16 / 208
2nd ステージ
016 話をさせてくれないかな
しおりを挟む
彼が宰相だと分かったのは、鑑定したからだ。
『クイント・フレッツリー』
驚いたのは、見た目二十代後半くらいにしか見えないのに、四十二歳だったこと。それもキラキラな美中年。
頭を抱えて泣き出した息子など気にせず、彼はリンディエールへ頭を下げた。
「私はクイント・フレッツリーと申します。愚息が失礼しました。こちらの本をお探しだったようですね。どうぞ」
少年が取り落とした本を拾い上げ、リンディエールに差し出した。
「どうも」
受け取ってすぐに中身の確認をはじめた。さっさと確認して返す気なのだ。しかし、ジッと見つめられていては、さすがに集中できない。本から目を離さずに尋ねた。
「何か?」
「ふふ。いえ、お気になさらず」
「……そんな見られとったら気になるわ……何や? 何か言いたいことあるんやろ?」
本を閉じ、そのどこまでも青い瞳を見つめた。思わず感嘆の声が出る。
「……金髪には、やっぱ青い目が似合うなあ」
「おや。これは褒めていただけたのでしょうか?」
「褒めとるで? 兄さん、女をよおさん泣かせたやろ」
「貴女のお眼鏡にも適ったかな」
「残念やけど、ウチは中身重視やねん。可愛らしさも兼ね備えた最高の男を知っとるさかい、難しいで」
こう言われても、クイントは嬉しそうに微笑んでいた。
「お姉さん。あったか?」
お姉さんが驚きながらも検索を終えたようだったので、声をかけた。
「あ、はいっ。も、申し訳ありません。お尋ねの本はございませんでした……」
「ない? おっかしいな……アレはコレと対のはずやで?」
「そう……なのですか?」
「まあええわ。ありがとうな」
「は、はい」
ざっと目を通したが、これは特に間違ってはいない。とはいえ、スペルが違うものがあるので、正確ともいえないということがわかった。不完全な写本なのだろう。それに、本来は一冊だが、これは上下巻に分かれているようだ。リンディエールの持ってきた訳された物も内容が半ばで終わっていた。
おかしいなと考えながらまた手にしている本を開くと、クイントが話しかけてくる。
「聞いても良いかな」
「何や?」
リンディエールの目線はまだ本へ向いている。
「貴女は、それが読めるのかい?」
「読めるで」
「ウソだ!!」
少年が復活した。顔を上げると睨んでくるが、クイントも目を向けないのでリンディエールも構わず続けた。今度はクイントを見る。
「聞きたいんはそれだけか?」
「そうだね。今聞きたいのはそれだけ、だけど……できれば少し話をさせてくれないかな。その代わり、禁書庫に入るための推薦状をプレゼントするよ」
「……ここの程度を見れば、禁書庫も期待できんが……そうやっ。暴虐竜についての資料を見たいねん。ここの禁書庫にあるか?」
絵本にあるのは分かった。だが、創作物に興味はない。リンディエールが見たいのは、伝えられた史実だ。どこまでどう伝わっているかが知りたい。正確なものが望ましい。
「暴虐竜ですか……王宮の書庫にありますよ。さすがに持ち出しも出来ませんから……我が家にないか調べてみましょう。あったような気がします。もしなければ、王宮にあるものの写しを用意します」
「ええのんか?」
「構いませんよ。それよりも、貴女と話をする方が、何倍も価値がありそうです。もう一度会う約束にもなりますしね」
「……抜け目ないなあ……」
「お褒めの言葉と受け取らせていただきます」
とっても楽しそうに目を輝かせているクイントを見て、リンディエールは考える。これも何かの縁だ。
「話か。ちょい頼みたいこともあるねん。丁度ええわ」
「お前! 父上にっ」
「お前はいい加減黙りなさい。次に彼女との会話に割り込んだら勘当しますよ」
「か、感動?」
「親子の縁を切って、家を追い出すという意味です」
ため息をつきながら、ギロリと少年を睨む。美中年が怒る顔はとても怖かった。
「っ、追い出す……って……っ」
震える少年から視線を外し、リンディエールへ笑顔を向ける。一瞬で雰囲気が変わるのはさすがだ。貴族らしい変わり身だった。
「行きましょうか。上に個室があるのです。そこでお話ししましょう。鍵をいただけますか。それと確認を」
クイントがカードを見せる。これは、貴族の当主が持つ身分証。ギルドカードのように、本人が魔力を流せば貴族章が浮かび上がる。少年の身分は親が保証するということで、貴族の子息達は当主とならばそのまま身分証の提示もいらないらしい。
「は、はひっ。か、確認いたしました! 鍵をお持ちください」
お姉さんは慌てて鍵を渡した。
「どうぞ、こちらへ」
カードを懐にしまい、クイントはとても自然に受け取った鍵を持つ手とは逆の手を差し出し、リンディエールをエスコートする。リンディエールも一応は貴族の令嬢だ。いずれそういう振る舞いが必要になる日が来るだろうとヒストリアに言われ、勉強の一環として教えてもらっていた。
ただし、ダンスの相手も、エスコートの相手も、ヒストリアが創り出した人型ゴーレムだ。味気ないと何度文句を言ったかしれない。足を踏んでも罪悪感がないので、良かったといえば良かった。
それらが、しっかりと身には付いていたらしい。今日は出かけるつもりだったので、目立たないように町娘仕様の服装だが、令嬢仕様の服装だったならば、クイントの娘にしか見えなかっただろう。
「ふふ」
「何か?」
「いえ、やはり、きちんとした教育を受けておられるようですね。普通の冒険者ならば、これほど自然に手を取れませんから」
「っ……はあ……うっかりしとったわ……身に付けるっちゅうのも考えもんやね……しゃあないわ。部屋に着いたら名乗らしてもらおか」
「はい。楽しみです」
階段を半ば上った辺りで、呆然としていた少年が我に返ったらしい。慌てて追ってきていた。
それに一切振り返ることなく、部屋に案内される。後ろにいる少年は、泣いているらしい。えぐえぐと抑えきれない声が聞こえていた。
部屋には入れもらえた少年は、部屋に入ってすぐに立ち止まってしまう。リンディエールは椅子に着くまでクイントにエスコートされていたのだ。この場はソファと低い机だったので、難なく座れたのはよかった。
クイントが向かいに座っても、所在無げに立ち尽くす少年。涙は止まらないらしい。
「はあ……座らしたったらどうや。反省はしたやろう」
「優しいのですね。貴女が言うのなら……レング来なさい。今後、彼女に無礼は許しません」
「っ、は、はい……っ、うっ、うっ」
声を出したらまた怒られると思ったのだろう。我慢しながらクイントから少し離れて座った。
「何か飲まれますか?」
「ここ、飲食いいんか?」
「ええ。それが許されるのが、貴族です」
「なるほどな……いや、ウチはいいわ。それより、そっちの子にやりい」
「ここにはこの子が飲めるような甘いものはありませんから」
「あんた、ウチに勧めたやん……」
「紅茶、砂糖入れる派ですか?」
「……入れんな……なんで分かるん」
「勘です」
「勘か……」
それはどうなんだと思いながらも、嫌いじゃないなとも思った。
「ほんなら、これ飲みい」
リンディエールはマジックバックから出しているように見せながら、手作りしたステンレスっぽいの水筒と木で作ったコップを出す。中身はこの世界ではルッピーという桃とアルプというリンゴを使ったミックスジュースだ。
「ルッピーとアルプの果汁や。薬草も多少入っとるけど気にならんはずや。冷たあなっとるで、一気に飲むなや?」
「っ……ん……あり……ありがと……」
「ええて。何か飲めば、泣き止めるでな」
実は素直な子なのだろう。普通、貴族の者ならば、毒を疑う。それだけ毒殺は多いのだ。だが、匂いにつられるように、ゆっくりと一口飲んだ。
「っ、美味しい!」
「そりゃそうや。自生のルッピーとアルプは特に美味しい上に、ウチのオリジナルブレンドやでな」
帰ったらヒストリアにも飲ませてやろうと思った。食事が出来るならもっと早く言えとも言ってやろう。
これまで、自分だけで楽しむしかなかったのだ。誰かに食べてもらうというのをすっかり忘れていたらしい。
「ほお……よかったら私にももらえないかな」
「ええで。ほれ」
コップを出してジュースを入れて差し出せば、クイントまでなんの躊躇もなく飲んだ。いいんだろうかと少し呆然とした。
「これは! 本当に美味しい! ん? 回復……万能薬……?」
「気付いたか。オリジナルブレンドやゆうたやろ。これは、初級万能薬に近い効果を持たせたもんや。レシピは秘密やで?」
「そんなことが……っ」
初級も初級。効果を抑えた仕様のため、スポーツドリンク感覚で飲んでも問題ない。せっかくだからとリンディエールも飲むことにし、落ち着いたところで話を始めた。
「約束やったな。ウチはリンディエール・デリエスタ。父親はデリエスタ辺境伯や」
「っ、辺境伯の……娘……っ? 冒険者じゃ……ない?」
これは少年、レングの言葉だ。コップを置いて目を見開いていた。
「冒険者なのは本当やで。まあ、今朝ばあちゃんに突然言われてなった成り立てやけどな」
「まさか、言われたのは先代の奥方ですか? あの『染血の参謀』の?」
「ばあちゃんって、ホンマにそんな物騒な名あで呼ばれるん? じいちゃんは英雄やったで?」
鮮血ではなく染血。怖すぎる。
「そうですねえ。ヘルナ様が指揮を執った戦いでは、戦場が……大地が本当に血で染まったそうですよ? それも、味方の血はほとんど流さずにね」
「……その光景が見えるようやわ……」
祖母は絶対に敵に回さないようにしようとこの時、心に誓った。
************
読んでくださりありがとうございます◎
また明日!
よろしくお願いします◎
『クイント・フレッツリー』
驚いたのは、見た目二十代後半くらいにしか見えないのに、四十二歳だったこと。それもキラキラな美中年。
頭を抱えて泣き出した息子など気にせず、彼はリンディエールへ頭を下げた。
「私はクイント・フレッツリーと申します。愚息が失礼しました。こちらの本をお探しだったようですね。どうぞ」
少年が取り落とした本を拾い上げ、リンディエールに差し出した。
「どうも」
受け取ってすぐに中身の確認をはじめた。さっさと確認して返す気なのだ。しかし、ジッと見つめられていては、さすがに集中できない。本から目を離さずに尋ねた。
「何か?」
「ふふ。いえ、お気になさらず」
「……そんな見られとったら気になるわ……何や? 何か言いたいことあるんやろ?」
本を閉じ、そのどこまでも青い瞳を見つめた。思わず感嘆の声が出る。
「……金髪には、やっぱ青い目が似合うなあ」
「おや。これは褒めていただけたのでしょうか?」
「褒めとるで? 兄さん、女をよおさん泣かせたやろ」
「貴女のお眼鏡にも適ったかな」
「残念やけど、ウチは中身重視やねん。可愛らしさも兼ね備えた最高の男を知っとるさかい、難しいで」
こう言われても、クイントは嬉しそうに微笑んでいた。
「お姉さん。あったか?」
お姉さんが驚きながらも検索を終えたようだったので、声をかけた。
「あ、はいっ。も、申し訳ありません。お尋ねの本はございませんでした……」
「ない? おっかしいな……アレはコレと対のはずやで?」
「そう……なのですか?」
「まあええわ。ありがとうな」
「は、はい」
ざっと目を通したが、これは特に間違ってはいない。とはいえ、スペルが違うものがあるので、正確ともいえないということがわかった。不完全な写本なのだろう。それに、本来は一冊だが、これは上下巻に分かれているようだ。リンディエールの持ってきた訳された物も内容が半ばで終わっていた。
おかしいなと考えながらまた手にしている本を開くと、クイントが話しかけてくる。
「聞いても良いかな」
「何や?」
リンディエールの目線はまだ本へ向いている。
「貴女は、それが読めるのかい?」
「読めるで」
「ウソだ!!」
少年が復活した。顔を上げると睨んでくるが、クイントも目を向けないのでリンディエールも構わず続けた。今度はクイントを見る。
「聞きたいんはそれだけか?」
「そうだね。今聞きたいのはそれだけ、だけど……できれば少し話をさせてくれないかな。その代わり、禁書庫に入るための推薦状をプレゼントするよ」
「……ここの程度を見れば、禁書庫も期待できんが……そうやっ。暴虐竜についての資料を見たいねん。ここの禁書庫にあるか?」
絵本にあるのは分かった。だが、創作物に興味はない。リンディエールが見たいのは、伝えられた史実だ。どこまでどう伝わっているかが知りたい。正確なものが望ましい。
「暴虐竜ですか……王宮の書庫にありますよ。さすがに持ち出しも出来ませんから……我が家にないか調べてみましょう。あったような気がします。もしなければ、王宮にあるものの写しを用意します」
「ええのんか?」
「構いませんよ。それよりも、貴女と話をする方が、何倍も価値がありそうです。もう一度会う約束にもなりますしね」
「……抜け目ないなあ……」
「お褒めの言葉と受け取らせていただきます」
とっても楽しそうに目を輝かせているクイントを見て、リンディエールは考える。これも何かの縁だ。
「話か。ちょい頼みたいこともあるねん。丁度ええわ」
「お前! 父上にっ」
「お前はいい加減黙りなさい。次に彼女との会話に割り込んだら勘当しますよ」
「か、感動?」
「親子の縁を切って、家を追い出すという意味です」
ため息をつきながら、ギロリと少年を睨む。美中年が怒る顔はとても怖かった。
「っ、追い出す……って……っ」
震える少年から視線を外し、リンディエールへ笑顔を向ける。一瞬で雰囲気が変わるのはさすがだ。貴族らしい変わり身だった。
「行きましょうか。上に個室があるのです。そこでお話ししましょう。鍵をいただけますか。それと確認を」
クイントがカードを見せる。これは、貴族の当主が持つ身分証。ギルドカードのように、本人が魔力を流せば貴族章が浮かび上がる。少年の身分は親が保証するということで、貴族の子息達は当主とならばそのまま身分証の提示もいらないらしい。
「は、はひっ。か、確認いたしました! 鍵をお持ちください」
お姉さんは慌てて鍵を渡した。
「どうぞ、こちらへ」
カードを懐にしまい、クイントはとても自然に受け取った鍵を持つ手とは逆の手を差し出し、リンディエールをエスコートする。リンディエールも一応は貴族の令嬢だ。いずれそういう振る舞いが必要になる日が来るだろうとヒストリアに言われ、勉強の一環として教えてもらっていた。
ただし、ダンスの相手も、エスコートの相手も、ヒストリアが創り出した人型ゴーレムだ。味気ないと何度文句を言ったかしれない。足を踏んでも罪悪感がないので、良かったといえば良かった。
それらが、しっかりと身には付いていたらしい。今日は出かけるつもりだったので、目立たないように町娘仕様の服装だが、令嬢仕様の服装だったならば、クイントの娘にしか見えなかっただろう。
「ふふ」
「何か?」
「いえ、やはり、きちんとした教育を受けておられるようですね。普通の冒険者ならば、これほど自然に手を取れませんから」
「っ……はあ……うっかりしとったわ……身に付けるっちゅうのも考えもんやね……しゃあないわ。部屋に着いたら名乗らしてもらおか」
「はい。楽しみです」
階段を半ば上った辺りで、呆然としていた少年が我に返ったらしい。慌てて追ってきていた。
それに一切振り返ることなく、部屋に案内される。後ろにいる少年は、泣いているらしい。えぐえぐと抑えきれない声が聞こえていた。
部屋には入れもらえた少年は、部屋に入ってすぐに立ち止まってしまう。リンディエールは椅子に着くまでクイントにエスコートされていたのだ。この場はソファと低い机だったので、難なく座れたのはよかった。
クイントが向かいに座っても、所在無げに立ち尽くす少年。涙は止まらないらしい。
「はあ……座らしたったらどうや。反省はしたやろう」
「優しいのですね。貴女が言うのなら……レング来なさい。今後、彼女に無礼は許しません」
「っ、は、はい……っ、うっ、うっ」
声を出したらまた怒られると思ったのだろう。我慢しながらクイントから少し離れて座った。
「何か飲まれますか?」
「ここ、飲食いいんか?」
「ええ。それが許されるのが、貴族です」
「なるほどな……いや、ウチはいいわ。それより、そっちの子にやりい」
「ここにはこの子が飲めるような甘いものはありませんから」
「あんた、ウチに勧めたやん……」
「紅茶、砂糖入れる派ですか?」
「……入れんな……なんで分かるん」
「勘です」
「勘か……」
それはどうなんだと思いながらも、嫌いじゃないなとも思った。
「ほんなら、これ飲みい」
リンディエールはマジックバックから出しているように見せながら、手作りしたステンレスっぽいの水筒と木で作ったコップを出す。中身はこの世界ではルッピーという桃とアルプというリンゴを使ったミックスジュースだ。
「ルッピーとアルプの果汁や。薬草も多少入っとるけど気にならんはずや。冷たあなっとるで、一気に飲むなや?」
「っ……ん……あり……ありがと……」
「ええて。何か飲めば、泣き止めるでな」
実は素直な子なのだろう。普通、貴族の者ならば、毒を疑う。それだけ毒殺は多いのだ。だが、匂いにつられるように、ゆっくりと一口飲んだ。
「っ、美味しい!」
「そりゃそうや。自生のルッピーとアルプは特に美味しい上に、ウチのオリジナルブレンドやでな」
帰ったらヒストリアにも飲ませてやろうと思った。食事が出来るならもっと早く言えとも言ってやろう。
これまで、自分だけで楽しむしかなかったのだ。誰かに食べてもらうというのをすっかり忘れていたらしい。
「ほお……よかったら私にももらえないかな」
「ええで。ほれ」
コップを出してジュースを入れて差し出せば、クイントまでなんの躊躇もなく飲んだ。いいんだろうかと少し呆然とした。
「これは! 本当に美味しい! ん? 回復……万能薬……?」
「気付いたか。オリジナルブレンドやゆうたやろ。これは、初級万能薬に近い効果を持たせたもんや。レシピは秘密やで?」
「そんなことが……っ」
初級も初級。効果を抑えた仕様のため、スポーツドリンク感覚で飲んでも問題ない。せっかくだからとリンディエールも飲むことにし、落ち着いたところで話を始めた。
「約束やったな。ウチはリンディエール・デリエスタ。父親はデリエスタ辺境伯や」
「っ、辺境伯の……娘……っ? 冒険者じゃ……ない?」
これは少年、レングの言葉だ。コップを置いて目を見開いていた。
「冒険者なのは本当やで。まあ、今朝ばあちゃんに突然言われてなった成り立てやけどな」
「まさか、言われたのは先代の奥方ですか? あの『染血の参謀』の?」
「ばあちゃんって、ホンマにそんな物騒な名あで呼ばれるん? じいちゃんは英雄やったで?」
鮮血ではなく染血。怖すぎる。
「そうですねえ。ヘルナ様が指揮を執った戦いでは、戦場が……大地が本当に血で染まったそうですよ? それも、味方の血はほとんど流さずにね」
「……その光景が見えるようやわ……」
祖母は絶対に敵に回さないようにしようとこの時、心に誓った。
************
読んでくださりありがとうございます◎
また明日!
よろしくお願いします◎
507
あなたにおすすめの小説
妹なんだから助けて? お断りします
たくわん
恋愛
美しく聡明な令嬢エリーゼ。だが、母の死後に迎えられた継母マルグリットによって、彼女の人生は一変する。実母が残した財産は継母に奪われ、華やかなドレスは義姉たちに着られ、エリーゼ自身は使用人同然の扱いを受ける。そんなある日――。
学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜
織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。
侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。
学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。
3回目の人生は、悪役令嬢を辞めて引きこもります~一歩も出ずに国を救ったら、なぜか「聖女」として崇められ最強の男たちが部屋を包囲してくる件~
放浪人
恋愛
公爵令嬢エリザベートは、1度目は悪役令嬢として断罪され処刑、2度目は改心して聖女となり国に尽くしたが過労死……という悲惨な最期を遂げた。 記憶を持ったまま3度目の人生が始まった瞬間、彼女は固く決意する。 「もう絶対に働きません! 今世は部屋から一歩も出ず、睡眠と趣味に命をかけます!」
最強の拒絶結界『絶対領域』で部屋に籠城し、婚約破棄イベントも夜会も全て無視して惰眠を貪ろうとするエリザベート。 しかし、彼女の「働きたくない」一心からの行動――適当な農業アドバイスや、安眠妨害への容赦ない迎撃――が、周囲には「国を憂う深慮遠謀」「慈愛に満ちた奇跡」として超好意的に解釈されてしまう!?
ヤンデレ化した元婚約者の王太子、物理で愛を語る脳筋騎士団長、効率厨の隣国王子、さらには古代の引きこもり少年までをも巻き込み、事態は国家規模の大騒動へ。 部屋ごと空を飛んで戦場を浄化し、パジャマ姿で古代兵器を操り、地下牢をスイートルームに変えながら、エリザベートは究極の安眠を手に入れることができるのか? 塩対応すればするほど愛され、逃げれば逃げるほど伝説になる、最強引きこもり令嬢の勘違いドタバタ溺愛ファンタジー、ここに完結!
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
継子いじめで糾弾されたけれど、義娘本人は離婚したら私についてくると言っています〜出戻り夫人の商売繁盛記〜
野生のイエネコ
恋愛
後妻として男爵家に嫁いだヴィオラは、継子いじめで糾弾され離婚を申し立てられた。
しかし当の義娘であるシャーロットは、親としてどうしようもない父よりも必要な教育を与えたヴィオラの味方。
義娘を連れて実家の商会に出戻ったヴィオラは、貴族での生活を通じて身につけた知恵で新しい服の開発をし、美形の義娘と息子は服飾モデルとして王都に流行の大旋風を引き起こす。
度々襲来してくる元夫の、借金の申込みやヨリを戻そうなどの言葉を躱しながら、事業に成功していくヴィオラ。
そんな中、伯爵家嫡男が、継子いじめの疑惑でヴィオラに近づいてきて?
※小説家になろうで「離婚したので幸せになります!〜出戻り夫人の商売繁盛記〜」として掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる