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本編
また、面倒臭い事になるの?
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朝食を食べた後、私は魔具の修理はお休みさせられた。指先がボロボロなのに繊細な仕事が出来るか!!とお義父様から一喝。一言も言い返せずに部屋に戻った私は、図書室で借りた本を読んで勉強する事にしたけど読んでも内容が入ってこない。朝食の時には王様に言われた言葉が何度も頭を掠めた。
『イリーナだけを狙った……暫くは警備を強化しましょう』
警備を強化すると誰かと常に一緒に居ないといけない。勝手な行動は許されなくなる。王妃様の庭は見に行けるかなぁ……買い物なんて無理だし、いっそ家出?それも違うよね~
「あぁぁ!もう!うだうだ悩むの嫌だ!気晴らししたいぃ!」
思いっきり大きな声で叫ぶと少しだけ心が軽くなる。ため息を飲み込んで、もう一度、本に視線を戻しました。魔石の種類と性質について書かれた本に載る内容を読んでいて、フッと気になる事を思い出した。オーウェンさんがドラゴンさんの魔石を融合させたって言ったけど、本には不可能って書いてある。エルフだけの特別な魔法かなぁ?暇だしオーウェンさんに訊きに行こう!
コンコンコン
勢いよく椅子から立ち上がった時、扉を叩く音が響いてピタッと動きを止めた。叩いただけで扉の向こう側から何も聞こえず首を傾げる。普段なら開けて確認するけど、流石に今日は警戒してしまう。そっと扉に近付いて外の様子を伺っても物音は聞こえず、気のせいかと思って扉に背を向けると再び扉を叩く音がした。
「何方ですか?」
扉の向こうに声を掛けても返事はこない。恐る恐る扉に近付くと、扉と床の僅かな隙間から白い紙が見えた。それを手に取ると二つに折っただけの紙の中には、少し乱れた字で書かれていた。
『命が惜しいなら出て行け』
……物凄く素直な一言だけどね。出ていったからって、安全だとは限らないでしょう?バカなの?犯人はバカでしょ。居ないとは思ったけど少しだけ扉を開けると、外は静かな廊下が続くだけだった。扉を閉じて鍵を掛け改めて紙に視線を戻す。
出て行けねぇ……どうして私に出て行って欲しいんだろう?私がお城の事で関わっているのは魔具の修理だけ。修理されたら困る事でもあるの?でもなぁ……騎士団から城内の文官の方々まで広範囲で修理したから一人に絞るのは無理だし、まだ修理してない所が不味いのかも?うーん、意味が分かんない。
「イリーナ、今、話せるか?」
グルグルと考えが浮かんでは消える。答えの出ない事にため息が出た時、扉を叩く音と共に聞こえたランバートさんの声が聞こえた。大好きな人の声に安堵しながら扉を開けると、真剣な表情の彼が直ぐに部屋に入ると鍵を掛けた。え?何事?
「ごめん、変な気配がして急いで来たんだ」
驚く私に説明しながらも、彼は部屋に異常が無いか確認する。何もないと分かると彼の肩から力が抜けた。
「異常は無いな」
「うーん、あるような、ないような?」
さっき挟まれていた紙を彼に差し出した。曖昧な返事に驚いた表情をしながら、紙を受け取ると中の文字を読んで無表情になった。
「扉を叩かれて、この紙が下の隙間に挟まれてました」
「……これ……わざと利き手と反対の手で書いたかもしれないな」
成る程!って用意周到?行き当たりばったり?どっちとも言える状況だけど、紙を書く時に筆跡を変える考えがあるって事は、頭が良くて面倒臭い相手って事で…………長期戦になるの?
「……何時になったら自由に買い物出来る様になるのかなぁ」
自分で言った事だけど無理なのは分かってる。せめて相手が分かれば対策も出来るし買い物くらいなら行けるのに……
「買い物か……よし、今から行こう!!」
は?ランバートさん……自分が何を言ってるか分かってます?お義父様に大人しくしとけと言われましたよね?
「大丈夫、大丈夫。ほら、直ぐ支度して行こう」
彼の思い付きに驚いたけど、本音を言えば私もジッとしている事に飽きた。不安はあるけど彼も一緒だし良いかな?彼に促されて急いで外出の準備を済ませた私は、初めての王都での買い物に出掛ける事になった。
『イリーナだけを狙った……暫くは警備を強化しましょう』
警備を強化すると誰かと常に一緒に居ないといけない。勝手な行動は許されなくなる。王妃様の庭は見に行けるかなぁ……買い物なんて無理だし、いっそ家出?それも違うよね~
「あぁぁ!もう!うだうだ悩むの嫌だ!気晴らししたいぃ!」
思いっきり大きな声で叫ぶと少しだけ心が軽くなる。ため息を飲み込んで、もう一度、本に視線を戻しました。魔石の種類と性質について書かれた本に載る内容を読んでいて、フッと気になる事を思い出した。オーウェンさんがドラゴンさんの魔石を融合させたって言ったけど、本には不可能って書いてある。エルフだけの特別な魔法かなぁ?暇だしオーウェンさんに訊きに行こう!
コンコンコン
勢いよく椅子から立ち上がった時、扉を叩く音が響いてピタッと動きを止めた。叩いただけで扉の向こう側から何も聞こえず首を傾げる。普段なら開けて確認するけど、流石に今日は警戒してしまう。そっと扉に近付いて外の様子を伺っても物音は聞こえず、気のせいかと思って扉に背を向けると再び扉を叩く音がした。
「何方ですか?」
扉の向こうに声を掛けても返事はこない。恐る恐る扉に近付くと、扉と床の僅かな隙間から白い紙が見えた。それを手に取ると二つに折っただけの紙の中には、少し乱れた字で書かれていた。
『命が惜しいなら出て行け』
……物凄く素直な一言だけどね。出ていったからって、安全だとは限らないでしょう?バカなの?犯人はバカでしょ。居ないとは思ったけど少しだけ扉を開けると、外は静かな廊下が続くだけだった。扉を閉じて鍵を掛け改めて紙に視線を戻す。
出て行けねぇ……どうして私に出て行って欲しいんだろう?私がお城の事で関わっているのは魔具の修理だけ。修理されたら困る事でもあるの?でもなぁ……騎士団から城内の文官の方々まで広範囲で修理したから一人に絞るのは無理だし、まだ修理してない所が不味いのかも?うーん、意味が分かんない。
「イリーナ、今、話せるか?」
グルグルと考えが浮かんでは消える。答えの出ない事にため息が出た時、扉を叩く音と共に聞こえたランバートさんの声が聞こえた。大好きな人の声に安堵しながら扉を開けると、真剣な表情の彼が直ぐに部屋に入ると鍵を掛けた。え?何事?
「ごめん、変な気配がして急いで来たんだ」
驚く私に説明しながらも、彼は部屋に異常が無いか確認する。何もないと分かると彼の肩から力が抜けた。
「異常は無いな」
「うーん、あるような、ないような?」
さっき挟まれていた紙を彼に差し出した。曖昧な返事に驚いた表情をしながら、紙を受け取ると中の文字を読んで無表情になった。
「扉を叩かれて、この紙が下の隙間に挟まれてました」
「……これ……わざと利き手と反対の手で書いたかもしれないな」
成る程!って用意周到?行き当たりばったり?どっちとも言える状況だけど、紙を書く時に筆跡を変える考えがあるって事は、頭が良くて面倒臭い相手って事で…………長期戦になるの?
「……何時になったら自由に買い物出来る様になるのかなぁ」
自分で言った事だけど無理なのは分かってる。せめて相手が分かれば対策も出来るし買い物くらいなら行けるのに……
「買い物か……よし、今から行こう!!」
は?ランバートさん……自分が何を言ってるか分かってます?お義父様に大人しくしとけと言われましたよね?
「大丈夫、大丈夫。ほら、直ぐ支度して行こう」
彼の思い付きに驚いたけど、本音を言えば私もジッとしている事に飽きた。不安はあるけど彼も一緒だし良いかな?彼に促されて急いで外出の準備を済ませた私は、初めての王都での買い物に出掛ける事になった。
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