乙女ゲームのヒロインに生まれ変わりました!なのになぜか悪役令嬢に好かれているんです

榎夜

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33話

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チラッと写真を見てみると、ユリウスと男の人が写っていた。

たぶん、この人がサーシャの言うヤバい取引先の人なんだろう。

ユリウスの父親もサーシャが出した写真を見つめてから

「商人と話をしているだけではないか!これのどこが貴様ら証拠になるんだ!」

と立ち上がった。

確かに、この写真だけだと普通の商人と話をしているようにしか見えない。

すると、サーシャは録音機を手に

「それから~、これは話をしている内容ですねぇ~」

ニヤリと笑って音声を再生した。


『今日もありがとうございます』

『あぁ、なるべく若いメイドを選んだつもりだが、使えない奴が多いからな、人数くらいは揃えておいたぞ』

『へへへ...確かに......今日は5人ですか。この女達は全員坊っちゃまのお手付きですかい?』

『まぁな、当たり前だろう?』

『流石ですねぇ~...それならすぐに売り飛ばしても大丈夫でしょう』

『ふんっ、分け前をくれるならいくらでも用意してやる』

ユリウスと商人が話をしている最中、啜り泣く声や許しを乞う声も一緒に録音されていた。


なるほど...想像通り人身売買ですか........

この国で人身売買は禁止されている。

あ、罪を犯したりとかの人は奴隷落ちならしいよ。  

と言っても、そんなに重大な罪を犯す人なんて滅多に居ないから、男だと鉱山行き、女だと修道院行きが基本なんだって。

つまり、ユリウスはこの国で1番やっては行けないことをしているということだ。

てか、ゲームのユリウスは嫌いだけどさ、ここまで性格悪くなかったはずなんだけど......

硬派で頭が良い眼鏡キャラって感じの。

でも、この会話の内容的に、メイドにレイプ紛いなことをしてるみたいだし......

なんでこんなに性格が歪んでいるんだろう?


ユリウスの父親は音声を聞き終わって顔を真っ青にしていた。

ここまで証拠が揃っているんだ。

もう言い逃れも出来ないだろう。

「これを~、陛下に聞かせたらどうなりますかねぇ~」

と言うサーシャ

「それから、ユリウスに紹介をしたのは侯爵夫人だそうだ。それも証拠があるが...聞くか?」

そう言って懐から録音機を取り出すサーシャの父親。

自分の家族がまさか犯罪に手を染めているなんて、誰も思わないだろう。

まぁ、侯爵自身が2人に関わっていないことだけ、まだマシかな。

これを一家全員が了承してやっていたら......怖っ!

ていうか、ノエルは何個録音機を作ったのよ...。

サーシャの手元だけでも3個はあるよ?

ちゃんと休んでるのかなぁ...今度聞いてみよう。

私が呑気にそんなことを思っている横で

「こんな人と結婚なんて誰もしたくないですよねぇ~?婚約破棄、了承してくれますか~?」

とサーシャがニコニコしながら項垂れている侯爵に聞くと、

「わかった.........」

と頷いた。


いやぁー...思っていた以上に内容が濃すぎてビックリしたよ。

横に座っているサーシャを見ると、自然に気付いたみたいでニコニコしている。

なんか、婚約破棄した人全員、スッキリした顔をしてるんだけど...気のせいかな?

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