君が僕を好きなことを知ってる

大天使ミコエル

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42 名前の由来

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 球技大会が終わって、いつもの日常が戻ってきた。

 夏も本格的な暑さになり、これから期末テストなのかと思うとうんざりしてしまう。
 けれど、早くも期末テストの範囲は発表され、勉強しなくてはいけなくなってしまった。

 4人は、テスト範囲が発表された翌日の土曜日、亮太の家でテーブルを囲んでいた。

「数学大丈夫?」
「aとかbとかcとかいうやつな。俺はいけそう」
「サクなにげに数学できんのな」
「英語は?」
「英語はりょーくんがわかる」
「俺?」
「一番得意だろ」
「え、れおくんは?」
「れおくんは俺の専属だから」
「なんでだよ」

 そんなことを言いながら、4人は、少しずつ勉強を始めていった。

「シュメールやった方がいい?」
「そこより、その後の漢字やっとく」

「ってか、先生が読んどけって言ってた英語、重くね?」
「うん、でも、これ絶対テストに出るから」
「う~ぬ……。れおくんヤマ張るのうまいからなぁ」

 歴史と英語を一通りそれぞれが確認した頃、ケントが、伸びをする。
 それをきっかけに、みんなの力が抜けたのが分かった。

「亮太っていう名前ってどういう意味?」
 パラパラと漢字辞典を眺めつつ言ったのはケントだった。

「あかるい」

「あかるい」
 さも、名前にそぐわないと言いたそうな顔で、ケントが、復唱した。

「さっぱりした人間になってほしい、的な?」

「うんうん」とケントが頷く。
 とはいえ、余り納得はしていなさそうな顔つきに、
「余計なお世話だよ」
 と亮太が拗ねたような声で返す。
 地味で悪かったな。

「そういう賢人は……」
 と、言ってはみるものの、その名前の意味は明らかだ。

「………………」

 ケント以外の3人が沈黙した。

「俺は賢いよ?」

 と、ケントが言い返すけれど、3人は返事のしようがない。

「作は?」

「俺は、人生を自ら作っていく人間になるように」
 自慢げな顔は、サクが自分の名前を気に入っている事が伺えた。
「おおー」と小さな感嘆の声が上がる。

「礼央くんは……?」

「僕は、礼儀の礼。謙虚に優秀に、みたいな感じかな」

「ゲームやらせると謙虚とは程遠いけどな」
 そう言って、ケントが笑った。



 それから4人でケーキを準備して、おやつの時間にした。

「うまいっ」
 食べながらもケントは騒がしい。

 近所で有名なケーキ屋のいちごのケーキだ。

「後半何やる?」
「古文やっておきたい」
 サクと亮太が、勉強の計画を立てる横で、ケントと礼央は最近ハマっているゲームについて盛り上がっていた。
 のんきというか、なんというか。
 これでいて、二人とも成績は悪くない。どころか、礼央に至ってはどちらかといえば成績がいい。
 亮太では、数学あたりは礼央には勝てそうもないのだから。
 ……ゲームみたいに攻略してしまうのだろうか。

 そんな風に、日常は戻ってきた。
 もうすぐ夏休み。
 太陽はジリジリと燃え、段々と外に出たくはない季節が始まる。



◇◇◇◇◇



サクは数学だけが突出しています。思考は論理的。バドやる時もけっこう頭を使うタイプなんじゃないかと思います。
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