乙女ゲームのヒロインに生まれ変わりました!なのになぜか悪役令嬢に好かれているんです

榎夜

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40話

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私が危懼していた通り、モニカか急にシエラ達に絡み出してきた。

シエラの橫を通り過ぎる時、わざと転んで

「転ばせるなんて酷いですっ」

って言いながら走り去って行ったり

泣きながらびしょ濡れになって教室に座っていると思ったら

「アリア様が手を滑らせただけで、何も悪くないです」

なんて悲劇のヒロインを演じてみたりでシナリオなんてお構い無しの狀況だ。

一応手を滑らせて、とかはサーシャがやることだし、転ばせるのはリディアーナがやることだから。

って何度言いたくなったことか......

ちなみに、周りで見ている生徒達は、シエラもアリアも何もしていないことはわかっているし、自作自演だっていうのも皆知っている。

こんなのが2週間も続くと、またやってるよ、くらいでしか皆思っていないんだけど気付いてないの?


そして、ついに明日が建國祭、ってときに1番面倒な事件が起こってしまった。

私達は今日も皆で集まって、お茶を飲みながら明日の話をしていると

「シエラ!」

「アリア!」

と淒い形相をしたカインとアレクが現れた。

これには周りにいた生徒達もみんな驚いて、注目を浴びてしまうことになってしまった。

そんな狀況でもシエラとアリアからは餘裕が感じられるのは流石だなって思う。

「あら?話しかけてくるな、と言ったくせに自分は話しかけてくるんですね?」

そう言って首を傾げるシエラ。

「シエラ様と同じくですわ。アレク様」

そう言って扇で口元を隠したアリア。

口元を隠すのは、貴方と話をしたくない、という意味、もしくは表情を悟られないようにする為...ならしい。

そんなのやった事がないから...というかやる機會がないからと思ってちゃんと先生の話を聞いてなかったのよ。

一方、カインとアレクは顔を真っ赤にさせてそれぞれの婚約者を睨みつけている。



何故か、なかなか話し出さないカイン達に痺れを切らしてシエラは

「話すことがないなら失礼しますわ」

と言って席を立つと続けてアリアも席を立ってしまった。

この状況でこの場には流石にいたくないと思った私達も同じく席を立とうとすると、カインは

「逃げるのか!」

と訳の分からないことを叫び出した。

「逃げる、とは?お話があるなら聞きますが、無いのでしたら一緒の空間にいる意味もないでしょう?殿下の顔を見るのも嫌ですし」

「その通りですね。私もアレク様と同じ空間に居るのは嫌ですので失礼しますわ」

そう言って立ち去ってしまったシエラとアリアの背中ををポカーンとした顔をして見ているカイン達。

結局、カイン達が何をしに来たのか誰も分からないままだった。
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