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夏休み明け エロい体育祭 準備編
第174話 エロい体育祭の真相
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校長室に呼び出された俺達は、“エロい体育祭”をやると決めた理由を尋ねられた。
あれは本来、発案した藤岡高校の生徒達と全国の高校の先生しか知らない内容になる。ウィルベルさんが教えてくれなかったら、俺達は知る由もない…。
それを正直に伝えたら、校長は納得してくれた。反対されなかった事に安心した紬さんがやりたい気持ちを告げたところ、正式に許可をもらう。
しかし、校長の話はまだ終わりそうにない…。
「――思い出した! 君達に伝えたいのは“予算”の件だ」
思い出すために考え込んでいた校長が、ようやく口を開く。
「予算? 体育祭なんだから、いっぱい使って良いでしょ?」
何なんだその基準。紬さんの感性はやはり独特だ。
「そうしたいのは山々だが、現実は厳しくてな。できれば何かを買うのは控えてもらえると助かる」
それを踏まえてエロい種目を考えないといけないな。
「もしかして、さっきの水鉄砲のやつは…」
「伊草君の予想通りだよ。あれは生徒が家にある物を学校に持参して使うらしい。だから予算は一切かからない」
家にある物を持参するのか…。それは参考になりそうだ。
「ポールダンスは?」
「それは学校に予め設置されてるポールと、どこでも使える“ステージポール”をレンタルして使うようだ。水鉄砲で節約したから、そこで奮発する感じだな」
そういう融通も利くのか、覚えておこう。
「君達には色々不便を強いるが、よろしく頼む」
「わかりました」
みんなと相談すれば何とかなるだろ。
「――これも言い忘れるところだった。そういう種目をやるのは今年初めてだから、やるのは“1年生だけ”にしようと思う。B組・C組の実行委員とうまく折り合いをつけて欲しい」
「えっ? やるのはウチらA組だけで良くない?」
「A組だけで参加者がそこそこいるなら何とかなるが、実際は厳しいんじゃないか? それに多分だが、その話は既に他のクラスにも伝わってると思う」
校長の言う通りだ。良い意味でも悪い意味でも衝撃的だから、興味を持つ人が一定数いるはず。
「君達、他のクラスに知り合いはいるかな?」
――全員否定したり、首を横に振る。俺だけじゃなくて良かった…。
「他のクラスとの交流も実行委員をやるには欠かせない。経験だと思って頑張って欲しい」
B組・C組の実行委員はどういう人なんだろう? 怖い人とかズバズバ言う人だったら嫌だな…。そんな事を思ってしまう。
「最後にこれだけ訊いて良いかな? 藤岡高校がそういう種目をやる理由を知ってるか?」
「『志望者に興味を持ってもらって、定員割れを防ぐため』だと聞いています」
確かウィルベルさんはそう言ってたはずだ。
「そっちは漏れてないのか。そのほうが良いかもしれんが…」
他にも理由があるのか? 全然思い付かないぞ。
「校長。もったいぶらないで教えて!」
「構わないよ。――本当の理由は『生徒の思い出作り』なんだ」
「えっ?」(俺達4人)
そっちが本当の理由なのか? 普通逆だろ。
「君達学生にはピンと来ないだろうが、多くの同学年が集まる機会は貴重なんだ。学校以外では『ない』と言って良い」
学校以外で高校生ぐらいを見かける事は珍しいからな…。集まるなんて無理に近い。
「そんな学生生活を一生忘れられない思い出にする…。発案者の生徒はそう言ったらしい」
「良い事言うね~、その人」
「ぼくもそう思う。上手い事言って下心を満たそうとしたかもしれんが、それも青春だな」
俺的にはそっちの線が強いと思うが、その人に会えないから推測になる。
「だが、内容が内容だ。近頃はSNSですぐ炎上するから、なるべく外部に情報を漏らさない事としっかりした表向きの理由が必要になった訳だ」
それが定員割れなのか。しっかりしすぎて反論の余地がないレベルだ。
「物事は時にシンプルに考えたほうが良い場合がある。覚えておくと良い」
何となくだが、満里奈さんに一番関係しそうな内容だ…。
「さて、ぼくの話はこれで終わりだ。何か質問はあるかな?」
「――いえ、特にないです」
誰も何も言わないので、俺がまとめておく。
「そうか、種目は9月中に決めて欲しい。よろしく頼む」
「わかりました」
俺達はソファーから立ち上がり、出入り口で校長に頭を下げてから退出した。
「みんな、どうだった?」
校長室近くの廊下に清水先生がいた。俺達を気にしてくれたのか?
「校長怒ってなくて良かった~」
確かにそうだが、紬さんのタメ口次第では本当に怒ったかもな。
「『訊きたい事がある』って伝えたわよね?」
「先生の冗談だと思ってさ~」
「まぁ良いわ。みんな、これからC組の隣にある空き教室に行ってくれる? B組・C組の実行委員と顔合わせして欲しいの」
いずれそうしないといけないのはわかっていたが、今日なのか…。
「もう待ってる感じ?」
「そのはずよ。伊草さんがアレを言い出さなかったら『帰りのホームルームが終わったらそこに行って』って伝えるつもりだったから」
やはり紬さんが言った『エロい体育祭をやる』は、相当驚かせたようだ。
「じゃあすぐ行かないとね」
「種目は9月中に決めてくれれば良いから、ペースはみんなに任せるわ」
「それはさっき校長から聞いた」
「そう。後はお願いね、みんな」
俺達は清水先生と別れ、C組の隣にある空き教室に向かう。
あれは本来、発案した藤岡高校の生徒達と全国の高校の先生しか知らない内容になる。ウィルベルさんが教えてくれなかったら、俺達は知る由もない…。
それを正直に伝えたら、校長は納得してくれた。反対されなかった事に安心した紬さんがやりたい気持ちを告げたところ、正式に許可をもらう。
しかし、校長の話はまだ終わりそうにない…。
「――思い出した! 君達に伝えたいのは“予算”の件だ」
思い出すために考え込んでいた校長が、ようやく口を開く。
「予算? 体育祭なんだから、いっぱい使って良いでしょ?」
何なんだその基準。紬さんの感性はやはり独特だ。
「そうしたいのは山々だが、現実は厳しくてな。できれば何かを買うのは控えてもらえると助かる」
それを踏まえてエロい種目を考えないといけないな。
「もしかして、さっきの水鉄砲のやつは…」
「伊草君の予想通りだよ。あれは生徒が家にある物を学校に持参して使うらしい。だから予算は一切かからない」
家にある物を持参するのか…。それは参考になりそうだ。
「ポールダンスは?」
「それは学校に予め設置されてるポールと、どこでも使える“ステージポール”をレンタルして使うようだ。水鉄砲で節約したから、そこで奮発する感じだな」
そういう融通も利くのか、覚えておこう。
「君達には色々不便を強いるが、よろしく頼む」
「わかりました」
みんなと相談すれば何とかなるだろ。
「――これも言い忘れるところだった。そういう種目をやるのは今年初めてだから、やるのは“1年生だけ”にしようと思う。B組・C組の実行委員とうまく折り合いをつけて欲しい」
「えっ? やるのはウチらA組だけで良くない?」
「A組だけで参加者がそこそこいるなら何とかなるが、実際は厳しいんじゃないか? それに多分だが、その話は既に他のクラスにも伝わってると思う」
校長の言う通りだ。良い意味でも悪い意味でも衝撃的だから、興味を持つ人が一定数いるはず。
「君達、他のクラスに知り合いはいるかな?」
――全員否定したり、首を横に振る。俺だけじゃなくて良かった…。
「他のクラスとの交流も実行委員をやるには欠かせない。経験だと思って頑張って欲しい」
B組・C組の実行委員はどういう人なんだろう? 怖い人とかズバズバ言う人だったら嫌だな…。そんな事を思ってしまう。
「最後にこれだけ訊いて良いかな? 藤岡高校がそういう種目をやる理由を知ってるか?」
「『志望者に興味を持ってもらって、定員割れを防ぐため』だと聞いています」
確かウィルベルさんはそう言ってたはずだ。
「そっちは漏れてないのか。そのほうが良いかもしれんが…」
他にも理由があるのか? 全然思い付かないぞ。
「校長。もったいぶらないで教えて!」
「構わないよ。――本当の理由は『生徒の思い出作り』なんだ」
「えっ?」(俺達4人)
そっちが本当の理由なのか? 普通逆だろ。
「君達学生にはピンと来ないだろうが、多くの同学年が集まる機会は貴重なんだ。学校以外では『ない』と言って良い」
学校以外で高校生ぐらいを見かける事は珍しいからな…。集まるなんて無理に近い。
「そんな学生生活を一生忘れられない思い出にする…。発案者の生徒はそう言ったらしい」
「良い事言うね~、その人」
「ぼくもそう思う。上手い事言って下心を満たそうとしたかもしれんが、それも青春だな」
俺的にはそっちの線が強いと思うが、その人に会えないから推測になる。
「だが、内容が内容だ。近頃はSNSですぐ炎上するから、なるべく外部に情報を漏らさない事としっかりした表向きの理由が必要になった訳だ」
それが定員割れなのか。しっかりしすぎて反論の余地がないレベルだ。
「物事は時にシンプルに考えたほうが良い場合がある。覚えておくと良い」
何となくだが、満里奈さんに一番関係しそうな内容だ…。
「さて、ぼくの話はこれで終わりだ。何か質問はあるかな?」
「――いえ、特にないです」
誰も何も言わないので、俺がまとめておく。
「そうか、種目は9月中に決めて欲しい。よろしく頼む」
「わかりました」
俺達はソファーから立ち上がり、出入り口で校長に頭を下げてから退出した。
「みんな、どうだった?」
校長室近くの廊下に清水先生がいた。俺達を気にしてくれたのか?
「校長怒ってなくて良かった~」
確かにそうだが、紬さんのタメ口次第では本当に怒ったかもな。
「『訊きたい事がある』って伝えたわよね?」
「先生の冗談だと思ってさ~」
「まぁ良いわ。みんな、これからC組の隣にある空き教室に行ってくれる? B組・C組の実行委員と顔合わせして欲しいの」
いずれそうしないといけないのはわかっていたが、今日なのか…。
「もう待ってる感じ?」
「そのはずよ。伊草さんがアレを言い出さなかったら『帰りのホームルームが終わったらそこに行って』って伝えるつもりだったから」
やはり紬さんが言った『エロい体育祭をやる』は、相当驚かせたようだ。
「じゃあすぐ行かないとね」
「種目は9月中に決めてくれれば良いから、ペースはみんなに任せるわ」
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