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本編
妖精の様な悪魔 side ランバート
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予定よりも早く始まった劇団の公演。妖精の様な女性が、森の中で倒れていた男性を助け介抱する。そんな始まりの物語は歌と踊りを交えて話が進む。回復した男性が実は隣国の貴族で命を狙われ、再び毒矢を受けて倒れる。倒れた男性にすがり嘆き悲しむ女性が立ち上がった次の瞬間、窓ガラスの割れる音と共に何が入って来た。
広間に響く悲鳴、近衛兵が誘導して広間の人々を外へと避難させる。出口へと向かう人々と反対に、俺達は入って来た何かと対峙した。
「来たか」
上着を脱いで剣を構える。ゆっくりと立ち上がった何かは、黒い髪と瞳を持つ男性の姿でイリーナを見た後、俺に視線を向けた。
「クソガキ」
そう言った男性を無視して、小さな舞台に向かって走り出す。その先には妖精の様な女性が劇団員が逃げ惑う中で、いまだに微笑みながら立っていた。下手な変装はするもんじゃないな、魔物。
混乱するイリーナの目の前で女性に斬りかかると、微笑みながら素手で剣を弾いた。
「もうバレたか、クソガキ」
「黙れ大根役者」
妖精の様な愛くるしい笑顔で舞台衣装のまま上げた手は、爪が伸び刃物の様になっていた。変装は解かないのか?コイツの本性はどれだか知らんが……
「右腕は使えんらしいな」
左手だけ爪を伸ばし右手はそのまま。俺の後ろに立つイリーナにニヤリと嫌な笑みを向けた。以前の戦いでの後遺症か、それとも油断を誘う作戦か……どちらにしても
「貴様は殺す」
「はっ!殺ってみろクソガキ」
その言葉を合図に打ち合いが始まった。剣を振り下ろしても爪で弾き返す。視線は動かさず足元を払えば飛び上がり回避された。やはりコイツは違う。
「貴様の手の内なんぞお見通しだ」
そう言った次の瞬間、俺を跳び越えてイリーナの元に向かった。しかし、彼女の前には新た人物がいた。甘いのはどっちかな。
「待っていたぞ、魔物」
「なっ!エルフ!!」
「バーカ、彼女が狙いと分かってて一人にするかよ!」
オーウェン殿に気を取られた隙に後ろから斬りかる。身体を捻って避けたが、変装のせいで間合いが上手く取れず剣先が背中を掠めた。クソ!踏み込みが足りなかったか!
「チッ」
思わず出た舌打ちと共に剣に魔力を溜めながらイリーナの前に移動した。最初に窓から入って来た偽者が、魔物の側にはいくとヤツに吸い込まれて、俺の見慣れた黒い髪と憎悪が浮かぶ黒い瞳で睨んできた。
「我が主の復活の為、娘を寄越せ!」
叫び共に魔力の塊が飛んで来る。剣で弾きながら再びヤツの懐に飛び込み腹に剣を突き立てた。
「クッ……」
口の端から魔物特有の黒い体液が溢れる。しかし、手応えが無さすぎて警戒して俺は、直ぐに剣を抜くと後ろに跳び下がった。ボタボタと体液を流しながら口の端が僅かに上がる。警戒を強めろと言わんばかりに剣の魔石が激しい光を放った。
『奴ハ本体デハナイ!』
ドラゴン殿の言葉を聞いて、反射的に魔力を広げて探せばイリーナの背後に新たな気配を発見した。
「イリーナ、後ろ!」
「え?」
俺の声に反応した彼女が振り返った時には遅かった。ヤツが彼女の手首を掴むと駆け付けた俺の目の前で闇の中に一瞬で消えた。振り下ろした剣が床に当たり大きな音が響く。
俺の目の前でイリーナはヤツに拐われてしまった
広間に響く悲鳴、近衛兵が誘導して広間の人々を外へと避難させる。出口へと向かう人々と反対に、俺達は入って来た何かと対峙した。
「来たか」
上着を脱いで剣を構える。ゆっくりと立ち上がった何かは、黒い髪と瞳を持つ男性の姿でイリーナを見た後、俺に視線を向けた。
「クソガキ」
そう言った男性を無視して、小さな舞台に向かって走り出す。その先には妖精の様な女性が劇団員が逃げ惑う中で、いまだに微笑みながら立っていた。下手な変装はするもんじゃないな、魔物。
混乱するイリーナの目の前で女性に斬りかかると、微笑みながら素手で剣を弾いた。
「もうバレたか、クソガキ」
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左手だけ爪を伸ばし右手はそのまま。俺の後ろに立つイリーナにニヤリと嫌な笑みを向けた。以前の戦いでの後遺症か、それとも油断を誘う作戦か……どちらにしても
「貴様は殺す」
「はっ!殺ってみろクソガキ」
その言葉を合図に打ち合いが始まった。剣を振り下ろしても爪で弾き返す。視線は動かさず足元を払えば飛び上がり回避された。やはりコイツは違う。
「貴様の手の内なんぞお見通しだ」
そう言った次の瞬間、俺を跳び越えてイリーナの元に向かった。しかし、彼女の前には新た人物がいた。甘いのはどっちかな。
「待っていたぞ、魔物」
「なっ!エルフ!!」
「バーカ、彼女が狙いと分かってて一人にするかよ!」
オーウェン殿に気を取られた隙に後ろから斬りかる。身体を捻って避けたが、変装のせいで間合いが上手く取れず剣先が背中を掠めた。クソ!踏み込みが足りなかったか!
「チッ」
思わず出た舌打ちと共に剣に魔力を溜めながらイリーナの前に移動した。最初に窓から入って来た偽者が、魔物の側にはいくとヤツに吸い込まれて、俺の見慣れた黒い髪と憎悪が浮かぶ黒い瞳で睨んできた。
「我が主の復活の為、娘を寄越せ!」
叫び共に魔力の塊が飛んで来る。剣で弾きながら再びヤツの懐に飛び込み腹に剣を突き立てた。
「クッ……」
口の端から魔物特有の黒い体液が溢れる。しかし、手応えが無さすぎて警戒して俺は、直ぐに剣を抜くと後ろに跳び下がった。ボタボタと体液を流しながら口の端が僅かに上がる。警戒を強めろと言わんばかりに剣の魔石が激しい光を放った。
『奴ハ本体デハナイ!』
ドラゴン殿の言葉を聞いて、反射的に魔力を広げて探せばイリーナの背後に新たな気配を発見した。
「イリーナ、後ろ!」
「え?」
俺の声に反応した彼女が振り返った時には遅かった。ヤツが彼女の手首を掴むと駆け付けた俺の目の前で闇の中に一瞬で消えた。振り下ろした剣が床に当たり大きな音が響く。
俺の目の前でイリーナはヤツに拐われてしまった
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