94 / 112
第94話 岩手県① 龍泉洞、冷麺、じゃじゃ麺
しおりを挟む「おお、ここは鍾乳洞じゃな。何度か見てきたやつじゃろ?」
「うん、高知の龍河洞、山口の秋芳洞、ここ岩手の龍泉洞で日本三大鍾乳洞だよ」
北海道を出て本州へと戻り、岩手県へとやってきた。
そしてここ龍泉洞は三大鍾乳洞の最期のひとつだ。
「ここは龍泉洞と龍泉新洞に分かれているよ。龍泉新洞は元々龍泉洞と一続きだった可能性が高くて、今では科学館として公開されているらしいね」
どちらも同じチケットで入ることができる。そしてこの近くのお土産屋さんではお土産のクーポンが付いた入場券がお買い得に購入できる。なんでもお土産屋さんが団体200名の割引入場券を購入して、それにクーポン券を付けているらしい。
……お店も賢いよね。観光地の入場券なんかはこうしてちょっとお得な現地の割引なんかもあったりするから、事前に調べてみるのもいいかもしれないぞ。
「おお、これは美しいのじゃ!」
「ええ、綺麗にライトアップされておりますね」
この龍泉洞では他の鍾乳洞とは異なって、鍾乳石がカラフルなスポットライトでライトアップされている。こうした鍾乳洞も中々見ごたえのあるものである。
亀岩、地蔵岩、守り獅子など、長い年月が積み重なって不思議な形の鍾乳石へと変わっていくのはとても神秘的だよね。鍾乳洞特有のこういった雰囲気はここでしか味わえないものだからな。
「お、おお……これは深いのじゃな……」
「水深が100メートル近くあるというのに最深部まで見えるほど綺麗な水なのですね」
「この龍泉洞の地底湖の中でも第三地底湖は特にすごいよね」
龍泉洞の全容は5キロメートルにまで達すると言われており、安全に観光ができる1.2キロメートルの範囲内でも3つの地底湖がある。
この地底湖は世界的にも屈指の透明度を誇っており、ドラゴンブルーと呼ばれるほど湖が青く見えるのは透明度が高いのと水深が深いからそう見えるそうだ。
地底湖の中でライトアップされた光によって深い湖の底まで見える光景はとても神秘的で美しい。
龍泉新洞の方は洞窟内をそのまま使った自然洞窟科学館で、洞窟内に様々な解説が書いてあったり、この洞窟で縄文時代に生活をしていた原始人の生活様式や洞窟から出土した動物の骨や土器なんかも展示してあるそうだ。
確かに原始人からしたら、中がとても広くて雨風を防げつつ、綺麗な地底湖の水を飲めるこの洞窟は生活をするには最適な場所なのかもしれないな。
「ほう、冷たくて麺もツルツルでモチモチしておって、ラーメンとはまったく違うのじゃな!」
「じゃじゃ麺という料理は初めて食べましたが、こちらも面白い食感をしておりますね」
「岩手県は冷麺、じゃじゃ麺、わんこそばの盛岡三大麺が有名なんだ。わんこそばは夜に食べるから、お昼は冷麺とじゃじゃ麺だね」
岩手県の盛岡では三大麺が有名だ。
盛岡冷麺は昭和29年に焼き肉店を開店した際、朝鮮半島に伝わる冷麺を日本人の口に合うように捜索したのが始まりだとされている。
盛岡冷麺の麺は腰が強くて表面がツルっとのど越しが良いのが特徴だ。牛コツに鶏ガラを加えて出汁をとるスープはさっぱりとしつつもコクや旨みがたっぷりとつまったスープで、スープを冷やすことによって、より麺のコシを味わうことができる。
「キムチの酸味と冷たいスープが良く合っていて美味しいですね。それにスイカが入っていることには驚きました」
「ほう、この赤い果物はスイカというのじゃな。甘くてとても美味しいのじゃ!」
「本場の盛岡冷麵のお店にはスイカが入っているお店が多いんだよね。それと盛岡の方だと、冷麺が有名なお店は焼肉屋さんが多いけれど、冷麺だけを食べに来るのも大丈夫なんだよ」
盛岡の冷麺にはスイカが入っていることが多い。コクのある出汁とキムチの酸味と辛さの合間に甘いスイカを食べるとそのどちらの味も強調されてより美味いんだよね。
冷麺というと焼き肉のお供というイメージが強いかもしれないが、ここ盛岡ではメインの料理だ。そのため、焼肉屋さんに入って焼き肉を食べずに冷麺だけを食べに入るのも許されるようだ。
「じゃじゃ麺は少しだけ残しておいて、そこに生卵を入れて混ぜて、ちーたんあるいはちいたんたんをかけて〆の卵スープにするんだよ」
「肉みそがとても美味しいですね。麺はどちらかというとうどんに近い感じでしょうか」
「最後に卵スープへ変わるとは面白いのじゃ」
じゃじゃ麺は中国の炸醤麺(ジャージアンミエン)を元に盛岡の人たちの舌にあうとうにアレンジをくりかえすうちにじゃじゃ麺の原型ができたらしい。
肉味噌にキュウリとネギを乗せ、好みでラー油や生姜やニンニクを掛けて食べる。自分の一番の好みが分かるまでに3回くらい通うのがお薦めらしいな。
そして最後はチータンと呼ばれるじゃじゃ麺を茹でたゆで汁を加えて卵を混ぜた卵スープを〆に食べるのがじゃじゃ麺の正式な食べ方である。やはりこういったその土地独自の料理を現地で食べるのは良いものである。
21
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
病弱少女、転生して健康な肉体(最強)を手に入れる~友達が欲しくて魔境を旅立ちましたが、どうやら私の魔法は少しおかしいようです~
アトハ
ファンタジー
【短いあらすじ】
普通を勘違いした魔界育ちの少女が、王都に旅立ちうっかり無双してしまう話(前世は病院少女なので、本人は「超健康な身体すごい!!」と無邪気に喜んでます)
【まじめなあらすじ】
主人公のフィアナは、前世では一生を病院で過ごした病弱少女であったが……、
「健康な身体って凄い! 神さま、ありがとう!(ドラゴンをワンパンしながら)」
転生して、超健康な身体(最強!)を手に入れてしまう。
魔界で育ったフィアナには、この世界の普通が分からない。
友達を作るため、王都の学園へと旅立つことになるのだが……、
「なるほど! 王都では、ドラゴンを狩るには許可が必要なんですね!」
「「「違う、そうじゃない!!」」」
これは魔界で育った超健康な少女が、うっかり無双してしまうお話である。
※他サイトにも投稿中
※旧タイトル
病弱少女、転生して健康な肉体(最強)を手に入れる~友達が欲しくて魔境を旅立ちましたが、どうやら私の魔法は少しおかしいようです~
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~
さとう
ファンタジー
生まれながらにして身に宿る『召喚獣』を使役する『召喚師』
誰もが持つ召喚獣は、様々な能力を持ったよきパートナーであり、位の高い召喚獣ほど持つ者は強く、憧れの存在である。
辺境貴族リグヴェータ家の末っ子アルフェンの召喚獣は最低も最低、手のひらに乗る小さな『モグラ』だった。アルフェンは、兄や姉からは蔑まれ、両親からは冷遇される生活を送っていた。
だが十五歳になり、高位な召喚獣を宿す幼馴染のフェニアと共に召喚学園の『アースガルズ召喚学園』に通うことになる。
学園でも蔑まれるアルフェン。秀な兄や姉、強くなっていく幼馴染、そしてアルフェンと同じ最底辺の仲間たち。同じレベルの仲間と共に絆を深め、一時の平穏を手に入れる
これは、全てを失う少年が最強の力を手に入れ、学園生活を送る物語。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる