死に戻り毒妃の、二度目の仮婚 【オメガバース】

飛鳥えん

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ヨアンの気がかり

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 こつ、こつ——。
 靴音が壁をに反響している。その音が徐々に大きくなった。広い空間に出たことに気づく。
 灯りの数が徐々に減り、辺りは真っ暗である。外はまだ明るいはずなのに、自分だけ夜の世界に来てしまったような、奇妙な心地がした。
 暗くて、静かで、うすら寒い。
 どこまで歩けばいいのか。大聖堂の地下に祈りの間があるなら、あの小屋からそう遠くないはず。なのになぜ、こんなに長い時間歩いても何も見えてこないのだろう。
(もしかして、道を見落としたのでは)
 間違った道に迷い込み、どんどん元の道から外れ、もう戻れないのでは。
 不安に駆られながら歩を進めていると、前方にぼんやりと明かりが見えた。まるで灯台の明かりのように、暗闇の中光っている。シュメルヒははやる心を押さえつけ、足早に灯りを目指して進んだ。

 最初、それは小さな家にも見えた。四つの柱が立ち、天井があり、白い布が垂れさがっている。布は薄く、その向こうで人影が揺れた気がした。足を踏み出すと、パシャン、と水音がした。驚いて足を抜くと、床が無くなっていた。ヨアンのいる場所は水の上にぽっかりと浮かぶ小島のようだ。あそこまで行くためには、水面を歩けとでもいうのか。
「来たのか?」
 突然、ヨアンの声がした。白い布を手で上げて、ヨアンがこちらを見ていた。ヨアン様、と声を出しそうになり、慌てて唇を噛む。
(良かった……! ご無事だった)
 遠目にも、そして暗がりにも、ヨアンは少しやせたように思える。ヨアンは対岸で固まっているシュメルヒを見ると、眉を顰めた。
「なにしてる。食事をもってきたんだろう。どうして来ない」
 シュメルヒは内心狼狽した。そうしたいのはやまやまなのだが、「これ」を渡るにはどうしたよいのか……。
(ヨアン様はご存知だろうか……いやしかし、私は声を出してはいけないから、どのみち訊くことができない)
 おろおろしていると、ヨアンが呆れたように中に引っ込んでしまった。あ、と思っていると、ヨアンがまた出てきた。手に持った何かを、こちらに向かって放り投げる。
 投げたのは小石か何かだ。ポシャンと水飛沫が上がった。
「……?」
 もう一度、ヨアンが小石を投げる。今度はすこし右に逸れた地点に落下したが、水飛沫は上がらず、コン、と固い音がした。よく見れば水面の下に石の橋が渡されている。暗所の水は黒く見える。橋は同色で、灯りがあればすぐ分かったのだろうが、暗いせいで判別できなかった。知らなければ、何も無いように見えるだろう。しかも、やっと人ひとりが通れるような細い幅しかない。
 ヨアンを見ると、興味を無くしたように垂れ布の向こうへ戻ってしまった。シュメルヒは急いで、かつ足を滑らせない慎重に、靴底を濡らしながらヨアンの元へ歩いていった。

「お前、新参か? いつもの奴はどうした、代わったのか」
 小島にたどり着き、布を持ち上げて中に入ると、何もない空間だった。蝋燭が灯された祭壇が場所のほとんどを占めている。祭壇の平面には小さな丸い窪みが開けられ、そこのいくつかには青みがかった丸い石がはめ込まれていた。およそ、三十個ほど。シュメルヒがじっとそれを見ていると、ヨアンが近寄ってきた。
「お前……随分背が高いんだな」
 シュメルヒはびくっとしたが、ヨアンは気に留めなかったようだ。立ち尽くすシュメルヒの手から藤籠を取り、床に座ると、中に入っていたパンを掴んでかじる。王宮にいた時と違い、行儀には頓着していない様子だ。
 咀嚼してから、座ったままシュメルヒを見上げた。
「シュメルヒと同じくらいあるな」
 一拍遅れて、シュメルヒは仮面の下で目を見開いた。
 名前を呼ばれた。目の前にいるのがシュメルヒとは知らないから、厳密には呼ばれていないのだが……自分のいない所で、ヨアンに名前を呼ばれたことに驚いてしまった。
「……小食の癖に何を食べたらあんなに背が伸びるんだ」
「……」
 シュメルヒは気恥ずかしくて、居たたまれなかった。
「ああ、別に今のはお前の悪口じゃないから。……なあ、お前、新参だろう。ここへの渡り方も知らなかったし」
 ヨアンがじっと見つめてくる。仮面の内側の瞳の色は見えていないだろうか。シュメルヒは少し迷って、小さく頷いた。ヨアンの顔がぱっと明るくなった。
「やっぱり。こっちへ来て座れ」
 ヨアンが大理石の床を叩くが、シュメルヒは逡巡した。ヨアンの無事を確認できた。ギヨムは問題がなければ一刻で戻れと言った。ここに来るまで、随分歩いた気がするが、それくらい経っただろう。
 (でも、もう少しヨアン様といたい)
 シュメルヒの迷いを読んで、ヨアンが猫なで声を出した。
「話せない決まりなのは分かってる。俺が食べ終わるまで、そこにいるだけでいいから」
 (そんな声、今まで聞いたことがない……)
 いつもと違って甘えるようなヨアンの様子に、シュメルヒの意志がぐらりと揺れた。おずおずと少し離れた場所に腰を下ろすと、ヨアンは嬉しそうに小さく笑った。
 大理石の床は踏みしめるには堅固で美しいが、座ったり眠ったりするには冷たくて硬すぎる。ヨアンどうやって、このうえで眠り、休んでいるのだろうか。

 ヨアンは水音だけが聞こえる暗所にいるせいか、相手が返事をしないと分かっていてもお構いなしに話しかけてくる。まるで鏡に向かって独り言を繰りかえしているようで、見ていてあまり気分がいいものではなかった。
 もう一つ困惑したのが、ヨアンの話題に自分の名前が繰り返し登場することだ。
「お前、シュメルヒに会ったことあるか?」
 シュメルヒは頷いた……直後、急いで首を横に振った。シュメルヒ自身は神官と話したことがない。
「どっちだよ。まあいいや」
 ヨアンは葡萄の粒を一粒ずつ、ゆっくりと毟って口にいれた。何となくだが、「食べ終わるまで」を引き延ばしているように見えなくもない。
「綺麗だから、会ったらきっと吃驚する」
 シュメルヒは唖然とし、すぐにぶんぶんと首を横に振った。仮面がずれそうになって慌てて手で押さえた。
「は? なんでお前ごときが否定するんだよ」
 ヨアンの怒った声に、あたふたと頭を下げた。最早、声に出していないのに挙動がうるさいと自分でも思う。
(きれい……? ヨアン様が私を? 幻聴か?)
「でも変わってるんだ。最初は無表情で何考えてるか分からない氷雪像みたいな気取った奴かと思ったのに」
 物凄く具体的な悪口だった。やっぱり幻聴だったかもしれない。
 ヨアンがふっと笑った。
「たまに変なこと言うし……真面目な顔で」
 いつ? どこで? いったい自分は、気付かないうちにどんな失態をしたのだろうか。
「この前なんて、馬に乗ったのに全然ついて来ないからどうしたのかと思ったんだ。そうしたら、『馬が動くのを待っていた』って。おかしいだろ?」
 シュメルヒは項垂れた。呆れられたとは思っていたが、やっぱり……。あれから、また練習に付き合ってくれるとは言っていたが、未だに何の誘いもない。もう忘れてしまっただろうか。
「……多分、イレニアでは何にもさせて貰えなかったんだろうな」
 シュメルヒは顔を上げた。ヨアンは葡萄の粒を噛みながら、物思いに沈んているように見えた。
「口癖みたいに『失礼に当たります』とか『ご迷惑になりますので』って言うんだ。きっと、自分が言われたことをそのまま僕にも繰り返してるんだと思う」
 シュメルヒは仮面の奥からヨアンを凝視した。
「それって、呪いみたいだ」
 あ、と口を開くが、当然声は出ない。出たとして、何を言えばいいの分からない。
 沈黙が落ちる。ふたりの内ヨアンしか喋らないのだから、ヨアンが黙ればそうなるのは当然なのだが。
「なあ、シュメルヒはちゃんと食事をとってるか?」
 少し考えて、頷く。ハビエルにはもっと食べろと叱られるが、イレニアにいた頃より食事の量は増えている。前世よりも。
「……そうか。僕が見てないからって少食に戻ってないならよかった」
 今日は驚いてばかりだ。たしかに、ヨアンと一緒に食事するようになってから、食べる量は増えた。それは「誰かと一緒に食べること」が食事を美味しくさせているのかと思っていたが……。
(そもそも食事の量自体を増やされていたのか……)
 ヨアンの言う通り、自分は少しぼんやりし過ぎているのかもしれない。全く気が付かなかった。
「アンヌに監視させて、もしちゃんと食べてなかったら叱るつもりだった」
 ……今日から残さず食べよう、とシュメルヒは肝に命じた。
「元気にしてるならいい。僕がいない方が、かえって向こうも気楽に過ごしてるかもな」
 シュメルヒは手を伸ばしかけ、空中で止めた。手袋をしていない手が不自然に静止する。
「なんだよ」
「……」
 いえ、と手振りで伝えた。
(二日離れただけで寂しかったとは……言えるわけない)
 ナーシャの立場ならともかく、自分がそんなこと言って何になる。ヨアンを困らせてしまうだけではないのか。どうしてお前なんかにそんなことを言われなくちゃならないんだと、そんな表情が浮かんだら……。
 シュメルヒは立ち上がった。固い床に座っていたせいか、足が痺れているが我慢する。
「そうか。もう戻らないといけないんだな」
 ヨアンはどこか名残惜しそうだ。
 これから、夜が来て、朝が来て、それをあと二十日ばかり繰り返す。月を一巡するのだ。王宮に戻ればハビエルや名前も知らない使用人たちが行き交う場所にいるシュメルヒと違って、ここには話し相手も、昼夜の区別もない。ただがらんとした暗い空間に、水が満ちるだけ。どんなに寂しいだろうか。
 なあ、とヨアンが呼び止めた。
 葡萄の茎が残った藤籠をこちらに渡しながら、「もしできるなら、シュメルヒの様子を見て、どんなだったか次に来たときに教えてくれ」と言った。
 シュメルヒは視線をさ迷わせた。ここに来るのは、ギヨムの口ぶりだと、今回だけの特例だ。何事も無ければ次はいつもの食事係……本物の神官がここへ来るだろう。それに——。
(本当に知りたいのは、別の方のことではないのですか……?)
 エセル王妃。イルミナ。アンヌ。あるいは……エレオノーラ。
 黙ったままのシュメルヒに、ヨアンはため息を吐いて藤籠を押し付けた。
「お前、何となくシュメルヒに似てる気がしたけど、妃は僕の言うことを無視したりしない。ほら、さっさと行けよ」
 そのまま両手で背中を押され、垂れ布の外に出されてしまった。
 シュメルヒは何度も振り返ったが、布の向こうの影は背を向けてしまい、こちらを見ようとしなかった。仕方なくとぼとぼとヨアンに教えてもらった水面下の橋を渡り、来た道を引き返した。


 食事係が去り、どれくらいの時間が過ぎたのか。
 それまでどこからとなく響いていた水滴の音が止み、揺れ動く波間の音だけが響いた。
 ちゃぷ、と何かが水面を押し上げるような音がして、ヨアンはびくりと肩を揺らした。両手の拳を握り、ゆっくりと立ち上がる。白い布を押し上げ、水面を見渡す。いつの間にか、静かだった水面には波が立っている。波は大きくなりだんだんヨアンに向かって迫ってきていた。
 ヨアンは緊張のため、わずかに呼吸を乱しながら、祭壇に飾られていた祭祀用の短剣を掴んだ。柄には鱗のような彫りがあり、翡翠が埋め込まれていた。
 ヨアンが剣先を向けると同時に、ひと際大きな波が迫り、ヨアンのいる場所目掛けて押し寄せた。
 ざんぶと波が飛沫を上げ、同時に大きなナニカが飛び掛かってきた。
「っ、……っう」
 ヨアンは無我夢中で剣を振り回し、剣先をかすめてなおも首に食らいつこうとするそれ目掛けて上から振り下ろした。
「ギャア」と動物の断末魔が響いた。
「はあ、はあ……」
 ヨアンが肩で息をしながらへたり込むと、目の前のそれはシュウシュウと黒い瘴気をあげながら皮と骨が溶けてなくなっていった。やがて乾いた粉末になり、わずかな気流によって、さらさらと水に流されていく。形が無くなるほんの手前、姿形は蛇とも魚ともつかない醜悪な生き物に見えた。
 大理石の床に、ろうそくの明かりを反射して小さな丸い石が転がっていた。
 そろそろと這うように拾い上げる。「これまで」と同じ、淡い水色の玉だ。ヨアンは無表情に祭壇に向かい、それを空いた窪みに嵌め込んだ。寸分の狂いなく収まる。

 ヨアンは祭壇を見渡し、顔を覆った。
 平面に空いた窪みは無数にあり、正体の分からない「あれ」は、必ずヨアンがひとりの時を狙って襲い掛かってきた。これが後何日、何回続くのか……これのどこが、祈りなのか。
 父親の病気平癒を願う心の余裕などどこにもない状態で、ただただ、毎日襲う化け物を殺していく。
 当然、初めて「あれ」に襲われた時は、食事を運んできた神官を引っ掴み、取り縋り、すぐにここから出せ、出してくれと叫んだ。だが、彼らは喋らず、顔も見せない。ただ食事を置いて、足早に去っていく。知っているのだ。ここにいる化け物のことを。知っていて、ヨアンに何も知らせず、ここへ放り込んだ。
 ならばと一人で戻ろうとしても、できない。なぜか水面の橋の境を超えると、その先に足を動かせないのだ。
 ひとしきり叫んだり助けを呼んでみたが、当然誰にも届くはずがない。そのうち、儀式の内容について詳細な記録が残されていないのは、これが理由だと思い当たった。
 大聖堂の地下に、得体の知れない化け物を閉じ込め、野放しにしているのだ。秘せられて当然だ。そしてヨアンには何も分からないが、少なくとも……オスロ王家では、襲い来る化け物を何匹も殺して祭壇に捧げることが、「祈り」なのだ。
 これを成し遂げない限り、ここから出られない。後継として認められない。
 ヨアンは短剣を祭壇に戻した。刃先は汚れていない。確かに化け物の肉を抉った感触があったのに、綺麗なままだ。

 ヨアンはぐったりと大理石の固い床に寝そべった。一度襲われた後は、しばらく安全だ。今のうちに、この昼夜のない空間の中でも眠っておかなくては。

 朦朧とした意識の中で、脳裏に薄氷色の瞳が浮かんだ。心配そうにヨアンを見ている。彼は何か言いたげに口を開きかけて、また閉じてしまった。大聖堂の扉の前で別れた時のシュメルヒだった。てっきりみんなと同じようにいなくなっていると思っていたから、まだ残っていることに驚いたのを覚えている。
 いや、嘘だ。覚えていたのは、嬉しかったからだ。「行って欲しくない」と言いたげなシュメルヒの顔が嬉しくて、覚えていた。
「ちょっと離れたくらいで、寂しいのか」
 あの時と同じことを、夢うつつに口にした。記憶の中のシュメルヒは目を瞬き、小さく苦笑してから頷いた。
 ヨアンはほっと息を吐くと、幻を抱きしめるように身体を丸めて、浅い眠りに落ちた。

 
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