32 / 46
第8章:王都の枯渇
8-1:最後のポーションと宰相の焦燥
しおりを挟む
ルシルが「嘆きの森」へ追放されてから、およそ一ヶ月半が経過していた。
王都は、表面上は依然として華やかさを保っている。王太子ジェラルドと、新たな「聖女」アデリーナの二人が宮廷を支配し、毎夜のように舞踏会が催され、貴族たちはその光に酔いしれていた。彼らは、ルシルという影の存在を忘れ、アデリーナの作り出す幻想的な『光の癒し』に盲目的に陶酔していた。
しかし、そのきらびやかな宮廷の地下、国家の根幹を支える「神聖薬草院」の奥深くでは、氷のような静寂と、危機的な焦燥が渦巻いていた。王宮の石壁は、その地下で静かに進行する破滅の予兆を、ただ冷たく受け止めていた。
宰相ヴェルナー・フォン・ローゼンブルクは、分厚い書類が山積みになった執務室で、額の汗を拭いながら、目の前の報告書を睨みつけていた。ヴェルナーは、国王病臥(びょうが)の後に実権を握るジェラルド王太子の側近であり、国の行政を担う最高責任者だ。彼の顔は、この一ヶ月の間に、かつての落ち着きを失い、青白い不安に歪んでいた。執務室の窓から差し込む、午後の淡い光すら、彼の焦燥を和らげることはなかった。
彼の前にいるのは、神聖薬草院の院長(ルシル追放後に急遽任命された老齢の薬師)だ。その老薬師もまた、顔面蒼白で、震える手で小さなガラス瓶を差し出していた。その手首の震えは、年齢から来るものではなく、長年積み上げてきた薬師としての経験が、もはや無力であるという現実に対する、恐怖と無力感から来るものだった。
「宰相閣下。申し上げにくいのですが、これが『神聖原液』の最後の備蓄です」
老薬師の声は、まるで砂を噛むようにか細い。その声は、この部屋の重厚な絨毯に吸い込まれ、どこにも響かなかった。
ヴェルナーは、そのガラス瓶を受け取った。瓶の中には、ルシルが精製していたものとよく似た、琥珀色の液体がわずかに入っている。その量は、指先で掬えるほどしかない。瓶の底で、液体は光を失い、澱のように沈んでいた。だが、ルシルが精製する原液の、自ら光を放つような清浄な輝きは、そこにはない。ただの、濃縮された薬液のようだった。
ヴェルナーは、この液体が持つ「重み」を知っていた。これは、王国の軍事力と医療体制を維持する、唯一の生命線だ。
「これだけか。騎士団の備蓄に回せる希釈版ポーションは」
ヴェルナーの声は、表面上は冷静を装っているが、喉の奥が張り付いているのが自分でも分かった。彼の指先が、ガラス瓶の冷たさとは違う、心の冷えを感じて震えた。
「もう、在庫は尽きました。閣下。騎士団からの緊急要請は、すでに三日前のものから保留しています」
老薬師は、地面に頭を擦り付けるように深々と下げた。その姿は、一国の医療を預かる院長ではなく、死の宣告を行う処刑人のようだった。
「ルシル嬢が追放される前に、辛うじて一月分を確保できてはいましたが、先日の辺境での小競り合いで、騎士団の消費量が予想を上回りました。そして、ルシル嬢に代わる者が、誰一人として『神聖原液』を精製できないのです。我々の技術では、純度を上げきれません。不純物が混ざった薬液は、高魔力の騎士たちにはむしろ毒となり、使用は不可能です」
ヴェルナーの背筋に、冷たい汗が流れた。
(まさか、こんなにも早く。ルシル嬢の警告は、真実だったのか)
ルシル追放は、ジェラルド王太子がアデリーナの讒言を信じた上での、短慮な判断だった。ヴェルナーは最初から反対していた。彼はルシルの地味な仕事こそが、王国の医療体制を支えているという事実を知っていた数少ない人間の一人だからだ。
ルシルの知識と技術は、王室が長年にわたり秘匿してきた「真の聖女」の能力であり、王宮のどの薬師も、その「不純物ゼロ」の純度を再現できないのだ。
アデリーナの「光の癒し」は、確かに美しい。しかし、それは表面的な演出であり、重傷を負った騎士団員や、魔獣の毒を受けた兵士を救えるほどの治癒力はなかった。彼らを救えたのは、常にルシルが精製した希釈版ポーションだった。
「王太子殿下は、アデリーナ様が『光の癒し』でポーションの不足を補えると、そう仰せだったはずだ!」
ヴェルナーは、思わず声を荒げた。王太子への苛立ちと、どうにもならない状況への焦燥が、彼を突き動かした。机上の豪華な文鎮が、彼の内面の動揺を映すように微かに揺れた。
「そ、それが、アデリーナ様の『光』は、初級の擦り傷程度にしか効果がなく、重度の魔獣毒や、骨折などの外傷には、一切の効力がありません。むしろ、魔力を無駄に消費するだけで、兵士たちの士気を下げています。現場からは、『光を見る暇があったら、ポーションを寄越せ』とまで、悲鳴のような報告が届いています」
老薬師の言葉に、ヴェルナーは目眩を覚えた。
(致命的だ。我々が軽視していた『地味な薬草いじり』こそが、この国の医療の全てだった)
ルシルを追放したことは、一人の伯爵令嬢を排除しただけでなく、王国が持つ唯一の「超回復手段」を、自ら手放したに等しい。
辺境伯領のカイラスが主級魔獣を討伐したという驚くべき報告が入った直後だ。彼が国境の防衛線を支えてくれているとはいえ、もし国内で大規模な疫病や、別の魔獣の侵攻があれば、ポーションのない王国は、たった数日で医療崩壊し、防衛力はゼロになるだろう。王国の未来が、ルシルという名の小さなガラス瓶の中に詰まっていたという、皮肉な真実がヴェルナーの心を打ち砕いた。
ヴェルナーは、目の前の最後の小瓶を、震える手で恭しく受け取った。小瓶から発せられる微かな光さえ、彼の絶望を照らすには弱すぎた。
「このことは、王太子殿下に」
「もちろんです。しかし、殿下はアデリーナ様を信じ、現実を直視なさいません。昨夜も、アデリーナ様のために盛大な夜会を開かれ」
老薬師は口ごもった。
ヴェルナーは、その言葉の続きを容易に想像できた。ジェラルドは、アデリーナの偽りの光に盲目になり、現実から目を背けているのだ。
(このままでは、国が持たない。私が殿下に、現実を突きつけるしかない)
ヴェルナーは、最後のポーションの入った小瓶を、まるで自らの命運を握るかのように強く握りしめた。彼の心臓は、この小瓶に残された琥珀色の液体のように、重く沈んでいた。
王都は、表面上は依然として華やかさを保っている。王太子ジェラルドと、新たな「聖女」アデリーナの二人が宮廷を支配し、毎夜のように舞踏会が催され、貴族たちはその光に酔いしれていた。彼らは、ルシルという影の存在を忘れ、アデリーナの作り出す幻想的な『光の癒し』に盲目的に陶酔していた。
しかし、そのきらびやかな宮廷の地下、国家の根幹を支える「神聖薬草院」の奥深くでは、氷のような静寂と、危機的な焦燥が渦巻いていた。王宮の石壁は、その地下で静かに進行する破滅の予兆を、ただ冷たく受け止めていた。
宰相ヴェルナー・フォン・ローゼンブルクは、分厚い書類が山積みになった執務室で、額の汗を拭いながら、目の前の報告書を睨みつけていた。ヴェルナーは、国王病臥(びょうが)の後に実権を握るジェラルド王太子の側近であり、国の行政を担う最高責任者だ。彼の顔は、この一ヶ月の間に、かつての落ち着きを失い、青白い不安に歪んでいた。執務室の窓から差し込む、午後の淡い光すら、彼の焦燥を和らげることはなかった。
彼の前にいるのは、神聖薬草院の院長(ルシル追放後に急遽任命された老齢の薬師)だ。その老薬師もまた、顔面蒼白で、震える手で小さなガラス瓶を差し出していた。その手首の震えは、年齢から来るものではなく、長年積み上げてきた薬師としての経験が、もはや無力であるという現実に対する、恐怖と無力感から来るものだった。
「宰相閣下。申し上げにくいのですが、これが『神聖原液』の最後の備蓄です」
老薬師の声は、まるで砂を噛むようにか細い。その声は、この部屋の重厚な絨毯に吸い込まれ、どこにも響かなかった。
ヴェルナーは、そのガラス瓶を受け取った。瓶の中には、ルシルが精製していたものとよく似た、琥珀色の液体がわずかに入っている。その量は、指先で掬えるほどしかない。瓶の底で、液体は光を失い、澱のように沈んでいた。だが、ルシルが精製する原液の、自ら光を放つような清浄な輝きは、そこにはない。ただの、濃縮された薬液のようだった。
ヴェルナーは、この液体が持つ「重み」を知っていた。これは、王国の軍事力と医療体制を維持する、唯一の生命線だ。
「これだけか。騎士団の備蓄に回せる希釈版ポーションは」
ヴェルナーの声は、表面上は冷静を装っているが、喉の奥が張り付いているのが自分でも分かった。彼の指先が、ガラス瓶の冷たさとは違う、心の冷えを感じて震えた。
「もう、在庫は尽きました。閣下。騎士団からの緊急要請は、すでに三日前のものから保留しています」
老薬師は、地面に頭を擦り付けるように深々と下げた。その姿は、一国の医療を預かる院長ではなく、死の宣告を行う処刑人のようだった。
「ルシル嬢が追放される前に、辛うじて一月分を確保できてはいましたが、先日の辺境での小競り合いで、騎士団の消費量が予想を上回りました。そして、ルシル嬢に代わる者が、誰一人として『神聖原液』を精製できないのです。我々の技術では、純度を上げきれません。不純物が混ざった薬液は、高魔力の騎士たちにはむしろ毒となり、使用は不可能です」
ヴェルナーの背筋に、冷たい汗が流れた。
(まさか、こんなにも早く。ルシル嬢の警告は、真実だったのか)
ルシル追放は、ジェラルド王太子がアデリーナの讒言を信じた上での、短慮な判断だった。ヴェルナーは最初から反対していた。彼はルシルの地味な仕事こそが、王国の医療体制を支えているという事実を知っていた数少ない人間の一人だからだ。
ルシルの知識と技術は、王室が長年にわたり秘匿してきた「真の聖女」の能力であり、王宮のどの薬師も、その「不純物ゼロ」の純度を再現できないのだ。
アデリーナの「光の癒し」は、確かに美しい。しかし、それは表面的な演出であり、重傷を負った騎士団員や、魔獣の毒を受けた兵士を救えるほどの治癒力はなかった。彼らを救えたのは、常にルシルが精製した希釈版ポーションだった。
「王太子殿下は、アデリーナ様が『光の癒し』でポーションの不足を補えると、そう仰せだったはずだ!」
ヴェルナーは、思わず声を荒げた。王太子への苛立ちと、どうにもならない状況への焦燥が、彼を突き動かした。机上の豪華な文鎮が、彼の内面の動揺を映すように微かに揺れた。
「そ、それが、アデリーナ様の『光』は、初級の擦り傷程度にしか効果がなく、重度の魔獣毒や、骨折などの外傷には、一切の効力がありません。むしろ、魔力を無駄に消費するだけで、兵士たちの士気を下げています。現場からは、『光を見る暇があったら、ポーションを寄越せ』とまで、悲鳴のような報告が届いています」
老薬師の言葉に、ヴェルナーは目眩を覚えた。
(致命的だ。我々が軽視していた『地味な薬草いじり』こそが、この国の医療の全てだった)
ルシルを追放したことは、一人の伯爵令嬢を排除しただけでなく、王国が持つ唯一の「超回復手段」を、自ら手放したに等しい。
辺境伯領のカイラスが主級魔獣を討伐したという驚くべき報告が入った直後だ。彼が国境の防衛線を支えてくれているとはいえ、もし国内で大規模な疫病や、別の魔獣の侵攻があれば、ポーションのない王国は、たった数日で医療崩壊し、防衛力はゼロになるだろう。王国の未来が、ルシルという名の小さなガラス瓶の中に詰まっていたという、皮肉な真実がヴェルナーの心を打ち砕いた。
ヴェルナーは、目の前の最後の小瓶を、震える手で恭しく受け取った。小瓶から発せられる微かな光さえ、彼の絶望を照らすには弱すぎた。
「このことは、王太子殿下に」
「もちろんです。しかし、殿下はアデリーナ様を信じ、現実を直視なさいません。昨夜も、アデリーナ様のために盛大な夜会を開かれ」
老薬師は口ごもった。
ヴェルナーは、その言葉の続きを容易に想像できた。ジェラルドは、アデリーナの偽りの光に盲目になり、現実から目を背けているのだ。
(このままでは、国が持たない。私が殿下に、現実を突きつけるしかない)
ヴェルナーは、最後のポーションの入った小瓶を、まるで自らの命運を握るかのように強く握りしめた。彼の心臓は、この小瓶に残された琥珀色の液体のように、重く沈んでいた。
40
あなたにおすすめの小説
聖女の力を妹に奪われ魔獣の森に捨てられたけど、何故か懐いてきた白狼(実は呪われた皇帝陛下)のブラッシング係に任命されました
AK
恋愛
「--リリアナ、貴様との婚約は破棄する! そして妹の功績を盗んだ罪で、この国からの追放を命じる!」
公爵令嬢リリアナは、腹違いの妹・ミナの嘘によって「偽聖女」の汚名を着せられ、婚約者の第二王子からも、実の父からも絶縁されてしまう。 身一つで放り出されたのは、凶暴な魔獣が跋扈する北の禁足地『帰らずの魔の森』。
死を覚悟したリリアナが出会ったのは、伝説の魔獣フェンリル——ではなく、呪いによって巨大な白狼の姿になった隣国の皇帝・アジュラ四世だった!
人間には効果が薄いが、動物に対しては絶大な癒やし効果を発揮するリリアナの「聖女の力」。 彼女が何気なく白狼をブラッシングすると、苦しんでいた皇帝の呪いが解け始め……?
「余の呪いを解くどころか、極上の手触りで撫でてくるとは……。貴様、責任を取って余の専属ブラッシング係になれ」
こうしてリリアナは、冷徹と恐れられる氷の皇帝(中身はツンデレもふもふ)に拾われ、帝国で溺愛されることに。 豪華な離宮で美味しい食事に、最高のもふもふタイム。虐げられていた日々が嘘のような幸せスローライフが始まる。
一方、本物の聖女を追放してしまった祖国では、妹のミナが聖女の力を発揮できず、大地が枯れ、疫病が蔓延し始めていた。 元婚約者や父が慌ててミレイユを連れ戻そうとするが、時すでに遅し。 「私の主人は、この可愛い狼様(皇帝陛下)だけですので」 これは、すべてを奪われた令嬢が、最強のパートナーを得て幸せになり、自分を捨てた者たちを見返す逆転の物語。
【完結】 笑わない、かわいげがない、胸がないの『ないないない令嬢』、国外追放を言い渡される~私を追い出せば国が大変なことになりますよ?~
夏芽空
恋愛
「笑わない! かわいげがない! 胸がない! 三つのないを持つ、『ないないない令嬢』のオフェリア! 君との婚約を破棄する!」
婚約者の第一王子はオフェリアに婚約破棄を言い渡した上に、さらには国外追放するとまで言ってきた。
「私は構いませんが、この国が困ることになりますよ?」
オフェリアは国で唯一の特別な力を持っている。
傷を癒したり、作物を実らせたり、邪悪な心を持つ魔物から国を守ったりと、力には様々な種類がある。
オフェリアがいなくなれば、その力も消えてしまう。
国は困ることになるだろう。
だから親切心で言ってあげたのだが、第一王子は聞く耳を持たなかった。
警告を無視して、オフェリアを国外追放した。
国を出たオフェリアは、隣国で魔術師団の団長と出会う。
ひょんなことから彼の下で働くことになり、絆を深めていく。
一方、オフェリアを追放した国は、第一王子の愚かな選択のせいで崩壊していくのだった……。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ
さくら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。
絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。
荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。
優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。
華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
【完結】そうは聖女が許さない〜魔女だと追放された伝説の聖女、神獣フェンリルとスローライフを送りたい……けど【聖水チート】で世界を浄化する〜
阿納あざみ
ファンタジー
光輝くの玉座に座るのは、嘘で塗り固められた偽りの救世主。
辺境の地に追いやられたのは、『国崩しの魔女』の烙印を押された、本物の奇跡。
滅びゆく王国に召喚されたのは、二人の女子高生。
一人は、そのカリスマ性で人々を魅了するクラスの女王。
もう一人は、その影で虐げられてきた私。
偽りの救世主は、巧みな嘘で王国の実権を掌握すると、私に宿る“本当の力”を恐れるがゆえに大罪を着せ、瘴気の魔獣が跋扈する禁忌の地――辺境へと追放した。
だが、全てを失った絶望の地でこそ、物語は真の幕を開けるのだった。
△▼△▼△▼△▼△
女性HOTランキング5位ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる