婚約破棄されましたが、お兄様がいるので大丈夫です

榎夜

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15話

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ベルン様が立ち去った教室は、なんだか落ち着きがなくザワザワとしていますわ。

中には私のことを話している人もいますわね。

「でも、昨日レオンハルト様とー.........」

「え、あれ、本当でしたの?」

という、ひそひそと話す声が聞こえてきますもの。

ですが、昨日はレオンハルト様、今日はベルン様、と続いていているのは本当のことですよね。

これだと、何かしらの変な噂をされても仕方がありませんわ。

まぁ、直接私に対して何かしら言いに来る人がいないだけマシでしょうけどね。

そう思っていると、

「何かあったのか?」

クラスの異様な空気に、登校してきたばかりのレオンハルト様がキョトンとしていますわ。

他の人からしたら、今、ちょうど噂をしていた張本人が来たものですから焦りますわよね。

おかげで、一気に静まり返ってしまいましたわ。

一方、レオンハルト様は急に静まり返った教室に首を傾げています。

多分、レオンハルト様のことですから、これで大体のことは察したでしょうね。

なんて思いながら他人事のように眺めていると、まさかのレオンハルト様がこっちに向かって来ていますわ。

このタイミングで一番最初に私の所に来るものですから、クラスの人達もレオンハルト様の行動に注目しています。

はぁ......原因でもある私に聞きに来るなんて、面倒でしかありませんわね。

つい、レオンハルト様を睨みつけていると、そんな私の様子を特に気にする様子もなく

「シャルロット嬢?何があったんだ?」

と平然と尋ねてきました。

この顔を見れば、私が原因であることはわかっていますよね?

もしかして、わざとやっているんでしょうか?

そう思いながら

「たった今、ベルン様が来ましたの」

とだけ言うと

「奴はFクラスではなかったか?」

そう言ってレオンハルト様は眉をひそめています。

一応、この学園では成績順にクラスが違いますの。

上からAクラス、一番下がFクラス、ということになっていますわ。

ちなみに、私とレオンハルト様はAクラス、アリス様はFクラスです。

ベルン様と私たちのクラスは端と端にあるので結構な距離があるのに、ベルン様はわざわざ手間も惜しんでこっちに来たということですわね。

婚約していた時は一度も来たことがなかったのに、それだけ必死ということですわね。

レオンハルト様にニッコリと笑って

「ベルン様は私とお話をしに来たらしいですわ」

そう言うと、何やら不機嫌そうな顔をしていますわね。

ですが、何か変なことでも言いましたか?

そう思いながらも、これ以上話すこともありませんし

「そろそろ席に着いた方が良いのでは?先生が来ますわよ」

そう言ってレオンハルト様から視線を逸らすと、他にも何か言いたそうでしたが渋々、自分の席の方に向かっていきましたわ。

はぁ....こんなことになるんでしたら飛び級でもして一足先に卒業しようかしら?

そうすれば、お兄様と一所にいる時間も増えますし、私も面倒ごとに巻き込まれなくてもよくなりますし、良い事づくめですわ。
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