悪役令嬢だけど、私としては推しが見れたら十分なんですが?

榎夜

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23話

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感傷に浸ってるところものすごく悪いんだけど、こっちの考えを聞いてもらえなきゃ話が進まないよね。

そう思ってお父様を見ると、私を見て頷いた。

え?何?私が話せってことなの

それはー......違うんじゃない?

でも言わないと何も始まんないか。

第一私が魅了の話をしたんだもんね。仕方ない。

「それで、今回の殿下の行動について、少し気になることがあるんですが、魅了を使える人はこの国にいるんですか?」

私がそう言うと、陛下は少し考えた後に

「1人だけ使える者がいない訳では無い。だが、今は消息不明になっている」

と答えた。

なるほど。消息不明かぁ。

つまり、居るけど場所はわからないってことでしょ?

もしかすると、スカーレットと接触している可能性も否定できないって訳だ。

そう思っていると、陛下は驚いた顔をして

「まさか、ハルトは魅了にかかっているとでもいうのか?」

と聞いてきた。

そっか、殿下の状況を説明しただけで、何があったのかはまだ伝えてなかった。

言ってもいいのかな?

とりあえず、お父様に言ってもいいのか視線を送ると

「実は、スカーレットが魅了を使っている可能性が高いと判断しました」

お父様がそう説明を始めた。

購入した覚えのないブレスレットのこと

ブレスレットはスカーレットが金庫から盗みを働くほど高いこと

そして、殿下が変わる前の目の色のこと

今わかっているだけの事を全て陛下たちに伝えた。

すると陛下は

「そうだ!ブレスレット......いや、あの時はネックレスだったか。奴はアクセサリーを使って魅了を使えるようにしているんだ」

と凄い勢いで立ち上がった。

これで確定だ。

スカーレットは魅了を使える者と接触して、ブレスレットを購入、そして殿下に魅了を使っている。

あー、なんでそんな馬鹿みたいなことするかなぁ。

そんなことしなくてもさ、スカーレットは一応ヒロインなんだから、自分のステータスを上げて頑張れば殿下の婚約者になれたのに。

こんなことしちゃったら私の推しのアルム様だって、出てこないかもしれないしさぁ。

それに周りにも迷惑かけまくって最悪すぎない?

お姉様は呆れちゃって何も言えないよ......。

思わずため息まで出てしまった。

やっべ、今は陛下の前だったわ。

「わかった。とりあえず、ハルトを呼んできて話を聞いてみよう。本当に魅了にかかっているなら馬鹿なことを言うかもしれんが大丈夫か?」

陛下が私を心配そうに見てきたから、大丈夫です、とだけ言って頷いた。

陛下曰く、魅了を解ける人は何人かいるらしい。

あの、ファンタジーあるあるの聖魔法を使う人達ね。

だからかかっている事がわかったら、すぐに魅了を解くと約束してくれた。

あれ?あわよくば婚約破棄してもらおうって考えてたんだけど、全くその話にならないなぁ。

いや、魅了は解いた方が絶対いいんだけどさ。

うーん......まぁ、今それを言ったらややこしくなるだろうから、とりあえず何も言わないでおこう。
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