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第八章 対独参戦
8-1 宣戦布告
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英国議会は、5月16日、日英同盟条約とその議定書を批准した。
その通報を受けて、同日、ベルリンにある駐独日本大使が正式に宣戦布告をなし、ドイツ国内から船でコペンハーゲンに向けて旅立ったのである。
その同じ時刻頃に、東郷外相はオットー駐日ドイツ大使に戦争状態に入ったことを宣言した。
ドイツ大使は誹謗の声を上げて抗議したが、無論聞き入れられるはずもなく、大使一行は、翌日、中立国中国へ向け、東京から船で旅立った。
5月17日、大規模な渡洋艦隊と陸海軍合同の航空部隊が編成された。
空母6隻を中心とする機動艦隊と20万人の兵員を搭載した強襲揚陸艦40隻、輸送艦40隻、油送船20隻など総計200隻からなる大艦隊である。
一旦、高知沖に集結し、5月20日にはインド洋経由で英国に出発する事になっている。
だがそれより先に、先行していた者達もいる。
大西洋で待機していた飛鳥総業の特殊輸送船「ハマユウ」が17日にはスコットランド東海岸のバルミディ沖に出現、砂浜から大量の大型建設機械を操作人員とともに陸揚げしたのである。
これらの大型建設機械は一緒に陸揚げされた大型トレーラーに積み込まれ、バルミディ西方の丘陵地帯へ移動、そこで大規模な空港建設を始めたのである。
それより少し前の5月15日には英国陸軍兵士1個師団がダンビーズに派遣され、同空港予定地周辺の警備を開始していた。
飛行場周辺10キロ以内の住民は、政府から派遣された職員により厳重な監視下に置かれることになった。
翌18日からは、四千メートル級滑走路3本を持つ巨大飛行場の建設を開始、5月30日には、日本から派遣された航空部隊の第一陣が到着した。
フォークランドに降り立った巨大な航空機よりも更に大きな輸送機が北極圏を経由して50機飛来したのである。
ソ連政府に対しては一部領空の通過について、一方的な事前通告がなされていた。
ソ連政府からは、領空侵犯の際は撃墜もあり得るとの抗議がなされたが、日本の外交官はそれも止むを得ませんとあっさりとかわした。
実際に極東の拠点ウラジオストックの東側領空からシベリアを横断、北極海へ抜ける空路を取った輸送機編隊は高度1万8千メートルを悠々と飛行し、極東配置のソ連空軍機は一応の迎撃に上昇したものの全く手を出すことなどできなかったのである。
アバディーン北方約12キロの新たな飛行場に降り立った輸送機は、全長120m、翼長142mの超巨大な機体を有し、6発のエンジンを持っていた。
軍用輸送機「巌竜」である。
厳竜25機は、機内にそれぞれ7機の双発戦闘機を搭載し、10機は建設資材、10機は燃料油のコンテナ、5機は整備用部品等を搭載していた。
また、その翌日には、旅客機4機が総勢1000名に上る第一次基地要員をも輸送していた。
総計175機の双発戦闘機は、飛鳥航空が開発した「闘燕」であり、最高速力890キロとレシプロエンジンでは限界とも思える最高速度を持つ機体である。
航続距離は、毎時600キロの巡航速度で2400キロ。
20ミリバルカン2基、対空ミサイル4基を搭載する。
この第一陣の戦闘機隊は6月1日から早速、初陣に出撃した。
ナチスドイツの爆撃機編隊40機を僅か10分で全機撃墜すると言う離れ業を演じたのである。
この日以降、防空の要スピットファイアもほとんど出番がなくなってしまい、ロンドン市民は久方ぶりに爆撃の心配の無い平穏な生活を楽しめるようになった。
1週間もすると日本からの強力な援軍の存在は市民の間にも広まり、空襲警報が鳴っても避難しない人が多くなった。
この新たな戦闘機集団は、ドイツの新兵器V1やV2ロケットまで撃墜する能力を持っていたからである。
音速の数倍で飛来するV2型ロケット弾に対抗する術は従来無かったのであるが、常時、40機単位の闘竜が欧州本土との海峡部分に警戒態勢を敷き、如何なる空襲にも対応できるようになったのである。
闘竜は機体に高性能の対空レーダーを持ち、他の機体との相互リンクは勿論、地上における中央防空司令室との間で相互に情報交換が出来るようになっていた。
しかしながら、言語の問題で若干の齟齬もあった。
派遣された要員の殆どが片言の英語しか話せないためである。
その要員も日を追って大勢になる。
30日の第一陣を皮切りに、3日おきに飛来する厳竜は様々な新兵器を持参してきた。
折りたたみ翼を持つ、早期警戒機「連鷹」もその一つである。
早期警戒機は優秀なレーダーを装備した電探専用機であり、高度五千メートルで半径600キロ圏内の防空を監視できる能力をもっていたのである。
対潜哨戒ジャイロ「轟竜」もその一つで、ホバリングしながら、機内から海中ソナーを吊り下げ、付近に潜むUボートをあぶり出し、殲滅するのである。
また、6月中旬からは大型爆撃機も5機単位で飛来してきていた。
焦ったのはドイツ軍であるが、攻撃しようにも英国本島はすっかり日本の戦闘機で固められてしまい、一切の攻撃が通用しなくなっていた。
夜間にしろ、レーダーに映りにくい低空での侵入にしろ、一切の攻撃が水際で止められていた。
欧州派遣の大艦隊が既に20日には日本を発ったと言う情報も伝わっていた。
この派遣艦隊が欧州に到達すれば200隻ほどの艦隊と20万ほどの陸軍は決してドイツ軍が侮れる規模の兵力ではない。
ましてや、6月中旬までに双発戦闘機1000機が既に配備済みであり、妙な形のジャイロも既に100機ほどが稼動しており、英国沿岸に近寄るUボートは忽ち撃沈されていた。
ドイツは度重なる作戦失敗に懲りて兵力温存の作戦に出ていた。
即ち、英国本土周辺にはUボートは接近させない。
英本土爆撃は中断である。
6月初旬までは何度か敢行されたロンドン空襲も完璧な迎撃に遭って、効果が全く無いと分かり、中旬には全く途切れたのである。
日米英の打ち合わせ会議では、日本側から7月中旬の艦隊到着を待って一斉に反攻作戦を展開すると言う説明がなされたが、詳細は、直前まで秘匿されると言う。
7月中旬、派遣艦隊の一部が英国に到着、リバプール沖に展開した。
大型空母3隻、戦艦4隻、巡洋艦8隻、駆逐艦24隻、強襲揚陸艦20隻その他の補助艦艇など100隻ほどであり、残り半分は既にジブラルタル海岸砲台を一気に撃破して地中海に入っていた。
地中海ではイタリア・ドイツの連合艦隊との海戦があったものの、僅か30分で勝敗は決していた。
出撃したイタリア海軍の戦闘艦は悉く撃沈され、海戦で生き残ったのはドイツの駆逐艦只一隻であったのだ。
ドイツの誇る空軍も地中海沿岸から多数の航空機で艦隊を攻撃したが、出撃から戻ったのは僅かに1割未満であった。
逆に、航続距離のはるかに長い艦載機の逆襲を受けて、各航空基地の殆どが大規模な被害を受けて、暫くの間は航空作戦が全く不可能になるほど叩きのめされたのである。
1942年(昭和17年)7月18日のたった一日で地中海のドイツ・イタリア海軍とドイツ航空部隊は壊滅的な打撃を受けたのである。
米軍もこれに呼応して一気に地中海に入り込み、20日にはシチリア島に上陸を果たした。
その間にも日本軍は地中海を東進、クレタ島のドイツ軍要塞に迫っていた。
25日から全面的な反攻作戦が始まった。
これまでにアバディーンのフジヤマ飛行場に集結した航空機は2000機に達しており、その内の1000機が最初の反撃を開始した。
超大型重爆撃機「荒鷲」500機が500機の「闘燕」に護衛されドイツ領内に侵攻したのである。
ドイツ空軍は直ちに迎撃に当たったが、彼我の戦闘能力の差は予想外に大きかった。
日本軍は高度1万2千mの高度で侵攻し、そのままドイツの主要な工業地帯を爆撃したのである。
高高度からの侵入に対してドイツは対抗策が無かった。
この爆撃は詳細に渡り、予告されていた。
爆撃の時間と地点を事前に通知する事で人的被害を少なくしようと言う日本軍の計らいであった。
その通知どおり、正確な破壊を行って爆撃機は去っていった。
爆撃の被害は極めて甚大であった。
軍事目標である軍需工場などの全てが機能を一切失った。
「荒鷲」一機あたり40トンの高性能爆薬を搭載し、従来の4倍ほども爆発力の強化された500キロ爆弾は1発で100m四方の工場を爆砕した。
しかも1発1発が極めて正確であり、爆撃地点は全くずれが無かった。
総計で4万箇所に及ぶ拠点が僅かに数時間で破壊されたのである。
ドイツ国内に大量の爆弾が投下されている頃、北海では異様な光景が広がっていた。
巨大な潜水艦2隻が浮上し、ドイツ軍の聖域に侵入してきたのである。
ドイツの保有する潜水艦は精々が100m程度の長さであるが、この潜水艦は実に全長が2キロに及ぶ。
その胴体周りの部分だけでも通常の潜水艦の全長の3倍ほどもあるのである。
北海は大陸棚が伸びていて浅いため、巨大な潜水艦はスカンジナビア海溝沿いに東進、ノルウェーのクリスチャンセン沖付近で停止、その甲板から多数の大型輸送ジャイロと二等辺三角形の異様な姿の航空機が発艦し始めた。
それらの輸送機と航空機は一気にスウェーデン上空を経て、バルト海三国に達すると、エストニア・ソ連の旧国境線付近に降り立った。
その通報を受けて、同日、ベルリンにある駐独日本大使が正式に宣戦布告をなし、ドイツ国内から船でコペンハーゲンに向けて旅立ったのである。
その同じ時刻頃に、東郷外相はオットー駐日ドイツ大使に戦争状態に入ったことを宣言した。
ドイツ大使は誹謗の声を上げて抗議したが、無論聞き入れられるはずもなく、大使一行は、翌日、中立国中国へ向け、東京から船で旅立った。
5月17日、大規模な渡洋艦隊と陸海軍合同の航空部隊が編成された。
空母6隻を中心とする機動艦隊と20万人の兵員を搭載した強襲揚陸艦40隻、輸送艦40隻、油送船20隻など総計200隻からなる大艦隊である。
一旦、高知沖に集結し、5月20日にはインド洋経由で英国に出発する事になっている。
だがそれより先に、先行していた者達もいる。
大西洋で待機していた飛鳥総業の特殊輸送船「ハマユウ」が17日にはスコットランド東海岸のバルミディ沖に出現、砂浜から大量の大型建設機械を操作人員とともに陸揚げしたのである。
これらの大型建設機械は一緒に陸揚げされた大型トレーラーに積み込まれ、バルミディ西方の丘陵地帯へ移動、そこで大規模な空港建設を始めたのである。
それより少し前の5月15日には英国陸軍兵士1個師団がダンビーズに派遣され、同空港予定地周辺の警備を開始していた。
飛行場周辺10キロ以内の住民は、政府から派遣された職員により厳重な監視下に置かれることになった。
翌18日からは、四千メートル級滑走路3本を持つ巨大飛行場の建設を開始、5月30日には、日本から派遣された航空部隊の第一陣が到着した。
フォークランドに降り立った巨大な航空機よりも更に大きな輸送機が北極圏を経由して50機飛来したのである。
ソ連政府に対しては一部領空の通過について、一方的な事前通告がなされていた。
ソ連政府からは、領空侵犯の際は撃墜もあり得るとの抗議がなされたが、日本の外交官はそれも止むを得ませんとあっさりとかわした。
実際に極東の拠点ウラジオストックの東側領空からシベリアを横断、北極海へ抜ける空路を取った輸送機編隊は高度1万8千メートルを悠々と飛行し、極東配置のソ連空軍機は一応の迎撃に上昇したものの全く手を出すことなどできなかったのである。
アバディーン北方約12キロの新たな飛行場に降り立った輸送機は、全長120m、翼長142mの超巨大な機体を有し、6発のエンジンを持っていた。
軍用輸送機「巌竜」である。
厳竜25機は、機内にそれぞれ7機の双発戦闘機を搭載し、10機は建設資材、10機は燃料油のコンテナ、5機は整備用部品等を搭載していた。
また、その翌日には、旅客機4機が総勢1000名に上る第一次基地要員をも輸送していた。
総計175機の双発戦闘機は、飛鳥航空が開発した「闘燕」であり、最高速力890キロとレシプロエンジンでは限界とも思える最高速度を持つ機体である。
航続距離は、毎時600キロの巡航速度で2400キロ。
20ミリバルカン2基、対空ミサイル4基を搭載する。
この第一陣の戦闘機隊は6月1日から早速、初陣に出撃した。
ナチスドイツの爆撃機編隊40機を僅か10分で全機撃墜すると言う離れ業を演じたのである。
この日以降、防空の要スピットファイアもほとんど出番がなくなってしまい、ロンドン市民は久方ぶりに爆撃の心配の無い平穏な生活を楽しめるようになった。
1週間もすると日本からの強力な援軍の存在は市民の間にも広まり、空襲警報が鳴っても避難しない人が多くなった。
この新たな戦闘機集団は、ドイツの新兵器V1やV2ロケットまで撃墜する能力を持っていたからである。
音速の数倍で飛来するV2型ロケット弾に対抗する術は従来無かったのであるが、常時、40機単位の闘竜が欧州本土との海峡部分に警戒態勢を敷き、如何なる空襲にも対応できるようになったのである。
闘竜は機体に高性能の対空レーダーを持ち、他の機体との相互リンクは勿論、地上における中央防空司令室との間で相互に情報交換が出来るようになっていた。
しかしながら、言語の問題で若干の齟齬もあった。
派遣された要員の殆どが片言の英語しか話せないためである。
その要員も日を追って大勢になる。
30日の第一陣を皮切りに、3日おきに飛来する厳竜は様々な新兵器を持参してきた。
折りたたみ翼を持つ、早期警戒機「連鷹」もその一つである。
早期警戒機は優秀なレーダーを装備した電探専用機であり、高度五千メートルで半径600キロ圏内の防空を監視できる能力をもっていたのである。
対潜哨戒ジャイロ「轟竜」もその一つで、ホバリングしながら、機内から海中ソナーを吊り下げ、付近に潜むUボートをあぶり出し、殲滅するのである。
また、6月中旬からは大型爆撃機も5機単位で飛来してきていた。
焦ったのはドイツ軍であるが、攻撃しようにも英国本島はすっかり日本の戦闘機で固められてしまい、一切の攻撃が通用しなくなっていた。
夜間にしろ、レーダーに映りにくい低空での侵入にしろ、一切の攻撃が水際で止められていた。
欧州派遣の大艦隊が既に20日には日本を発ったと言う情報も伝わっていた。
この派遣艦隊が欧州に到達すれば200隻ほどの艦隊と20万ほどの陸軍は決してドイツ軍が侮れる規模の兵力ではない。
ましてや、6月中旬までに双発戦闘機1000機が既に配備済みであり、妙な形のジャイロも既に100機ほどが稼動しており、英国沿岸に近寄るUボートは忽ち撃沈されていた。
ドイツは度重なる作戦失敗に懲りて兵力温存の作戦に出ていた。
即ち、英国本土周辺にはUボートは接近させない。
英本土爆撃は中断である。
6月初旬までは何度か敢行されたロンドン空襲も完璧な迎撃に遭って、効果が全く無いと分かり、中旬には全く途切れたのである。
日米英の打ち合わせ会議では、日本側から7月中旬の艦隊到着を待って一斉に反攻作戦を展開すると言う説明がなされたが、詳細は、直前まで秘匿されると言う。
7月中旬、派遣艦隊の一部が英国に到着、リバプール沖に展開した。
大型空母3隻、戦艦4隻、巡洋艦8隻、駆逐艦24隻、強襲揚陸艦20隻その他の補助艦艇など100隻ほどであり、残り半分は既にジブラルタル海岸砲台を一気に撃破して地中海に入っていた。
地中海ではイタリア・ドイツの連合艦隊との海戦があったものの、僅か30分で勝敗は決していた。
出撃したイタリア海軍の戦闘艦は悉く撃沈され、海戦で生き残ったのはドイツの駆逐艦只一隻であったのだ。
ドイツの誇る空軍も地中海沿岸から多数の航空機で艦隊を攻撃したが、出撃から戻ったのは僅かに1割未満であった。
逆に、航続距離のはるかに長い艦載機の逆襲を受けて、各航空基地の殆どが大規模な被害を受けて、暫くの間は航空作戦が全く不可能になるほど叩きのめされたのである。
1942年(昭和17年)7月18日のたった一日で地中海のドイツ・イタリア海軍とドイツ航空部隊は壊滅的な打撃を受けたのである。
米軍もこれに呼応して一気に地中海に入り込み、20日にはシチリア島に上陸を果たした。
その間にも日本軍は地中海を東進、クレタ島のドイツ軍要塞に迫っていた。
25日から全面的な反攻作戦が始まった。
これまでにアバディーンのフジヤマ飛行場に集結した航空機は2000機に達しており、その内の1000機が最初の反撃を開始した。
超大型重爆撃機「荒鷲」500機が500機の「闘燕」に護衛されドイツ領内に侵攻したのである。
ドイツ空軍は直ちに迎撃に当たったが、彼我の戦闘能力の差は予想外に大きかった。
日本軍は高度1万2千mの高度で侵攻し、そのままドイツの主要な工業地帯を爆撃したのである。
高高度からの侵入に対してドイツは対抗策が無かった。
この爆撃は詳細に渡り、予告されていた。
爆撃の時間と地点を事前に通知する事で人的被害を少なくしようと言う日本軍の計らいであった。
その通知どおり、正確な破壊を行って爆撃機は去っていった。
爆撃の被害は極めて甚大であった。
軍事目標である軍需工場などの全てが機能を一切失った。
「荒鷲」一機あたり40トンの高性能爆薬を搭載し、従来の4倍ほども爆発力の強化された500キロ爆弾は1発で100m四方の工場を爆砕した。
しかも1発1発が極めて正確であり、爆撃地点は全くずれが無かった。
総計で4万箇所に及ぶ拠点が僅かに数時間で破壊されたのである。
ドイツ国内に大量の爆弾が投下されている頃、北海では異様な光景が広がっていた。
巨大な潜水艦2隻が浮上し、ドイツ軍の聖域に侵入してきたのである。
ドイツの保有する潜水艦は精々が100m程度の長さであるが、この潜水艦は実に全長が2キロに及ぶ。
その胴体周りの部分だけでも通常の潜水艦の全長の3倍ほどもあるのである。
北海は大陸棚が伸びていて浅いため、巨大な潜水艦はスカンジナビア海溝沿いに東進、ノルウェーのクリスチャンセン沖付近で停止、その甲板から多数の大型輸送ジャイロと二等辺三角形の異様な姿の航空機が発艦し始めた。
それらの輸送機と航空機は一気にスウェーデン上空を経て、バルト海三国に達すると、エストニア・ソ連の旧国境線付近に降り立った。
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