4 / 267
第1章 立身篇
第4話 村人 村人対決する
しおりを挟む
出世すると言われたがそれは生きて帰れた場合のことであって、決して出世が保証されている訳ではないと俺はわかっていた。だから返事は簡単だ。登録さえすれば後は狩りで稼ぐことが出来るはずだ。
「Fランクでいいです」
すると3人はがっかりした表情をしている。しかし彼らは諦めなかった再び俺を説得しようと話し始めたのだった。そしてそのことをやったのは他ならぬサマンサだった。
「それもそうですよね。街の噂ではかなり無謀な作戦だなんてみんなが言っているのは事実です。しかし、今回の責任者はゴーン様ですから全く勝機がないわけではないですし、ギルドポイントもそれなりに付きます。更に、金貨100枚ですよ。こんな報酬はありませんよ」
この世界の通貨は1文と呼ばれる銅銭を基準に銀貨、金貨となっていて、銅銭×1000が銀貨、銀貨×100が金貨となっていて、多分、今回で家くらいは建つ金額だ。
「しかし、Fランクの俺が参加しても生きて帰れる保証はない。だから…」
Fランクのままでいいですと言おうとしている俺を遮って、サマンサが話した。
「それは、大丈夫です」
なんと生きて帰れるのか?俺の怪訝そうな顔に対してサマンサはにっこりとしている。
「|村人(むらびと)さん。あなたは生きて帰れます。必ず」
「どうして、そこまで言えるのですか?」
「Dランクのあなたは補給部隊へ編成されます。ですから直接モンスターなんかとは戦闘することはありません」
「あの~襲われたらどうするのですか?」
「それも大丈夫です。Dランクの新規登録は基本的に荷物運び係ですので、補給部隊の護衛の人が守ってくれますから、それに無事に帰還出来たらギルドポイントによってはCランクに上がる機会もありますので…」
「本当か?」
「ええ…本当です…」
けど、どうも腑に落ちない。何か引っかかるけど。そう思っているとそんな俺の雰囲気を察したのか
「ちなみにFランクのお仕事って知っていますか?」
「いえ…」
「1件銅銭3枚の仕事しかありません。その仕事というのは街の近くで死んでいるモンスターや山賊、盗賊の死骸等の清掃です。しかも、ギルドへ報告が上がってからなんで、腐敗している死骸なんかもありますので…そんなお仕事をされるおつもりですか?」
サマンサはニッコリとほほ笑んでいるが想像してしまった俺は気持ちが悪い
「そ…そんな仕事しかないのですか?」
「はい。それを一万件位こなしてようやくEランクになれます。しかし、そこから更に十万件くらい同じことをしてようやくDランクになれます。しかも、このお仕事は、普段仕事がない時の農民たちがすぐにやっていて、基本的に発生しないようなお仕事ですけど、どうされます。Fランクのままでいいですか?」
そこまで言われると考えてしまう。死体処理の仕事しかなくて、しかもほとんどその仕事がない。と思うと飯の種にはできない。ここは思い切って伯爵案件に手を出すか
「わかりました」
そんな時に何故かランスロット所長は待ったをかけた。
「サマンサ!!ちょっと待った!!こいつのFランクは間違いないのか」
「はい。私のリサーチではそうでしたが」
「だったらこいつは無理だ」
そこまで言った時だった今度は、ランスロット所長の手をオードリ―が引っ張った
「所長!!でもノルマが…しかも、締め切りは今日ですよ!!」
「しかしだな…こいつはFランクだろう本部ギルドにもリサーチ能力者はいるだろうに、送り込んでFだとばれたらどうすんだ?」
「けど、所長…誰もいかないと言っているのですよ!!ここでDランクと書けばすむことです!!誰も疑いません!!」
「しかしだな」
ランスロット所長は腕を組んで俺を睨んでいた。そして、ヒソヒソと3人で話を始めた。
「やはり実際に戦っているところを見ないと」
ランスロットの話にオードリが困った表情を浮かべていた。この日は、実技試験というのをやっていない日であったのだ。
「しかし、実技担当が今日はいませんし、それに、実技人形も動かせる人間はおりません」
「弱ったな~…」
二人の視線がサマンサに向けられた。
「え?私ですか?」
「悪いけど頼めないか?」
サマンサの視線がチラリと俺に向けられた。軽く息を吐いて
「じゃあ…私が試してみます」
「いいのか?」
「はい…久しぶりに体を動かしてみたいですし」
などと言ったかと思ったら、俺の所にやってきた。
「申し訳ないのですが村人さん、Fランクの判定が出ている以上、念のために実技試験を行うことになりました」
俺としては、全く腑に落ちない。さっきまで、Dランクになりますとか進めておいておきながら、やりますと言ったら今度は実技試験かよ。マジかよ。けど、ほとんどない仕事を探すよりましかもしれん。俺の能力をもってすれば
「わかりました。で?どんな試験なのですか?」
「模擬戦闘です。相手は私です」
なんとサマンサが相手とは女の子だろう?こんな子を相手にしてもいいのか?
「俺はいいけど、大丈夫ですか?」
「それは、私の言葉ですけど…」
するとランスロット所長が横から
「彼女は、去年まで白黒のサマンサとして有名だが、知らないのかね。君は?」
「はい」
「ま…くれぐれも…即死しないように」
「大丈夫ですよ。魔法なしで十分です」
などと彼らは話をしている。こうして、俺は、ギルドの中庭に連れてこられたのだった。
「Fランクでいいです」
すると3人はがっかりした表情をしている。しかし彼らは諦めなかった再び俺を説得しようと話し始めたのだった。そしてそのことをやったのは他ならぬサマンサだった。
「それもそうですよね。街の噂ではかなり無謀な作戦だなんてみんなが言っているのは事実です。しかし、今回の責任者はゴーン様ですから全く勝機がないわけではないですし、ギルドポイントもそれなりに付きます。更に、金貨100枚ですよ。こんな報酬はありませんよ」
この世界の通貨は1文と呼ばれる銅銭を基準に銀貨、金貨となっていて、銅銭×1000が銀貨、銀貨×100が金貨となっていて、多分、今回で家くらいは建つ金額だ。
「しかし、Fランクの俺が参加しても生きて帰れる保証はない。だから…」
Fランクのままでいいですと言おうとしている俺を遮って、サマンサが話した。
「それは、大丈夫です」
なんと生きて帰れるのか?俺の怪訝そうな顔に対してサマンサはにっこりとしている。
「|村人(むらびと)さん。あなたは生きて帰れます。必ず」
「どうして、そこまで言えるのですか?」
「Dランクのあなたは補給部隊へ編成されます。ですから直接モンスターなんかとは戦闘することはありません」
「あの~襲われたらどうするのですか?」
「それも大丈夫です。Dランクの新規登録は基本的に荷物運び係ですので、補給部隊の護衛の人が守ってくれますから、それに無事に帰還出来たらギルドポイントによってはCランクに上がる機会もありますので…」
「本当か?」
「ええ…本当です…」
けど、どうも腑に落ちない。何か引っかかるけど。そう思っているとそんな俺の雰囲気を察したのか
「ちなみにFランクのお仕事って知っていますか?」
「いえ…」
「1件銅銭3枚の仕事しかありません。その仕事というのは街の近くで死んでいるモンスターや山賊、盗賊の死骸等の清掃です。しかも、ギルドへ報告が上がってからなんで、腐敗している死骸なんかもありますので…そんなお仕事をされるおつもりですか?」
サマンサはニッコリとほほ笑んでいるが想像してしまった俺は気持ちが悪い
「そ…そんな仕事しかないのですか?」
「はい。それを一万件位こなしてようやくEランクになれます。しかし、そこから更に十万件くらい同じことをしてようやくDランクになれます。しかも、このお仕事は、普段仕事がない時の農民たちがすぐにやっていて、基本的に発生しないようなお仕事ですけど、どうされます。Fランクのままでいいですか?」
そこまで言われると考えてしまう。死体処理の仕事しかなくて、しかもほとんどその仕事がない。と思うと飯の種にはできない。ここは思い切って伯爵案件に手を出すか
「わかりました」
そんな時に何故かランスロット所長は待ったをかけた。
「サマンサ!!ちょっと待った!!こいつのFランクは間違いないのか」
「はい。私のリサーチではそうでしたが」
「だったらこいつは無理だ」
そこまで言った時だった今度は、ランスロット所長の手をオードリ―が引っ張った
「所長!!でもノルマが…しかも、締め切りは今日ですよ!!」
「しかしだな…こいつはFランクだろう本部ギルドにもリサーチ能力者はいるだろうに、送り込んでFだとばれたらどうすんだ?」
「けど、所長…誰もいかないと言っているのですよ!!ここでDランクと書けばすむことです!!誰も疑いません!!」
「しかしだな」
ランスロット所長は腕を組んで俺を睨んでいた。そして、ヒソヒソと3人で話を始めた。
「やはり実際に戦っているところを見ないと」
ランスロットの話にオードリが困った表情を浮かべていた。この日は、実技試験というのをやっていない日であったのだ。
「しかし、実技担当が今日はいませんし、それに、実技人形も動かせる人間はおりません」
「弱ったな~…」
二人の視線がサマンサに向けられた。
「え?私ですか?」
「悪いけど頼めないか?」
サマンサの視線がチラリと俺に向けられた。軽く息を吐いて
「じゃあ…私が試してみます」
「いいのか?」
「はい…久しぶりに体を動かしてみたいですし」
などと言ったかと思ったら、俺の所にやってきた。
「申し訳ないのですが村人さん、Fランクの判定が出ている以上、念のために実技試験を行うことになりました」
俺としては、全く腑に落ちない。さっきまで、Dランクになりますとか進めておいておきながら、やりますと言ったら今度は実技試験かよ。マジかよ。けど、ほとんどない仕事を探すよりましかもしれん。俺の能力をもってすれば
「わかりました。で?どんな試験なのですか?」
「模擬戦闘です。相手は私です」
なんとサマンサが相手とは女の子だろう?こんな子を相手にしてもいいのか?
「俺はいいけど、大丈夫ですか?」
「それは、私の言葉ですけど…」
するとランスロット所長が横から
「彼女は、去年まで白黒のサマンサとして有名だが、知らないのかね。君は?」
「はい」
「ま…くれぐれも…即死しないように」
「大丈夫ですよ。魔法なしで十分です」
などと彼らは話をしている。こうして、俺は、ギルドの中庭に連れてこられたのだった。
1
あなたにおすすめの小説
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる