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88話
しおりを挟むその後、私達の婚約はとんとん拍子で話が進みましたわ。
まずはレオンハルト様とブレイド様の謝罪ですが、2人とも
「そうなると思っていた。お幸せに」
と思った以上にすんなりと了承してくれましたの。
しかも、こんな婚約破棄したような流れになってしまったのに、我が家に慰謝料の請求をしてくることもなく、これには流石に
「慰謝料くらいは......」
と手紙を出したんですが、なぜか断られてしまいましたわ。
うーん.......まぁ、確かに家を継ぐ話などをしたときに、この婚約の話はなかったことに、ということも言いましたが、2人とも......いや、2人の家の人達は優しすぎますわ。
そしてビビアン様にも、お兄様との婚約することになった、ということを伝えましたわ。
私から話を聞いたビビアン様は
「やっとシャルロット様の想いが伝わりましたのね!」
と自分のことのように喜んでくれましたの。
ずっとお兄様のことを話していたビビアン様に、こんなにも良い話を出来るとは私も思っていなかったので本当に嬉しかったですわ。
あぁ、それからアリス様とベルン様のことですわね。
噂によるとベルン様が反省して、なんとか必死に働いて改心しようとしているのに、稼いだお金を自分のもののように好き勝手使ったアリス様は行く当てもなく家から追い出されたらしいですわ。
しかも、アリス様は元々ベルン様の両親が用意してくれた家に転がり込んだだけなのに働く気もなく、
「結婚していないんだから好きにしていいじゃない!」
とか言って家に男性を連れ込んでいたみたいですわね。
といっても、私には関係がありませんし、勝手にやっていて欲しい、と思うんですが、ベルン様がしっかりと反省しているのが驚きでしたわね。
まぁ、本当はこんな話なんて聞きたくないんですが、皆が面白おかしく話すものですから何かと耳に入ってきますのよ。
時が経てば皆の興味も違うことに向くでしょうから、今だけでしょうけどね。
あぁ、それからお母様なんですが、私に何かを言おうとして辞めていた話を後から聞く機会がありましたの。
「一体何を話そうと思っていましたの?」
と私が尋ねると
「その時に、ふと2人を結婚させたら丸く収まりそうだ、なんて思ったんだけど、やっぱり2人の気持ちが大事よね、と思って何も言わなかったのよ」
そう言って、うふふ、と微笑みましたわ。
お母様はこの時からお兄様との婚約は認めようとしてくれていた、ということだったんですのね。
それを聞いて、婚約の話がすぐに進んでいったのも納得しましたわ。
さて、私はと言うと
「お兄様、今日も素敵ですわ!」
そう言ってお兄様にニッコリと微笑みましたわ。
そんな私に
「ありがとう」
とお兄様も微笑んでいます。
そうですの。
私のお兄様への愛を伝えまくる、という行動を再開したんですわ。
今まで通りにお兄様への想いをただ伝えるだけなんですけどね。
我慢していただけあって、今までの分もしっかりとお兄様に伝えていますわ。
1つ変わったことと言ったら、お兄様の私を見る目が変わった、ということでしょうか?
なんだか前よりも優しくなったような気がしますわ。
これは暇さえあればお兄様のことを観察していた私が言うんです。
間違いないですわよ。
そんなことを思いながら
「お兄様、私今幸せですわ」
そう言ってニッコリと微笑みましたわ。
するとそんな私にお兄様は一瞬驚いた顔をしましたが、すぐに微笑み返してくれて
「まぁ、これからもっと幸せになるんだけどね」
と言って私の頭にポン、と手を乗せました。
なんだかまだ私のことを妹扱いしているようにも思えますが、そのうち慣れてくれるでしょうね。
私のお兄様は今日もカッコよくて優しくて、そして最高の婚約者ですわ。
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