胸が大きい女性を助けたら、エロいクラスメートのお母さんだった件

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夏休み突入~『千玲』に泊まるまで

第66話 将来エロい事やるなら何をやる?

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 千春さんが作ったカレーを注文した俺達は、フリースペースで早めの昼食をとる。

「みんな。さっき千夏さんが言ってたバイトはどうするつもりかしら?」
沙織さんが俺達に声をかける。

「面白そうだよね~。銭湯なんだし、男湯・女湯に入り放題♡」

紬さんは乗り気だ。彼女はし、知らない人と難なく会話できるコミュ力もある。俺達の中で一番向いてると思う。

「あたしも良いかなって思う。難しそうな事なさそうだし」

詩織さんも前向きか。確かにそういう事は千夏さん・千春さんがやってくれるよな。

「私は悩むよ…。接客が苦手だから」

満里奈さんは消極的のようだ。俺も接客が気になっている…。堅苦しさはない銭湯とはいえ、不安なのは変わりない。

「満里奈ちゃん。あくまでわたしの予想だけど、裏方で手伝える事もあると思うわ」

「裏方…ですか?」

「ええ、例えばカレー作りとか。満里奈ちゃんは自分でお弁当を作れるから、千春さんのサポートができるはずよ」

そういえば満里奈さんは、以前沙織さんに弁当のメニューを褒められていた。(24話参照)

紬さんに弁当を作った事もあるし、その料理の腕は『千玲』に貢献できる気がする。

「アドバイスありがとうございます。私も気になりますし、後で訊いてみます」

満里奈さんもやる気になったか。さすが沙織さんだな。

――ちょっと待て。よく考えると、みんなの中で一番役に立たないのって俺じゃね? 紬さんのようなコミュ力はないし、満里奈さんみたいに料理も出来ない。一体どうすれば…。

「真はどうなの?」
詩織さんが話を振ってきた。

「みんなと違って、俺には長所がないんだ…」

「まーちゃんが急におかしくなったんだけど?」

「真君落ち着いて。何が向いてるかを知るために頑張ってみない?」

「でも、千夏さん達に迷惑かけるかもしれませんし…」

「最初は誰だって迷惑をかけちゃうものよ。わたしだってパート先でどれだけ迷惑をかけたか…」

「沙織さんでもそうなっちゃうんですか?」

「そうよ、だから失敗を恐れずに頑張って欲しいわ。どうしても無理なら止めないけど…」

女性陣の視線が俺に集まる。こんな情けない姿をこれ以上見られるのはキツイな。

「……弱気になってすみません。貴重な経験になりそうですし、頑張ってみます」
詩織さん達がそばにいれば何とかなるだろ。

「“ウチらやる気ある”って、後でお姉さんに言わないとね!」

「みんなの宿題の事を考えると、バイトは泊まった後のほうが良いわね。8月上旬までにほとんど終わってるのがベストかしら」

一番面倒な“社会人インタビュー”が何とかなれば余裕だな。油断せずに終わらせるとしよう。


 「そういえばさー、お姉さんは何で銭湯をやる事にしたんだろうね?」
紬さんが話を切り出す。

「やっぱり裸になるからじゃない? エロと裸は切っても切れないじゃん」

俺も詩織さんに同意だ。まだまだ分からない事が多いから、時間がある時に千夏さん・千春さんにもっと訊かないと…。

「だったらウチらに『銭湯やるのは勘弁して』はおかしくない? エロを独り占めする気なんだよ!」

「紬ちゃん、それは多分違うわ」

「どういう事? おばさん?」

「水回りの掃除は大変だから、あんな事言ったのよ。ライバルを増やしたくないのも本心だと思うけどね…」

「そっか~、やるならエロくて楽なのが良いな~。何があるんだろう?」

そんな都合の良い事があれば、既に千夏さんが始めてるだろ…。

「エロ下着専門の下着屋とかどう?」
詩織さんがアイディアを出す。

「普通の下着屋だと大手の“マコール”に勝てないから、そういうところで差別化するしかなさそう」

「わたしも満里奈ちゃんと同じ考えよ。でも、ターゲットを絞り過ぎかもね」

エロ下着を買いたい女性はそう多くない…よな?

「だったら男の人のエロ下着も入れようか」

「詩織、それはさすがに厳しいよ。プライバシーがあるから…」

「みんながみんな、わたし達と真君みたいな関係じゃないからね。恋人や家族限定にしたら、さっきの問題は残るし…」

千夏さんも同じように悩んだから銭湯にしたのかも。結構難しいぞ…。

「じゃあさ~、メイド喫茶みたいなのはどう? メイド服じゃなくて、エロい服で男の人を誘惑するって感じで」

今度は紬さんが案を出す。下着屋とは方向性が違って面白そうだ。

「それ良いかも」

「私、そんな服着て接客するの嫌なんだけど」

「だったら満里奈とまーちゃんはキッチンで、ウチと詩織ちゃんはホールにすればイケるでしょ」

俺がキッチンをやるなら料理の勉強は欠かせない。独学は厳しいし、満里奈さんと沙織さんに教えてもらうパターンになるか?

「でもさっきおばさんが言った『ターゲットを絞り過ぎ』になるかな~?」

普通に考えれば、男性客のみで女性客は0だ…。

「そんな気もするね。だから…、女装した真にホールやってもらおうか」

“女装”と聞くと、あの時を思い出す。(21話参照)
――なんて呑気にしてる場合じゃない!

「ちょっと待ってくれ。俺がそんな事したら逆効果だろ」
貴重な男性客すら来なくなってしまう。

「真君、そうとは限らないわよ? 昼と夜で営業スタイルを変えればイケるわ♪」

「昼はあたしと紬ちゃんがエロい服で誘惑、夜は女装した真が誘惑…。イケるかも」

「これで決まりでしょ!」

「まこくんの女装姿、久しぶりに見たいな~♡」

「わたしも♪」

今のところ、これが最有力か…。この流れは断ち切りたいところだ。

「それよりも“エロダンス”はどうだ? バズれば俺達でも注目してもらえるぞ」

アニメのOPなどのダンスがバズる事も珍しくない。知名度が上がれば、何をするにしても有利になる。

「私、顔出しはちょっと…」

「あたし運動神経ないんだよね~」

「わたしもよ…」

「みんなが踊らないならウチもパス!」

満場一致で却下された。良い案だと思ったんだが…。

「ウチらでアイディア言ってないの、満里奈だけだよ」

「わかってる。――マッサージはどう? 男性・女性問わず需要はあるから、地道に頑張れば…」

需要に加え、同性・異性関係なくできるのは大きい。

「で、許可をもらったら“エロマッサージ”をする流れになるよね? 満里奈?」

「そうね」

それができるかは未知数だな…。可能性が凄く低いのは言うまでもない。

「満里奈ちゃんの案はとても良いと思うけど、繁盛するまでみんな忙しくなるとは思えないわね。空いてる人が何をするかを考える必要があるわ」

沙織さんの言う通りだろう。それに施術の腕や相性などで、指名されやすい人・されにくい人に分かれるはず。この差をどうするべきなのか…。

「これ、ガチで考えると結構大変だね。時間がいくらあっても足りないかも」

詩織さんの言葉に全員頷く。焦るのは良くないが、のんびりし過ぎるのも良くないな。やはり千夏さんの言う事は正しいと思う俺だった。
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