嫌われ令嬢は戦地に赴く

りまり

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   帰還命令が出てから1週間いまだに戦場にいた。

   既に魔物も低ランクの魔物でこれなら駆け出しの冒険者でも倒せるレベルだと判断されようやく帰れると思ったのに殿下が離してくれないのだ。

   「討伐は終わりました、いい加減離していただけると助かるんですが」

   「そうするとあの男の元に行くんだろ」

   「何が言いたい」

   マジこいつら何なんだよ。

   断罪され学園いられなくされたんだぞ!

   戦場にだって命かけて来たんだ。それなのに何故そこまで行動を制限されなきゃいけないんだ。

   「断罪され私は家も除籍されました。
   いち平民である私に王城に行く権利はありませんし冒険者を縛る権利もないです」

 私は掴まれた殿下の腕を振り払った。

 「兄の代わりで討伐隊に加わりましたし、それが終われば私は冒険者として旅をするだけです」

 それだけ言うと自力で瞬間移動した。

 ギルドの中に現れびっくりされたけど理由を言うとすぐにでも旅に出ろと言われ、ある程度用意は出来ていたのでそのまま旅に出たのだ。

 折角お疲れさん会ができると思ったのに本当に残念だ。

 初めての旅に戸惑いもあるけど実は楽しみなのだ。

 今までは遠出の依頼は受けることが出来なかったので、自由を手に入れた今何をやろうかとワクワクしている。

 新しい門出には少々寂しいけどまたいつかここに戻ってこれたらその時は楽しい飲み会をしようね。

 

   
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