裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる

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ハマアサリ

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    次の日。起きたら体中が痛い。
「テントの下にマットを敷いた方がいいね」
「キャンプ知識も調べないとね」
    しかも寒いし。
「もっと暖かい寝袋なんて物もあるのかな?」
「それ含めて、僕も調べてみるよ。亜空間と同じようには行かないな」
    流石に布団を敷けるスペースはないし。
    というか、海人君は私以上に寒そうだ。身体を揺すって自家発電してる。
    私は暑い方が苦手だからかな?それ程でもない。

「亜空間はいつも一定温度だからね」
    術者にとっての最適温度になる。後からの変更は不可能だ。

    今日中に最低でも3階層入り口まで進まないと。マップはあるから大丈夫だと思う。

「このスープ、旨いな」
「早速1階層のワカメを使ったんだ」
    ワカメと卵のスープと、ベーコンとキャベツを挟んだホットサンド。カセットコンロで簡単に作れる。
    キャベツの千切りが難しかったので、魔法で切った。

「家電か…熱を発生させる物ならそれ程難しくはない」
「そう…期待してる」

    やっぱり炬燵は必須だよね。それと、電子レンジにオーブントースター。ご飯炊くなら炊飯器も欲しいし。
    あれ?電子レンジは熱関係ないや。あれってどうなってるんだろう?

「電子レンジは…難しい?」
「あ?…考えた事もなかったからな…何故チンするだけで熱くなるのか」
「本当に、前世にはない不思議がいっぱいだよね」

「この世界の人達にとってはダンジョンや魔物の方が不思議だろうけど」
「それは、私達だって全部知ってた訳でもないし」
「それに今は地球の、日本人だし」
「そうだね」

    忘れはしないけど、帰れる訳じゃない。

「それに私、この世界好きだよ」
「そうだな。車とかバイクとかカッコいいし!将来絶対乗るんだ!」
「そう…」
    車はともかくバイクは…転ぶ未来しか浮かばないな。まだ補助輪取れないし…

    プチプチウミウシを潰しながら進んでいたら、やっと階段が見えた。
「次、覗いてから帰るだろ?」
「勿論!冒険者の書には大アサリなんて書いてあるけど、絶対ハマアサリだし、だったら欲しい!」
    身はプリプリしてるし、大きさはハマグリ位あって、味も美味しい!前世で一度だけ食べた事あったけど、感動したなー。

「よし!準備万端!」
    2階層に人が全然いなかったから油断してたけど、美味しいハマアサリが採れるからか、かなり人が多い。

    そう強い魔物じゃないから余計なのかも?でもハマアサリは噛まれると血が出る。ハマアサリは肉食なのだ。

    そうして、倒しても身が残るのは三割もないとか。
    私は、生のウサギ肉を一切れ置いて、集まった所を魔力網で一網打尽にする。勿論、自分を透明にする事も忘れない。

    因みに、この階層を見た時点でペット達は全員影に入れている。
「いいよな…気配はあるけど、本当に見えなくなるんだもんな」
「んー。声は聞こえるから…念話、覚えてよ」

「努力する」
    魔法、もっと真剣に取り組めば覚えられるかな?せめて収納庫だけでも欲しいよな…
「荷物無しは便利だよー?」
「なっ…!心を読む魔法でもあるのか?」
「あるわけないでしょ?それより、時間的にもそろそろ引き上げないと」
「あー…了解」

    家族にも、勿論ペット達にもこの素晴らしい味を食べさせてあげたい。
    勿論ダンジョン産の物だから、砂抜きも何も必要ないのだ。
「えへへ…何を作って貰おうかな」

    邪悪な笑み?を浮かべて、空中に荷物を放り投げているようにしか見えない美優を見て、複雑な心境でため息しか出ない。

    魔法なんて、前世ではたいした事はなかった。生活魔法位なら誰でも使えたし、努力すればもう少し便利に生活できた。
    魔法のないこの世界に転生して、ミュウランに出会えて、記憶を取り戻して、今更魔法の便利さを実感する。
    今からでも、魔法スキルが取れたりしないかな?


「ただいまー!お母さん、これ見て!料理して!凄く美味しいから!」
    抱っこされてる亮太を撫でると笑ってくれる。声を出して笑ってくれるのは嬉しいけど、超音波みたいな高くて大きな声を上げるのは勘弁してほしい。

    夕ご飯に、ハマアサリのお吸い物が出た。明日は酒蒸しも作ってくれるらしい。
「美味しい!」
    ハマグリとはまた違った風味で、身がプリプリしている。
「本当ね」
「ね?ネズミーランド隣のダンジョンに行って正解だったでしょ?」

「それとこれとは別問題よ。家の裏のダンジョンとは違うし、何かあってもお母さん達がすぐに行ける訳じゃないんだから」
「だから、スマホでちゃんと連絡してるでしょ?」
「でもね…泊まらないといけないのが…」
「大丈夫!荷物はみんな収納庫に入ってるし、海人君もいるから一人じゃないし」

    海の幸たくさんのダンジョン。これからも行きたい!
「本当に大丈夫なのね?」
「うん!」
    危険を感じたら、家の裏のダンジョンでレベル上げをしてまた挑戦してもいい。
    まあ、家の裏がメインになるとは思うけどね。

    海のダンジョンは人も多いし、強くなっていくのには向いていないと思う。ボーナスステージのようなものだ。
    ハマアサリは美味しいから、度々行くとは思うけどね。

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