[完結] 私を嫌いな婚約者は交代します

シマ

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プロローグ

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 私、ハリエットはタリス伯爵家の跡取り娘です。跡取りですから当然ながら婚約者がいます。

フォード伯爵家の三男、クロード様です。

 両親同士が仲が良く相手は男系で子沢山の家系だった為、女系で子供の産まれにくい我が家に丁度良いとそれだけで決まった婚約です。
 しかし、彼は何を勘違いしたのか、私のワガママで無理矢理決まった婚約だと勘違いし、初めての顔合わせの時に卑怯者だの勘違い女だのと言いたい放題。罵詈雑言の嵐に相手の両親も真っ青。うちの両親は真っ赤な顔で激怒したのですが、当の本人は全く理解せず。

 結局、両家で再度話し合った結果。歩み寄りする機会を設ける事と三年、様子をみて変化がない様なら婚約者は次男のヴォルフ様に変更すると決まりました。私としては最初からヴォルフ様にして欲しいですが、スペアである次男を簡単には手放せない貴族ならではの諸事情がありました。長男のシューザ様は病弱で、私との婚約時は予断を許さない状態でした。


 あれから二年半。


婚約者の態度は改善される処か悪化するばかり。私も建前上、交流のお茶会へのお誘いやパーティーの参加を伺ったりしましたが、断ったり当日に来なかったりと不誠実な態度に私の両親は我慢の限界。シューザ様の体調も回復し問題無しとなった今、両親は婚約者の早期変更を求めています。


 今日はフォード伯爵家の庭でお茶会の予定ですが、クロード様は来られるのか……



今日の出方で今後が決まります。

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