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第一章
第31話:帰るまでが
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まさに圧巻の戦闘だった。
ゴブリンも、どこに隠れていたのかと思うほど集落から次から次へと飛び出してくるのだが、百花の人たちの戦闘は微塵も揺るがない。
地面には足の踏み場もないほどの魔石が転がっており、その戦いの激しさを物語っているが、百花の皆は至って冷静だ。
日暮さんが暇を持て余したのか、小さな子狐の式神を呼び出して魔石を拾い集めだしたし……。
そうして二〇分ほど戦っていただろうか。
とうとう集落から出てくるゴブリンの数に陰りが見え始めた。
「(あと一息かしら? みんな、まだ気を抜かないようにね)」
「(わかってるわ。まだイレギュラーが出てきてないもの)」
そうか。
このゴブリンたちを率いているイレギュラーがいるのだったな。
簡易マップでも残りのゴブリンの数が数えられそうなほど減ってきているが、まだ油断出来ないのか。
百花の圧倒的な強さに、どこか気が抜けかけていた。
こういうところも見習わないといけないな。
しかし百花の警戒とは裏腹に、とうとう飛び出してくるゴブリンがいなくなった。
せっかく大集落の周りに塀を作っているのに、全員飛び出てくるのかと少し呆れていたが、出てきたのは弱い通常種のゴブリンだけだったようだ。
簡易マップ上には中で隊形を整えている集団が映し出されていた。
「椿さん、聞こえますか?」
「(聞こえるわよ。どうされました?)」
「集落の中にまだ五〇匹以上残っているんですが、そいつら、中で迎え撃つつもりみたいです」
「(おぉ~やっぱり探知系のスキル持ってるんだ! 霧島さん、さんきゅ~!)」
なんかさっきの凄まじい戦闘を見ているので、三上さんのこの軽さに思わず苦笑する。
「さて? なんのことかな? とりあえずそういうことなので、大丈夫だとは思いますが気を付けて下さい」
「(ふふふ。霧島さん、ありがとうございます。まだ五〇匹以上残っているのは予想より多いですが、当初の予定通り第二フェーズに移行します)」
椿さんとの会話を終えると、穂上さんがスキルを解いて陣地を消したのが見えた。
「じゃぁ、オレたちも移動しようか」
「はい!」
百花が中に突入する作戦の第二フェーズに移行したら、オレたちも集落の入口辺りまで移動することになっている。
引き続きの後方警戒と退路の確保が次のオレたちの役目だ。
と言っても、後ろにゴブリンは一匹もいない。
何か手伝わせてほしいと言う森羅さんに配慮して、椿さんがそういう役目を用意してくれただけだ。だから、ただの見学とほぼ変わらないんだけどな。
◆◇◆◇◆◇◆◇
オレたちが入口に着く頃には百花の戦いが始まっていた。
しかし、さっきまでとはその戦い方に大きな違いがあった。
それはゴブリンが統率されて隊列を組んでいることによるものだ。
数が減ったのでその詳細を簡易マップで確認してみると、ゴブリンの上位種とされるゴブリンリーダーが多く含まれており、さらにそれを統率するゴブリンジェネラルまでいるようだ。
たぶんこいつがイレギュラーだろう。
ただ、それでも圧倒的に押しているのは百花だ。
特に大活躍しているのが槍使いの本庄さん。
もちろん他のメンバーも活躍はしているのだが、とにかく本庄さんの活躍が凄まじい。まさに無双状態だった。
単身突っ込んで行ったかと思うと、先程も見せた前方扇状に放つスキルで敵を一掃して隊形を崩し、さらに敵陣に食い込むと今度は全方位に向けた薙ぎ払いのような大技で早くも半数近くのゴブリンを葬り去ってしまった。
「まじか……ゲームみたいにゴブリンが吹っ飛んでるんだが……?」
「ほ、本庄さん、すごすぎますね……」
あんなに興奮していた森羅さんがちょっとひくくらい無双している。
その猛攻に怯んで近づけず、遠巻きにしていた残りのゴブリンに矢の雨が降り注いだことで趨勢が決まった。
「(最後はも~らいっ!)」
でも……イレギュラーであるゴブリンジェネラルを倒したのは三上さんだった。
本庄さんがゴブリンジェネラルを挑発して一騎打ちに誘っていると、三上さんが気配を消して後ろから忍び寄り、斬り伏せてあっけなく倒してしまったのだ。
「(あぁぁ!? 一騎打ちしようと思ってたのにぃぃ!?)」
最後美味しいところを持っていった三上さんに本庄さんが絶叫していた。
「なんというか、三上さんらしいというか、なんというか……」
「で、ですね……。本庄さん、ちょっと本気で怒ってますよ……」
簡易マップで確認しても敵は全滅させられたようなので問題はないのだが、本庄さんが三上さんを追い回している。
なんとも締まらない終わり方だった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
椿さんから戦闘終了の宣言と合流の指示を貰ったので、オレと森羅さんは集落の中へと向かった。
「みなさん、お疲れ様でした! すごく勉強になりました」
「椿さんも穂上さんも本庄さんも三上さんも日暮さんも、み~んな凄かったです!」
探索者になってから新しいことに次々と挑戦し、興奮の日々を送っているが、今日この体験は一番心踊るものだった。未だに興奮が収まらない。
「二人もお疲れ様です。これからの探索者生活の役に立てて貰えたら嬉しいわ」
「はい。いい経験になりました! 改めて、同行させて頂きありがとうございました」
「実家から無理言って同行させて頂きましたが、本当に勉強になりました! 私も百花のみなさんみたいになれるよう頑張ります!」
「無理なんて言われてないわよ。私たちも指名依頼の仕事として受けましたから」
椿さんはそう言っているが、さっき森羅さんに聞いたところ、百花は実力的にはAランク探索者と遜色ないらしく、それほどの実力のあるパーティーは指名でも普通はEランクダンジョンのイレギュラー討伐依頼など受けないそうだ。
だから、実家から無理なお願いをしたという森羅さんの言葉は本当なのだろう。
ただ、百花のみんなを見ている限り、嫌々受けたわけではないとも思う。
「そんな畏まることないよ~。それに二人を見て私たちも頑張らなきゃって思えたしね!」
「そうそう。私たちもいい刺激になったわ」
「ね~! 私、霧島さんの戦い方好きだわ~。なに? あの貫禄と落ち着きよう? ほんとに新人探索者?」
「ははは。いや、ほんともう勘弁してください」
三上さん、オレいじりが気に入ったのか、後半めっちゃいじるようになってきたな……。
「霧島さんもありがとうございます! 見学一人だとちょっと不安だったからご一緒できて良かったです!」
「それを言うなら、オレの方こそ誘って貰って感謝ですよ」
このままいくと試験の悪夢再び。
変な褒め殺し合いが始まりそうだから、話題を逸らしておく……。
「それにしても式神ってこんな使い方が出来るんですね」
さっきからオレたちの足元を小さな狐の式神が何匹も走り回っている。
日暮さんの指示で、ドロップした魔石などを拾い集めているのだ。
「ふふふ。私はみんなみたいに直接的な戦闘は苦手ですから、こうやって補助全般で少しでも貢献しないとね」
「何言っているのよ。日暮がいないと百花は成り立たないんだからね」
椿さんの言うように、日暮さんはサポート全般で大活躍している。
今回は敵が弱すぎて意味をなしてなかったが、途中で使っていた『守りの護符』というスキルは、ある程度の攻撃を吸収してくれるらしいし、回復魔法のようなスキルも持っているらしく、日暮さんがいることによる恩恵は大きいと思う。
それからちょこまかと動き回る狐に癒やされながら、とりとめのない話をしながら魔石が集まるのを待った。
「こん!」
「はいはい。ありがとうな」
小さな狐の式神が最後と思われる魔石を加えてオレに手渡してきたので受け取る。
一〇分ほどで全て拾い終わり、荷物持ちであるオレが管理者倉庫に収納すると、あとは帰路につくだけとなった。
「さぁ、それでは帰りましょう。無事にイレギュラーの討伐は終わりましたが、みんな気を抜かないようにね」
「帰るまでがダンジョン探索だからね!」
椿さんが指示を出し、三上さんが探索者でお約束の冗談を言ったその時だった。
≪本ダンジョンに対し、特殊個体討伐による歪みを悪用した外部干渉を検知しました≫
≪緊急処置として当ダンジョンを一時閉鎖します≫
耳を疑うようなアナウンスが響いたのだった。
ゴブリンも、どこに隠れていたのかと思うほど集落から次から次へと飛び出してくるのだが、百花の人たちの戦闘は微塵も揺るがない。
地面には足の踏み場もないほどの魔石が転がっており、その戦いの激しさを物語っているが、百花の皆は至って冷静だ。
日暮さんが暇を持て余したのか、小さな子狐の式神を呼び出して魔石を拾い集めだしたし……。
そうして二〇分ほど戦っていただろうか。
とうとう集落から出てくるゴブリンの数に陰りが見え始めた。
「(あと一息かしら? みんな、まだ気を抜かないようにね)」
「(わかってるわ。まだイレギュラーが出てきてないもの)」
そうか。
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簡易マップでも残りのゴブリンの数が数えられそうなほど減ってきているが、まだ油断出来ないのか。
百花の圧倒的な強さに、どこか気が抜けかけていた。
こういうところも見習わないといけないな。
しかし百花の警戒とは裏腹に、とうとう飛び出してくるゴブリンがいなくなった。
せっかく大集落の周りに塀を作っているのに、全員飛び出てくるのかと少し呆れていたが、出てきたのは弱い通常種のゴブリンだけだったようだ。
簡易マップ上には中で隊形を整えている集団が映し出されていた。
「椿さん、聞こえますか?」
「(聞こえるわよ。どうされました?)」
「集落の中にまだ五〇匹以上残っているんですが、そいつら、中で迎え撃つつもりみたいです」
「(おぉ~やっぱり探知系のスキル持ってるんだ! 霧島さん、さんきゅ~!)」
なんかさっきの凄まじい戦闘を見ているので、三上さんのこの軽さに思わず苦笑する。
「さて? なんのことかな? とりあえずそういうことなので、大丈夫だとは思いますが気を付けて下さい」
「(ふふふ。霧島さん、ありがとうございます。まだ五〇匹以上残っているのは予想より多いですが、当初の予定通り第二フェーズに移行します)」
椿さんとの会話を終えると、穂上さんがスキルを解いて陣地を消したのが見えた。
「じゃぁ、オレたちも移動しようか」
「はい!」
百花が中に突入する作戦の第二フェーズに移行したら、オレたちも集落の入口辺りまで移動することになっている。
引き続きの後方警戒と退路の確保が次のオレたちの役目だ。
と言っても、後ろにゴブリンは一匹もいない。
何か手伝わせてほしいと言う森羅さんに配慮して、椿さんがそういう役目を用意してくれただけだ。だから、ただの見学とほぼ変わらないんだけどな。
◆◇◆◇◆◇◆◇
オレたちが入口に着く頃には百花の戦いが始まっていた。
しかし、さっきまでとはその戦い方に大きな違いがあった。
それはゴブリンが統率されて隊列を組んでいることによるものだ。
数が減ったのでその詳細を簡易マップで確認してみると、ゴブリンの上位種とされるゴブリンリーダーが多く含まれており、さらにそれを統率するゴブリンジェネラルまでいるようだ。
たぶんこいつがイレギュラーだろう。
ただ、それでも圧倒的に押しているのは百花だ。
特に大活躍しているのが槍使いの本庄さん。
もちろん他のメンバーも活躍はしているのだが、とにかく本庄さんの活躍が凄まじい。まさに無双状態だった。
単身突っ込んで行ったかと思うと、先程も見せた前方扇状に放つスキルで敵を一掃して隊形を崩し、さらに敵陣に食い込むと今度は全方位に向けた薙ぎ払いのような大技で早くも半数近くのゴブリンを葬り去ってしまった。
「まじか……ゲームみたいにゴブリンが吹っ飛んでるんだが……?」
「ほ、本庄さん、すごすぎますね……」
あんなに興奮していた森羅さんがちょっとひくくらい無双している。
その猛攻に怯んで近づけず、遠巻きにしていた残りのゴブリンに矢の雨が降り注いだことで趨勢が決まった。
「(最後はも~らいっ!)」
でも……イレギュラーであるゴブリンジェネラルを倒したのは三上さんだった。
本庄さんがゴブリンジェネラルを挑発して一騎打ちに誘っていると、三上さんが気配を消して後ろから忍び寄り、斬り伏せてあっけなく倒してしまったのだ。
「(あぁぁ!? 一騎打ちしようと思ってたのにぃぃ!?)」
最後美味しいところを持っていった三上さんに本庄さんが絶叫していた。
「なんというか、三上さんらしいというか、なんというか……」
「で、ですね……。本庄さん、ちょっと本気で怒ってますよ……」
簡易マップで確認しても敵は全滅させられたようなので問題はないのだが、本庄さんが三上さんを追い回している。
なんとも締まらない終わり方だった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
椿さんから戦闘終了の宣言と合流の指示を貰ったので、オレと森羅さんは集落の中へと向かった。
「みなさん、お疲れ様でした! すごく勉強になりました」
「椿さんも穂上さんも本庄さんも三上さんも日暮さんも、み~んな凄かったです!」
探索者になってから新しいことに次々と挑戦し、興奮の日々を送っているが、今日この体験は一番心踊るものだった。未だに興奮が収まらない。
「二人もお疲れ様です。これからの探索者生活の役に立てて貰えたら嬉しいわ」
「はい。いい経験になりました! 改めて、同行させて頂きありがとうございました」
「実家から無理言って同行させて頂きましたが、本当に勉強になりました! 私も百花のみなさんみたいになれるよう頑張ります!」
「無理なんて言われてないわよ。私たちも指名依頼の仕事として受けましたから」
椿さんはそう言っているが、さっき森羅さんに聞いたところ、百花は実力的にはAランク探索者と遜色ないらしく、それほどの実力のあるパーティーは指名でも普通はEランクダンジョンのイレギュラー討伐依頼など受けないそうだ。
だから、実家から無理なお願いをしたという森羅さんの言葉は本当なのだろう。
ただ、百花のみんなを見ている限り、嫌々受けたわけではないとも思う。
「そんな畏まることないよ~。それに二人を見て私たちも頑張らなきゃって思えたしね!」
「そうそう。私たちもいい刺激になったわ」
「ね~! 私、霧島さんの戦い方好きだわ~。なに? あの貫禄と落ち着きよう? ほんとに新人探索者?」
「ははは。いや、ほんともう勘弁してください」
三上さん、オレいじりが気に入ったのか、後半めっちゃいじるようになってきたな……。
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「それにしても式神ってこんな使い方が出来るんですね」
さっきからオレたちの足元を小さな狐の式神が何匹も走り回っている。
日暮さんの指示で、ドロップした魔石などを拾い集めているのだ。
「ふふふ。私はみんなみたいに直接的な戦闘は苦手ですから、こうやって補助全般で少しでも貢献しないとね」
「何言っているのよ。日暮がいないと百花は成り立たないんだからね」
椿さんの言うように、日暮さんはサポート全般で大活躍している。
今回は敵が弱すぎて意味をなしてなかったが、途中で使っていた『守りの護符』というスキルは、ある程度の攻撃を吸収してくれるらしいし、回復魔法のようなスキルも持っているらしく、日暮さんがいることによる恩恵は大きいと思う。
それからちょこまかと動き回る狐に癒やされながら、とりとめのない話をしながら魔石が集まるのを待った。
「こん!」
「はいはい。ありがとうな」
小さな狐の式神が最後と思われる魔石を加えてオレに手渡してきたので受け取る。
一〇分ほどで全て拾い終わり、荷物持ちであるオレが管理者倉庫に収納すると、あとは帰路につくだけとなった。
「さぁ、それでは帰りましょう。無事にイレギュラーの討伐は終わりましたが、みんな気を抜かないようにね」
「帰るまでがダンジョン探索だからね!」
椿さんが指示を出し、三上さんが探索者でお約束の冗談を言ったその時だった。
≪本ダンジョンに対し、特殊個体討伐による歪みを悪用した外部干渉を検知しました≫
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