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第十一章
しおりを挟む【大宇宙は生きている!ハッブル宇宙望遠鏡の歴史】
ハッブル宇宙望遠鏡は、グレートオブザバトリー計画の一環として1990年4月24日に打ち上げられた、地上約600km上空の軌道上を周回する宇宙望遠鏡です。名称は、宇宙の膨張を発見した天文学者エドウィン・ハッブルに因みます。長さ13.1メートル、重さ11トンの筒型で、内側に反射望遠鏡を収めており、主鏡は直径2.4メートルです。地球の大気や天候による影響を受けないため、地上からでは困難な高い精度での天体観測が可能となりました。
ハッブル宇宙望遠鏡はアメリカ航空宇宙局、
欧州宇宙機関、 宇宙望遠鏡科学研究所の所属です。
それぞれの略称はNASA、ESA 、STScIです。
観測ミッション期間は35年6か月と29日経過までです。
西暦1990年4月24日、ハッブル宇宙望遠鏡を積んでスペースシャトルディスカバリーで打ち上げられました。
ハッブル宇宙望遠鏡の画像です。
SL-9彗星の木星衝突がありました。
西暦1994年7月17日~7月22日にかけて次々に木星に衝突しました。
沢山の衝突痕須が確認できます。
SL-9彗星の破片が木星に衝突して形成された衝突痕です。写真のオレンジ色の楕円形の模様は大赤斑です。
土星のオーロラ(注釈1)
西暦2004年1月24日、1月26日、1月28日に撮影されました。
南極領域に発生したオーロラの画像です。
(注釈1)
この画像は、紫外線で撮影されたオーロラの画像と可視光で撮影された画像を合成して作られたものです。
天王星は太陽系7番惑星で土星の外側の軌道を回っています。
自転軸は、公転軸に対してほぼ100度傾いており、つまり横倒しの状態で84年間かかって太陽の周りを回転すると言う奇妙な惑星です。
海王星
海王星は新しい惑星の定義によって、太陽から最も遠い惑星となりました。
海王星の自転によって、雲が左から右へ移動している様子が捉えられています。
西暦1998年8月11日撮影された画像です。
この時はボイジャー2号が撮影しました。
冥王星と衛星
冥王星は、最遠の惑星、海王星よりさらに遠方にある上、地球の月位の大きさしかないため、地上の巨大望遠鏡では、表面の様子を見る事はほとんどできません。
また、無人探査機も訪れたことがなく、現在その素顔に住まれるものはハップル宇宙望遠鏡だけと言えるでしょう。
ハッブル宇宙望遠鏡は冥王星表面に明暗の模様があることを発見しています。
冥王星と3つの衛星
冥王星と3つの衛星の姿です。
衛星のカロンは、西暦1978年に発見された冥王星の約半分の大きさを持つ衛星です。
他の2つはハップル宇宙望遠鏡によって発見されたもので、直径はわずか100kmしかありません。
下の画像は、西暦2006年3月2日にハップル宇宙望遠鏡が撮影したものです。
奇妙な小惑星
西暦2010年1月6日に発見された天体は当初彗星であると考えられていましたが、1月25日、29日にハップル宇宙望遠鏡で観測した結果、X字型の奇妙な構造を持つことが判明しました。小惑星同士の衝突の残骸であると考えられています。光点は衝突した小惑星の少し大きな破片で尾は衝突によって生じた無数の微笑な破片でできていると考えられています。
これは天文学者が目撃したはじめての小惑星の衝突の姿です。
小惑星の素顔
ベスタ
火星と木星軌道の間には、無数の岩石からできた微笑天体、いわゆる小惑星が存在しています。これはその中で最も明るく見えるベスタと言われる画像です。
ハップルによってベスタ形成後に作られたと考えられている巨大なクレーターや、ダイソーの窪地、標高の高い部分が見つかっています。
ハップル宇宙望遠鏡で得られたデータから作成されたベスタの3D画像です,
画像下が南極です。
その南極に、直径460km、深さ13kmのクレーターが存在することが分かったのです。
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