乙女ゲームのヒロインに生まれ変わりました!なのになぜか悪役令嬢に好かれているんです

榎夜

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42話

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迎えた建国祭の日


パーティーに出席するのは他国の王族から自国の下級貴族までと幅広い人が集まることになっている。

まさかこんな中でゲーム内で婚約破棄したのか、と思うとなんだか尊敬してしまう。

そして、パーティーが終盤に差し掛かった頃、イベントが起こった。

「シエラ・リリット!貴様との婚約を破棄する!!」

急に会場の中心でそう叫んだのは勿論カインだ。

しかもそれに続いて

「アリア・イーツェン!お前とも婚約破棄だ!」

とアレクが叫んだ。

まさか本当にここで婚約破棄のイベントが起こるなんて......偽ヒロインなのに凄いな。

一方モニカはというと、カインとアレクの後ろでニヤリと悪い笑みを浮かべている。

いやー、あの顔を2人に見せてあげたい。

そう思っていると急に

パシャ

という音が聞こえた。

えぇ!?何事!?

そう思って音のした方を見ると、ノエルが写真機を構えていた。

これってもしかしてさ

「あれを撮りました?」

と私がノエルに聞くと

「はい!勿論!」

と満面の笑みでそう答えた。



いや、それどころじゃなかったわ。

でもグッジョブよ、ノエル。


「殿下、なぜこの場で婚約破棄なんて叫んだのです?他国からのお客様も沢山いらっしゃるこの場で」

そう言って微笑むシエラの目は全く笑っていない。

当たり前だけどね。

王太子が自ら自分の醜態を晒すなんて、って話なのよ。

「はっ、そう言ってなかったことにするつもりだな!貴様みたいな悪女とは......「それから、私達はもう婚約者ではありませんわよ?アリア様とアレク様も」」

「「「は?」」」

あらまぁ...馬鹿3人の声がハモっている。

あ、馬鹿3人っていうのは勿論、カイン、アレク、モニカの3人ね。

そうなのよ。実はシエラもアリアもやっと昨日、婚約破棄出来たらしくて、凄く喜んでいたの。

その途中でカイン達が来たから邪魔で邪魔で......

あの後、シエラの家に皆で行って、改めてお祝いしたけどね。

公爵家の庭の広さといったら......

あら、また話が脱線するところだった。


カインとアレクは想像と違った返事が返ってきて、戸惑いながら

「は?じゃあ、モニカを虐めているという話は......?」

「では昨日モニカを階段から突き落としたのは...」

とそれぞれ聞いたけど、

虐める理由がない、と一言で全部シエラに否定されて膝から崩れ落ちてしまった。

しかも、周りの皆も白い目でカイン達を見ていて、私がモニカの立場だったら絶対逃げてる、っていう状況だ。

その時

「こんなの酷いです!」

と言う甲高い声が会場に響き渡った。
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