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本編
悪夢 sideランバート
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『ランバートさん』
うん?イリーナか、どうした?
『ほら、見て……私の心臓……取られちゃった』
胸に穴を開け口から血を流すイリーナが笑う。ガラス玉の様な眼で俺を見詰め、そして、責める。
『貴方のせいで……魔物に襲われたよ』
違う!コレは現実じゃない……夢だ。分かっている。ヤツの仕業だ。魔王の配下の一人、夢を操り心を支配する。唯一、仕留め損ねたアノ魔物。……クソ!イリーナの顔がチラついて集中出来ない……何処だ?ヤツは何処にいる。
『護るって言ったのに……ランバートさんの嘘つき』
イリーナが、ガラス玉の様な眼から涙を流す。
……その姿で言うな……止めろ……止めろ!!
何度も視た夢の中の光景と分かっていても彼女の涙が俺の心を抉った。
『人殺し!もっと早く来てくれれば、お母さんは助かったのに!』
イリーナだけだった筈が、何時の間にか人が増えてきた。
魔物に襲われていた村の子供。
家族を亡くした父親。
次々、現れては俺を責める。遅いと、もっと早くと何度、言われただろう……俺一人では限界だと思った。だが、仲間になりたいと言った魔法使いは、俺の傍では魔力に圧されて魔法が使えないと言って去った。俺の怪我を治そうとした何処の国の聖女は、触れないと治療出来ず真っ青な顔で一言。
『化け物!』
そう叫んで走り去った。俺の魔力が人を傷付ける。家族も友と呼びたかったアイツも……俺は……
『確りしなさい!娘を護るって言ったでしょ!!』
……娘?誰だ、アンタ。護る?……あぁ、イリーナ……そうだ……俺は見付けたんだ。
……俺の唯一を……
勢いよく身体を起こすと、汗で服が湿っていた。少し上がる息を整える。点滅するの蒼い光に気付いて視線を向けると、剣の魔石が強い光で点滅している。こんな事は初めてだ。
「ドラゴン殿、どうした?」
『奴ノ気配ガスル……何処ダ?』
「奴?魔王の配下の事か?」
『アア、ソ奴ダ。夢ヲ操ル……我ノ仇』
仇?ドラゴン殿に何があったかは知らんが、誰だか知っているようだ。執念深いく慎重で厄介な相手は、もう五年ほど姿を見せていない。魔力を練り上げ広げて探したが、王都一帯に魔物の気配はない。
遠隔か?この城の何処かにヤツの魔力を中継する魔具がある筈だ。もう一度、魔力を練り上げようとしたが、魔力を集まらず失敗に終わった。
「何だ……魔力が……掴めない?」
今まで無尽蔵にあった溢れる自分の魔力を感じ取れない。手のひらに魔力を集めてみても、纏まる事なく指の間から零れ落ちる。産まれて初めて自分の魔力が足りないと感じた俺は、戸惑いと不安を感じた。
「どうすれば魔力は回復する?」
『人ナラバ、睡眠ト食事ダ。奴ノ狙イハ、回復阻止ダロウ』
回復阻止と言われて気づいた。俺は悪夢を視る様になってから一晩、寝ていた事があったか?寝ては起きて、再び寝て、また、起きる……
「もう一ヶ月は真面に寝てないな……」
『限界ガ近イゾ。友ハ、マダ帰ラヌノカ』
何処と無く焦った印象のドラゴン殿の声が、やけに頭に響く。昔は、こんな事が何度もあったが……あぁ、そうか……イリーナと出会ってから、彼女が傍で寝る様になってから視ていなかった。
情けねぇな。俺は歳下の彼女に助けて貰ってばかりだ。早くなんとかしねぇと後、一ヶ月半で彼女の御披露目パーティーだ。
その前に中継する魔具を探し出してぶっ壊す。
うん?イリーナか、どうした?
『ほら、見て……私の心臓……取られちゃった』
胸に穴を開け口から血を流すイリーナが笑う。ガラス玉の様な眼で俺を見詰め、そして、責める。
『貴方のせいで……魔物に襲われたよ』
違う!コレは現実じゃない……夢だ。分かっている。ヤツの仕業だ。魔王の配下の一人、夢を操り心を支配する。唯一、仕留め損ねたアノ魔物。……クソ!イリーナの顔がチラついて集中出来ない……何処だ?ヤツは何処にいる。
『護るって言ったのに……ランバートさんの嘘つき』
イリーナが、ガラス玉の様な眼から涙を流す。
……その姿で言うな……止めろ……止めろ!!
何度も視た夢の中の光景と分かっていても彼女の涙が俺の心を抉った。
『人殺し!もっと早く来てくれれば、お母さんは助かったのに!』
イリーナだけだった筈が、何時の間にか人が増えてきた。
魔物に襲われていた村の子供。
家族を亡くした父親。
次々、現れては俺を責める。遅いと、もっと早くと何度、言われただろう……俺一人では限界だと思った。だが、仲間になりたいと言った魔法使いは、俺の傍では魔力に圧されて魔法が使えないと言って去った。俺の怪我を治そうとした何処の国の聖女は、触れないと治療出来ず真っ青な顔で一言。
『化け物!』
そう叫んで走り去った。俺の魔力が人を傷付ける。家族も友と呼びたかったアイツも……俺は……
『確りしなさい!娘を護るって言ったでしょ!!』
……娘?誰だ、アンタ。護る?……あぁ、イリーナ……そうだ……俺は見付けたんだ。
……俺の唯一を……
勢いよく身体を起こすと、汗で服が湿っていた。少し上がる息を整える。点滅するの蒼い光に気付いて視線を向けると、剣の魔石が強い光で点滅している。こんな事は初めてだ。
「ドラゴン殿、どうした?」
『奴ノ気配ガスル……何処ダ?』
「奴?魔王の配下の事か?」
『アア、ソ奴ダ。夢ヲ操ル……我ノ仇』
仇?ドラゴン殿に何があったかは知らんが、誰だか知っているようだ。執念深いく慎重で厄介な相手は、もう五年ほど姿を見せていない。魔力を練り上げ広げて探したが、王都一帯に魔物の気配はない。
遠隔か?この城の何処かにヤツの魔力を中継する魔具がある筈だ。もう一度、魔力を練り上げようとしたが、魔力を集まらず失敗に終わった。
「何だ……魔力が……掴めない?」
今まで無尽蔵にあった溢れる自分の魔力を感じ取れない。手のひらに魔力を集めてみても、纏まる事なく指の間から零れ落ちる。産まれて初めて自分の魔力が足りないと感じた俺は、戸惑いと不安を感じた。
「どうすれば魔力は回復する?」
『人ナラバ、睡眠ト食事ダ。奴ノ狙イハ、回復阻止ダロウ』
回復阻止と言われて気づいた。俺は悪夢を視る様になってから一晩、寝ていた事があったか?寝ては起きて、再び寝て、また、起きる……
「もう一ヶ月は真面に寝てないな……」
『限界ガ近イゾ。友ハ、マダ帰ラヌノカ』
何処と無く焦った印象のドラゴン殿の声が、やけに頭に響く。昔は、こんな事が何度もあったが……あぁ、そうか……イリーナと出会ってから、彼女が傍で寝る様になってから視ていなかった。
情けねぇな。俺は歳下の彼女に助けて貰ってばかりだ。早くなんとかしねぇと後、一ヶ月半で彼女の御披露目パーティーだ。
その前に中継する魔具を探し出してぶっ壊す。
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