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無意味な挑発
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ヒューゴ様のワインレッドの髪はジオ公爵と同じ色、金色に近いオレンジ色の瞳はジオ公爵夫人の色だ。そして王妃様も王太子殿下も同じ瞳をしている。
「何だ?俺の顔が美しいと認めるか?」
「否定したことはありません。
ジオ公子は男らしい美男子で色も美しいです」
「っ!」
ジオ公子は一瞬で顔も耳も赤くなった。
「あははっ
自分で“俺は美男子だ”って言っておいて、私が同意すると照れるなんて面倒臭いですけど可愛いですね」
「かっ、かわ!?」
「よしよし。何か飲み物を取って来てあげますね」
「駄目だ。俺から離れるな」
「公子?」
「俺の名はヒューゴだ。ヒューと呼べ」
愛称になっちゃったじゃない。
「ジオ公子を愛称で呼べません。友人でもなければ単なる伯爵令嬢ですから」
「ふん。なら命令だ!」
「こんなところで俺様を発揮しないでください」
「さあ 会場に戻るぞ。俺のこと名前で呼べよ。じゃないととんでもない噂流すからな」
「はあ!?」
手を繋がれ引っ張られ、会場に戻った。
「おっ?ヒューゴがおん…令嬢連れてるなんて」
「おう。俺のクリスティーナ。セルヴィー伯爵家の娘だ。クリスティーナ、こいつはローランド・ジュアン、公爵家。こっちはアーサー・イオナード、そっちはキリシアン・ホロウ、侯爵家だ」
公爵、侯爵、侯爵…嫌だぁ
「ヒューゴをよろしく頼むよ」
「よろしく。可愛いね」
「よろしく、そうかそうか。遅い春が来たんだな」
勘違いしてるじゃない!
「既に私には婚約者がおります。ジ……ヒューゴ様とは友人でも何でもない赤の他人のクリスティーナ・セルヴィーと申します。お会いできて光栄です」
「うんうん ……ん?」
「ヒューゴの片想い?」
「初恋で略奪!?」
「私達もクリスティーナちゃんと呼んでいいかな?」
「あ、はい」
たとえ嫌でも嫌とは言えないんですけど。
「クリスティーナちゃんの婚約者は誰?」
「ヘインズ伯爵家のご令息です」
「君があの美男子の婚約者!?」
不釣り合いと言いたいんですよね。
「不相応ながら、その通りです」
「ごめん、そういう意味じゃなくて」
「そうか…ヒューゴ…諦めろ」
「だけどアレクシア嬢が彼のこと…」
「ああ、クリスティーナとヘインズは婚約はしてるが恋愛自由なんだよ。結婚後も愛人を作ってもいいらしい。お互いにな」
ヒューゴ様…余計な説明をしないでください!
「なるほど」
「でもアレクシア嬢の婚約者は?」
「サリモア家の方が立場が強いから文句言えないのか、興味がないのか。黙認しているようだな。
今日のパーティも領地から戻れないって欠席の返事がきていたらしい」
「え?来る予定で急遽用事ができたのではなくてですか?」
「来る予定は最初から無かったはずだ。到着時の挨拶でそう聞いたからな」
つまり、最初からシャルル様に私を同伴させておいて、会場でシャルル様を奪って私に恥をかかせたかったってこと?
「そんなことしなくたって いつだって私は後回しなのに…」
「クリスティーナちゃん?」
ヒューゴ様が私の肩に腕を回し引き寄せて頭に唇を付けた。
「クリスティーナはあの女に騙されて意地悪されたんだよ。会場に来てパートナーをサリモア公女に横取りされたんだ」
「は?」
「どういうこと?」
「詳しく」
面倒だから誤魔化そうとしたけど無駄だった。仕方なく経緯と顛末を話すと…
「うわっ」
「性悪だな」
「クリスティーナちゃんも可哀想だけど、あんな女と結婚しなきゃいけないサリモア公女の婚約者も悲惨だな」
この3人はいい人みたい。
「俺の目に狂いはなかった」
「何がですか?」
「昔、ヒューゴはアレクシア・サリモア令嬢からしつこくアプローチされていたんだよ。サリモア公爵家から正式に求婚されたこともあったよな」
「でもヒューゴはずっと断り続けたんだよ」
「公女が入学したらピタッと止んだな。矛先がヘインズくんに移ったわけだ」
あぁ…ますます嫌な予感。
「何だ?俺の顔が美しいと認めるか?」
「否定したことはありません。
ジオ公子は男らしい美男子で色も美しいです」
「っ!」
ジオ公子は一瞬で顔も耳も赤くなった。
「あははっ
自分で“俺は美男子だ”って言っておいて、私が同意すると照れるなんて面倒臭いですけど可愛いですね」
「かっ、かわ!?」
「よしよし。何か飲み物を取って来てあげますね」
「駄目だ。俺から離れるな」
「公子?」
「俺の名はヒューゴだ。ヒューと呼べ」
愛称になっちゃったじゃない。
「ジオ公子を愛称で呼べません。友人でもなければ単なる伯爵令嬢ですから」
「ふん。なら命令だ!」
「こんなところで俺様を発揮しないでください」
「さあ 会場に戻るぞ。俺のこと名前で呼べよ。じゃないととんでもない噂流すからな」
「はあ!?」
手を繋がれ引っ張られ、会場に戻った。
「おっ?ヒューゴがおん…令嬢連れてるなんて」
「おう。俺のクリスティーナ。セルヴィー伯爵家の娘だ。クリスティーナ、こいつはローランド・ジュアン、公爵家。こっちはアーサー・イオナード、そっちはキリシアン・ホロウ、侯爵家だ」
公爵、侯爵、侯爵…嫌だぁ
「ヒューゴをよろしく頼むよ」
「よろしく。可愛いね」
「よろしく、そうかそうか。遅い春が来たんだな」
勘違いしてるじゃない!
「既に私には婚約者がおります。ジ……ヒューゴ様とは友人でも何でもない赤の他人のクリスティーナ・セルヴィーと申します。お会いできて光栄です」
「うんうん ……ん?」
「ヒューゴの片想い?」
「初恋で略奪!?」
「私達もクリスティーナちゃんと呼んでいいかな?」
「あ、はい」
たとえ嫌でも嫌とは言えないんですけど。
「クリスティーナちゃんの婚約者は誰?」
「ヘインズ伯爵家のご令息です」
「君があの美男子の婚約者!?」
不釣り合いと言いたいんですよね。
「不相応ながら、その通りです」
「ごめん、そういう意味じゃなくて」
「そうか…ヒューゴ…諦めろ」
「だけどアレクシア嬢が彼のこと…」
「ああ、クリスティーナとヘインズは婚約はしてるが恋愛自由なんだよ。結婚後も愛人を作ってもいいらしい。お互いにな」
ヒューゴ様…余計な説明をしないでください!
「なるほど」
「でもアレクシア嬢の婚約者は?」
「サリモア家の方が立場が強いから文句言えないのか、興味がないのか。黙認しているようだな。
今日のパーティも領地から戻れないって欠席の返事がきていたらしい」
「え?来る予定で急遽用事ができたのではなくてですか?」
「来る予定は最初から無かったはずだ。到着時の挨拶でそう聞いたからな」
つまり、最初からシャルル様に私を同伴させておいて、会場でシャルル様を奪って私に恥をかかせたかったってこと?
「そんなことしなくたって いつだって私は後回しなのに…」
「クリスティーナちゃん?」
ヒューゴ様が私の肩に腕を回し引き寄せて頭に唇を付けた。
「クリスティーナはあの女に騙されて意地悪されたんだよ。会場に来てパートナーをサリモア公女に横取りされたんだ」
「は?」
「どういうこと?」
「詳しく」
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「何がですか?」
「昔、ヒューゴはアレクシア・サリモア令嬢からしつこくアプローチされていたんだよ。サリモア公爵家から正式に求婚されたこともあったよな」
「でもヒューゴはずっと断り続けたんだよ」
「公女が入学したらピタッと止んだな。矛先がヘインズくんに移ったわけだ」
あぁ…ますます嫌な予感。
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