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第49話 熊本県① 阿蘇、あか牛丼
しおりを挟む「ほお~これは雄大な景色じゃな! 山々に囲まれた草原がこんな場所にあるとはのう!」
「ええ、とても綺麗ですね。牛や馬もとても広々とした場所で育てられているのですね」
本日やってきたのは熊本県の阿蘇だ。この場所は高い山々に囲まれた場所で、今は阿蘇山の途中にある草原へとやってきている。阿蘇山は山頂へ上るまで道のところどころでこういった牧場のようなものがあり、馬や牛が放し飼いにされている。
しかもその先には大きく連なる山々があり、下には阿蘇の街が見えるようになっていた。
こうして見ると阿蘇が大きな山の連なりに囲まれていることがよく分かる。
「綺麗な景色を前にしてのんびりとすごすのもいいよね。もう少しだけ歩いて行こうか」
阿蘇山の山頂は1000mを超える。大丈夫だとは思うが、標高の関係もあるので、少しずつ身体を慣らして目の前の広大な景色を眺めてから次の場所へと転移する。
「おお、さっきの場所よりも綺麗な場所じゃな!」
「山の上に広々とした草原と小さな池、それに牛たちが寝転んでいる景色は見ていてとても気持ちがいいです」
「ここは草千里という場所で、広大な大草原と雨が溜まってできた池が見どころな場所だよ。季節によって景色がガラリと変わる場所で、夏ごろだともっと緑が多くて綺麗な景色も見られるし、冬には雪が積もって一面銀世界になるみたいだね」
残念ながら今は緑が少なく、雪もない景色なのでちょっと寂しい景色だが、季節によって様々な景色へと移り変わっていくらしい。とはいえ、この広々とした広大な景色は他の場所では見ることができない。
そしてそのまま他では見ることができない砂千里へと移動してきた。
「こっちのほうはさっきの場所とはまったく違う景色なんじゃな」
「すごいですね、こちらは黒い砂漠みたいです」
「ここは砂千里といって、さっきの草千里よりも高い場所にあって、見ての通り植物とかが生えてなく、黒い火山灰とゴツゴツした岩肌が見えているんだ。少し登っただけで景色がこれだけガラリと変わるのは面白いよね」
草千里から標高が数百m変わるだけでこれだけ景色が変わるというのも面白い。先ほどの草千里の景色も良いが、個人的にはこっちの砂千里の光景もかなり好きである。
草一本生えない高地に岩や石だけが存在するという光景もなんだか幻想的である。ある意味ファンタジーな光景でもある気がするなあ。
さて、次はいよいよ阿蘇山の火口だ。
「おお~白い煙がモクモクと上がっているのじゃ!」
「よくテレビで見られるようなマグマがボコボコしている感じではないのですね」
「日本の火山は爆発性が高いから、活発な真っ赤なマグマを見られるような場所はないんじゃないかな。阿蘇山はたまに毒性の強い火山ガスが発生するから、入場規制も行われたりするんだよね」
日本の火山は爆発性が強いから、マグマを安全に観光できるような山はないと聞いたな。確かに俺の活動が活発な火山の火口なんかを見てみたい気がする。
阿蘇山はたまに火山ガスが発生して警戒レベルが上がって火口を見られない時もある。実際に俺も旅中で火山ガスが発生したという放送が入って1時間ほど待ったからな。むしろ運が悪ければ一日入れないみたいなこともあるらしいから運が良かったよ。
それにしても白い煙が立ち上る光景はなかなか迫力がある。
「これは肉がまだ赤いが大丈夫なのかのう?」
「ああ、ミディアムレアで焼いて中はしっかり火を通してあるから大丈夫だよ。ちょうどさっき見た阿蘇山の草原で育てられたあか牛というブランドの肉だね」
あか牛は和牛の褐毛和種という品種で、赤身が多くて脂肪が少なく、柔らかくてヘルシーなのが特徴だ。
ここ草千里のレストランでは熊本の名物のあか牛を使ったレアステーキをご飯の上に乗せたあか牛丼が有名である。先ほど目の前で見た牛を食べるというのは微妙なところだが、人は残念ながら食欲には勝てないのである。
「とても柔らかいですね。それに肉自体の旨みがよく味わえます」
「赤身とは思えないくらい柔らかいよね。それに赤身が多いから肉本来の旨みがよく味わえるよ」
脂肪も旨みだが、肉本来の味は赤身のほうが味わえると聞いたこともある。
その分お値段のほうもお高くなっているけれど、そこは関係ないから助かる。
そのあとは阿蘇の山々を巡っていく。大観峰からは阿蘇の景色を360度見渡せる展望所があり、そこでは一面の美しい景色を見ることができる。
ここでは早朝に来ると美しい雲海が一望できたりするらしい。また、日本には1万頭ほどしかいないジャージー牛のソフトクリームを味わえる。栄養分が普通のホルスタイン種よりも多く、濃厚な味が特徴のソフトクリームだ。
今は封鎖されてしまったらしいが、ラピュタの道と呼ばれる綺麗な景色が見られる場所もあったらしい。
他にもミルクロードと呼ばれる山の峰をぐるっと回れる場所を巡っていくドライブコースもあるので、車やバイクなどに乗って走るのも面白いぞ。
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