乙女ゲームのヒロインに生まれ変わりました!なのになぜか悪役令嬢に好かれているんです

榎夜

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31話

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サーシャに促されて空いている椅子に座ると、早速

「今回の話はユリウス様との婚約についてです~」

とゆったりとした口調で話が始まった。

「まず~、ユリウス様が私に対する態度ですが、それに関しては前からずっと言っている通りですねぇ~。いまだに改善される気配はありません~」

多分今言ったのはサーシャから聞いたことがある、あの話だろう。

人を見下す、の話。

「それからぁ...モニカ・マージュ男爵令嬢にうつつを抜かして勉強を疎かにしたのは自分なのに~、成績が下がったのは私のせいだと文句をつけてきましたぁ」

あ、それは初耳だわ。

そんなことしてたの?うーわ...最低すぎ。

そう思っていたのが顔に出てしまっていたのか、何故かユリウスの父親に睨まれてしまった。

こればっかりは自分の息子のせいだろ。

「そして、私だけなら別に構わないんですけど~私の友達であるリナさんにも被害が出ていますねぇ~」

あー、はいはい。ここ最近とっても迷惑してるよ。

もうマジでやめて欲しい。関わらないで!って何度言いそうになったことか。

まぁ、そんなこと言えないけど...



「......それだけで婚約を破棄したいと言うのか?」

とユリウスの父親はサーシャを睨みつけながら絞り出したかのような低い声でそう言った。

いや、それだけって...充分でしょ。

これだけのことをされて今まで破棄されないだけありがたいと思った方が良いって!

睨まれているのを諸共せずサーシャは懐から録音機を取り出して

「これに録音してあるのは~、リナさんに対するユリウス様の態度です~」

私に流してもいいか、と尋ねてきたから勿論頷いた。

カチッとボタンを押すと

『おい!1位を取ったからって調子に乗るなよ!不正でもしたんだろう!?俺が本調子じゃなかったから平民上がりの貴様でも1位を取れたんだ!』

というユリウスの罵倒が流れた。

いやー、流石にこれはキレそうになったよね。

本調子じゃないとか言うけどさ、10位以内にも入っていない人がこれを言うんだよ?

まだ2位の人に言われるなら、そうですか、ってなるけどね。


ユリウスの父親はこれを聞いて肩をプルプル震わせている。

そして、サーシャの父親が今まで黙っていたのに、追い打ちをかけるように

「はて?ユリウス殿は今回のテストで34位ではなかったか?」

とニヤニヤしながら言っている。

絶対性格悪いでしょ、この人。

しかも、それにまた追い打ちをかけたのが

「本当ですよねぇ~。しかもリナさんは他の人よりも沢山勉強をしているんですよぉ~。遊び呆けていた人に負けるわけないですよね~」

負け犬の遠吠えです~、とニコニコしながらそう言うサーシャだった。


この瞬間思った。

今後、絶対サーシャを怒らせたらダメだな。
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