る。ミーアがムクレながらヒールでレナンジェスの足を踏んづけたのだ。
「ミーア様?」
「何かしら?」
「妬いています?」
「さあ、どうかしら?」
ミーアは面白くなさそうに言う。
「ミーア」
レナンジェスは悪役令嬢の耳元で名前を囁く。
「え?」
レナンジェスは驚くミーアの額に口付けする。
「何を…」
頬を赤く染めるミーア。
「君が綺麗だったから」
レナンジェスはそう言うとミーアの手を握る。するとミーアは可愛らしい笑みをレナンジェスに向けた。
(私はエロースの影響で自分の欲望に素直になったみたいだ)
レナンジェスは薔薇を眺めながらそんな事を考える。それでも性行為はまだ早いと感じる。
(甘酸っぱい恋愛がしたい。乙女ゲームに嵌った理由はそれだろう。故に性行為を良しとしないのだろうな。私は)
そう思いながら不意にミーアに目をやる。ミーアはずっとレナンジェスを見つめていたみたいだ。
「どうされました?」
「レナンジェス殿が急に変わった気がして」
「今の私は嫌いですか?」
「そんな事はありませんわ。前ははっきりしない男だと思っていましたし」
「もう、自分を偽りたくないのです。私はミーア様が好きです。この気持ちにだけは嘘をつきたくない」
「何を急に…」
ミーアの顔は赤くなる。そんな彼女の手に指を絡めて繋ぐレナンジェス。
「好きだ。もう、誰にも渡さない」
レナンジェスはミーアに熱い視線を向ける。そして彼女は静かに頷く。
「僕もレナンジェスを好きだよ。彼女達と同じくらいに」
それを聞いていたジュドーが満面の笑みで言う。
「我はレナンジェスの僕(しもべ)になりたい」
ライディースも淫らな笑みを浮かべながら言ってくる。
「そうですか。私は一番ミーア様が好きです。でも…2人の事も好きですよ」
レナンジェスが微笑みながら言うと2人の男子は頬を赤く染めた。
『これがベーコンレタスの世界ですのね』
モブ令嬢は3人に欲望に塗れた視線を注ぎ込むのであった。
その晩の事だ。
『ご主人様…』
ヒューイとドゥーイがジト目で迫ってくる。
「妬いているのか?」
『え?』
レナンジェスの問い掛けに途惑う2人。
「私はもう、自分を偽るのを止めたんだ。私は女性も好きだが男も好きだ。だから君達も受け入れるよ。でも…健全な関係でね」
『それはダメです!』
そういう2人に口付けするレナンジェス。
『ご主人様…』
2人は頬を赤く染めながらレナンジェスにしがみ付くのであった。
「レナンジェス…今日は貸し切りにしたんだ」
不意にレナンジェスの耳元で囁くライディース。
「あの…恋人の前では?」
レナンジェスはミーアをエスコートしながら苦笑いで言う。
『大丈夫ですわ!恋愛とゲイ術は別腹ですから!』
モブ令嬢達は一斉に声をあげる。どうやらジュドーの恋人もライディースの恋人達も同性愛には寛容なようだ。
「それでも…」
不意にレナンジェスはミーアの手を握り途惑いながら呟く。
「わたくしも…別腹ですわよ」
ミーアは満面の笑みで言う。
(ここまで腐敵になっていたとは)
レナンジェスは苦笑いを浮べる。するとライディースは首輪を装着し鎖を手に持ちながらレナンジェスに懇願するような視線を向ける。
「恋人の前ですよ…」
レナンジェスはそう呟きながらもライディースが持つ鎖を手にした。
『素敵ですわ』
ライディースの恋人とモブ令嬢が鼻息を荒げながら言う。
「ただしイケメンに限るですけど」
レナンジェスは悪戯な笑みを浮かべながら言う。
「レナンジェス…悪い子になったな」
ジュドーは妖淫な眼差しをレナンジェスに向けながら頬に唇を重ねる。
「我にも…」
ライディースが物欲しげな眼差しを向けながらレナンジェスに呟く。
「仕方がない」
レナンジェスはそう言いながらライディースの唇を奪った。
「痛い…」
レナンジェスの足に痛みが走る。ミーアがムクレながらヒールでレナンジェスの足を踏んづけたのだ。
「ミーア様?」
「何かしら?」
「妬いています?」
「さあ、どうかしら?」
ミーアは面白くなさそうに言う。
「ミーア」
レナンジェスは悪役令嬢の耳元で名前を囁く。
「え?」
レナンジェスは驚くミーアの額に口付けする。
「何を…」
頬を赤く染めるミーア。
「君が綺麗だったから」
レナンジェスはそう言うとミーアの手を握る。するとミーアは可愛らしい笑みをレナンジェスに向けた。
(私はエロースの影響で自分の欲望に素直になったみたいだ)
レナンジェスは薔薇を眺めながらそんな事を考える。それでも性行為はまだ早いと感じる。
(甘酸っぱい恋愛がしたい。乙女ゲームに嵌った理由はそれだろう。故に性行為を良しとしないのだろうな。私は)
そう思いながら不意にミーアに目をやる。ミーアはずっとレナンジェスを見つめていたみたいだ。
「どうされました?」
「レナンジェス殿が急に変わった気がして」
「今の私は嫌いですか?」
「そんな事はありませんわ。前ははっきりしない男だと思っていましたし」
「もう、自分を偽りたくないのです。私はミーア様が好きです。この気持ちにだけは嘘をつきたくない」
「何を急に…」
ミーアの顔は赤くなる。そんな彼女の手に指を絡めて繋ぐレナンジェス。
「好きだ。もう、誰にも渡さない」
レナンジェスはミーアに熱い視線を向ける。そして彼女は静かに頷く。
「僕もレナンジェスを好きだよ。彼女達と同じくらいに」
それを聞いていたジュドーが満面の笑みで言う。
「我はレナンジェスの僕(しもべ)になりたい」
ライディースも淫らな笑みを浮かべながら言ってくる。
「そうですか。私は一番ミーア様が好きです。でも…2人の事も好きですよ」
レナンジェスが微笑みながら言うと2人の男子は頬を赤く染めた。
『これがベーコンレタスの世界ですのね』
モブ令嬢は3人に欲望に塗れた視線を注ぎ込むのであった。
その晩の事だ。
『ご主人様…』
ヒューイとドゥーイがジト目で迫ってくる。
「妬いているのか?」
『え?』
レナンジェスの問い掛けに途惑う2人。
「私はもう、自分を偽るのを止めたんだ。私は女性も好きだが男も好きだ。だから君達も受け入れるよ。でも…健全な関係でね」
『それはダメです!』
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2人は頬を赤く染めながらレナンジェスにしがみ付くのであった。
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