174 / 203
文化祭勧誘編
文化祭初日②
しおりを挟む
文化祭が始まり、俺は見た目の格好からクラス内での仕事は給仕担当を任された。
時間が経つに連れ、一般の人達も入ってきたことから店内が少し慌ただしくなる。
アルバイト経験すら無い俺には少し不慣れな環境だった。
それでも牧村さんの所作をそれとなく真似るだけでそれっぽく見えるらしい。
今のところは問題なくこなせていた。
「やっほいシュート」
気付けば神奈月先輩が来ていた。
お供に大鳥先輩もセットだ。2人で円形のテーブルに付いて座っていた。
「神奈月先輩、来てくれたんですね」
「そりゃ来るよ。生徒会役員のクラスは全部回ることにしてるんだ。その衣装、似合ってるね」
「ありがとうございます。先輩のところは何やってるんでしたっけ」
「私のところは劇だね。私は生徒会の立場もあったから、クラスのみんなが気を利かせてくれて裏方の仕事だけ振ってくれたんだ。だから割とヒマがあるのさ」
そう言ってニッコリ笑った。
一方で大鳥先輩は少々疲れ気味のようだ。
「大丈夫ですか?」
「問題ない。ちょっと疲れただけだ」
「まだ文化祭始まったばかりですよ……」
一体何があったら開始早々そんなに憔悴するというんだ。
もしかしてまた神奈月先輩関係なのか。
また遊ばれてるのか。
「大鳥君ったら情けないんだよ」
「ち、ちがっ! あれは会長も一緒になって脅かしてくるからじゃないですか!」
「何があったんですか?」
「2ー4はお化け屋敷をやっててね、3つの教室を繋げて開催してるんだ」
「結構大規模ですね」
「それを大鳥君と入ったんだけど…………ぷくく!」
「い、言わなくていいんですよ会長! 僕にだって先輩としての立場があるんですから! 高坂も気にする必要ないからな!」
神奈月先輩が楽しそうに笑い、それを大鳥先輩が振り回されながら大慌て。
普段からよく見る生徒会長と副会長のやり取りだ。
この人達、いつ見ても楽しそうだな。
もしかしたら楽しんでるのは神奈月先輩だけかもしれないけど……。
「まぁ大鳥君の名誉のためにも黙っててあげるよ。ところでリオはいるのかい?」
「梨音なら向こうにいますよ。ほら、あそこのチア姿の」
俺は少し離れたところで接客している梨音を指差した。
実家が飲食店なだけあって、接客も卒なくスムーズにこなしている。
さすが万能型だ。
「梨音も可愛いじゃないか! さすが我が校の広報担当! 才色兼備、容姿端麗、豪華絢爛な私に匹敵するといっても過言じゃないね!」
「豪華関係なくないですか」
会うたびに自称の項目増えていってる気がする。
そのうち存在する類似の四字熟語全部話し出すぞこの人。
「ところで、注文はどうしますか?」
「そういえば頼むの忘れていたね。じゃあアイスコーヒーとサンドイッチをお願いしようかな」
「僕は烏龍茶で」
「大鳥君、ここはアイスフロートもいけるみたいだよ。烏龍茶フロートとかどうかな!」
「ハズレ商品を僕で試そうとするな!」
「私と半分こなら?」
「何で会長本人が乗り気なんですか! しませんよ!」
「ちぇー。じゃあサンドイッチは半分こしようね」
「まったくこの人は……」
そう言いつつもサンドイッチを分けると言われて、大鳥先輩は満更でも無い顔をしていた。
本当に神奈月先輩のことが嫌なら、そもそも生徒会には入っていないだろうし、こうやって普段から一緒に行動しているところを見ると、やっぱりお似合いの二人なんだろな。
会長達がいなくなった後、しばらくすると今度は桜川と前橋がやってきた。
桜川が俺に気付くと嬉しそうに手を振った。
「高坂っちー! 来たよー!」
「そんな約束してたみたいな」
「約束してなくても来るよ!」
「ホラーかよ!」
「…………一の家にいる人みたいな格好」
「そうそう。ニノに頼んで貸してもらってるんだ」
「へぇ~馬子にも衣装だね!」
「お前意味分かって言ってる?」
それネガティブ意見だから。
衣装を褒めて元の素材を攻撃するのはやめてください出禁にしますよ。
「ねぇねぇ執事みたいなこと言ってよ!」
「お帰りくださいませお嬢様」
「丁寧に帰らそうとしてるよこの人!」
「今のは桜川が悪いよ……」
「はぁ、とりあえず席に案内するから静かに茶でもしばいててくれ」
「はーい」
二人に注文を聞くとメロンソーダフロートと紅茶だったので、オーダーを伝えて梨音に二人が来ていることを伝えた。
梨音が二人に会いに行ってる間に、別のお客さんを案内しようとするとこれまた知ってる人達だった。
「こんにちわ高坂君」
「仲哀じゃん。それに金成も」
陸上部の仲哀菜々綺と金成絵麻だった。
この前にボウリング行った以来に会う気がする。
連絡先を交換してから何度かやり取りもして遊びにも誘われたが、結局遊びには行けなかった。
何度か連続で断っていたので申し訳なく思っていたところだ。
時間が経つに連れ、一般の人達も入ってきたことから店内が少し慌ただしくなる。
アルバイト経験すら無い俺には少し不慣れな環境だった。
それでも牧村さんの所作をそれとなく真似るだけでそれっぽく見えるらしい。
今のところは問題なくこなせていた。
「やっほいシュート」
気付けば神奈月先輩が来ていた。
お供に大鳥先輩もセットだ。2人で円形のテーブルに付いて座っていた。
「神奈月先輩、来てくれたんですね」
「そりゃ来るよ。生徒会役員のクラスは全部回ることにしてるんだ。その衣装、似合ってるね」
「ありがとうございます。先輩のところは何やってるんでしたっけ」
「私のところは劇だね。私は生徒会の立場もあったから、クラスのみんなが気を利かせてくれて裏方の仕事だけ振ってくれたんだ。だから割とヒマがあるのさ」
そう言ってニッコリ笑った。
一方で大鳥先輩は少々疲れ気味のようだ。
「大丈夫ですか?」
「問題ない。ちょっと疲れただけだ」
「まだ文化祭始まったばかりですよ……」
一体何があったら開始早々そんなに憔悴するというんだ。
もしかしてまた神奈月先輩関係なのか。
また遊ばれてるのか。
「大鳥君ったら情けないんだよ」
「ち、ちがっ! あれは会長も一緒になって脅かしてくるからじゃないですか!」
「何があったんですか?」
「2ー4はお化け屋敷をやっててね、3つの教室を繋げて開催してるんだ」
「結構大規模ですね」
「それを大鳥君と入ったんだけど…………ぷくく!」
「い、言わなくていいんですよ会長! 僕にだって先輩としての立場があるんですから! 高坂も気にする必要ないからな!」
神奈月先輩が楽しそうに笑い、それを大鳥先輩が振り回されながら大慌て。
普段からよく見る生徒会長と副会長のやり取りだ。
この人達、いつ見ても楽しそうだな。
もしかしたら楽しんでるのは神奈月先輩だけかもしれないけど……。
「まぁ大鳥君の名誉のためにも黙っててあげるよ。ところでリオはいるのかい?」
「梨音なら向こうにいますよ。ほら、あそこのチア姿の」
俺は少し離れたところで接客している梨音を指差した。
実家が飲食店なだけあって、接客も卒なくスムーズにこなしている。
さすが万能型だ。
「梨音も可愛いじゃないか! さすが我が校の広報担当! 才色兼備、容姿端麗、豪華絢爛な私に匹敵するといっても過言じゃないね!」
「豪華関係なくないですか」
会うたびに自称の項目増えていってる気がする。
そのうち存在する類似の四字熟語全部話し出すぞこの人。
「ところで、注文はどうしますか?」
「そういえば頼むの忘れていたね。じゃあアイスコーヒーとサンドイッチをお願いしようかな」
「僕は烏龍茶で」
「大鳥君、ここはアイスフロートもいけるみたいだよ。烏龍茶フロートとかどうかな!」
「ハズレ商品を僕で試そうとするな!」
「私と半分こなら?」
「何で会長本人が乗り気なんですか! しませんよ!」
「ちぇー。じゃあサンドイッチは半分こしようね」
「まったくこの人は……」
そう言いつつもサンドイッチを分けると言われて、大鳥先輩は満更でも無い顔をしていた。
本当に神奈月先輩のことが嫌なら、そもそも生徒会には入っていないだろうし、こうやって普段から一緒に行動しているところを見ると、やっぱりお似合いの二人なんだろな。
会長達がいなくなった後、しばらくすると今度は桜川と前橋がやってきた。
桜川が俺に気付くと嬉しそうに手を振った。
「高坂っちー! 来たよー!」
「そんな約束してたみたいな」
「約束してなくても来るよ!」
「ホラーかよ!」
「…………一の家にいる人みたいな格好」
「そうそう。ニノに頼んで貸してもらってるんだ」
「へぇ~馬子にも衣装だね!」
「お前意味分かって言ってる?」
それネガティブ意見だから。
衣装を褒めて元の素材を攻撃するのはやめてください出禁にしますよ。
「ねぇねぇ執事みたいなこと言ってよ!」
「お帰りくださいませお嬢様」
「丁寧に帰らそうとしてるよこの人!」
「今のは桜川が悪いよ……」
「はぁ、とりあえず席に案内するから静かに茶でもしばいててくれ」
「はーい」
二人に注文を聞くとメロンソーダフロートと紅茶だったので、オーダーを伝えて梨音に二人が来ていることを伝えた。
梨音が二人に会いに行ってる間に、別のお客さんを案内しようとするとこれまた知ってる人達だった。
「こんにちわ高坂君」
「仲哀じゃん。それに金成も」
陸上部の仲哀菜々綺と金成絵麻だった。
この前にボウリング行った以来に会う気がする。
連絡先を交換してから何度かやり取りもして遊びにも誘われたが、結局遊びには行けなかった。
何度か連続で断っていたので申し訳なく思っていたところだ。
11
あなたにおすすめの小説
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。
エース皇命
青春
高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。
そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。
最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。
陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。
以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。
※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
※表紙にはAI生成画像を使用しています。
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる