51 / 150
番外 十 支配者編
1
しおりを挟む
その日、どういう経緯で何がどうしてこうなったのか、ダリオにも説明が難しい。
ちょっと前には、テオドール犬化、獣姦事件があったが、あれはまあ……悲しい事故だったよね、でダリオの中ではとっくに決済済み箱行きになっている。
巨体テオドールとセックスするより、背徳感と浮気罪悪感があったが、まあ起きたことはしょうがないよね、事件であった。
ダリオにはこういうところがある。
事件後、ダリオもいい感じに肩の力が抜けて、ちょっとだけテオドールに甘えられるようになった。なんでもないような時に、断って、ソファに座ったテオドールの肩に頭を預けてみたり(約一分。インスタントラーメンも完成しない)。
人から見ればほんの少しのことではあるが、チャレンジしているダリオは、好きな相手に特に理由もなく体を預け、ぼーっとしていいなんて、信じられないくらい幸せだ。なので、一分ももたないという事情である。
幸せ過ぎて、頭も心も体もパンクする。
そういうわけで、ここしばらくダリオは頭がふわふわだった。
つまり、ふわふわの延長で、セックスもどきをしていた時に、ぽつんとこう言ってしまったのである。
「俺、テオになら、何されてもいい……」
口にしたこと自体には深い意味はない(犬の時に言ったが、テオドールは知性がた落ちしていたので)。急に改めて言いたくなっただけだ。いつも思っていたことではあるが、はっきり意識のあるテオドールに明言したのは初めてだったかもしれない。
頭はふわふわだが、この台詞を口にするまでの思考の経緯というのはそれなりにあった。ダリオも、結論するまではよくよく考えた上での言葉である。それは、好き勝手に扱っていいという意味ではない。テオドールがダリオに酷いことをしないという実績と信頼があるから、何をされてもかまわないと思った。要するに、あなたを信頼していますという意味で口にしている。
ちょうど寝台の上で、ダリオはシャツをテオドールに半分脱がされて、メンテナンスを先にしていたから、ふわふわのトロトロのもう『食べて』状態だった。
更に前述の幸せ相乗効果がトッピングされており、こうした場面で常に思っていたことが、口をついて出た状況と言えた。
重ねて、ダリオにしてみれば、言ったこと自体には特に深い意味はない。前々からそういう心境になっていて、今更だったし、ぼうっとして出て来た言葉だ。
だが、テオドールの方は、人間で言うと『ぎょっとした』ように、硬直した。そのまま停止して、外しかけていたボタンから指を離すと、
「………………………………」
無言で姿を消してしまったのである。
ダリオこそしばらくフリーズし、「は?」とひとりベッドの上で、上半身を脱がされかかったまま呆然とした。
それから、丸一日経過してもテオドールは戻って来ない。
脱皮事件を彷彿とさせ、ダリオはいやまさかなとは思ったが、一応有識者に相談しに行くこととした。前回の脱皮事件の時に世話になった、マジックアイテムショップ(イーストシティに支店がある)の店主ヘルムートにアポイントをとって、直接意見を訪ねに行ったのだ。
『Trickster』
ネオンの看板がビルの隙間にやたらにょきにょき生えている一帯に、その看板表記も出ている。誰でも入れるわけではないらしく、素養がないと気づかないんだよね~とは以前言われていた。
マジックアイテムショップ店内は、妖しい香炉が天井から無数に吊り下げられ、店主の背後には薬箱の棚が天井まで伸びている。うっかり触れると効果が発動して酷い目にあう禁術レベルのアイテムがごろごろ適当に置かれており、ダリオは色んなものを迂回しながら、カウンターにいる店主の元に辿り着いた。
丸眼鏡に灰色の長袍姿のヘルムートは、ダリオを見るなり、ふーっと煙管のけむりを吐くと、
「あれ? ダリオ君、マーキング結界穴だらけじゃん。なに、支配者に精神的ダメージでも食らわした?」
軽い口調で指摘した。
「それを意見うかがいに来たんです。テオが急に姿消してしまって」
「えーまた?」
そう、またなのである。しかし前回、今度もし脱皮する際はちゃんといつ帰りますと一言連絡するように約束したし、多分単なる一日失踪だよなとダリオの方は落ち着いている。ただ一人で考えていても理由がわからないし、詳しい相手に話を聞いた方が建設的だなと思った次第だ。
「まあいいや~、前後のこと教えてよ。面白いから相談に乗るよ」
ダリオはオブラートかつ事務的に状況説明をした。
すると、ヘルムートは煙管を取り落としたかと思うと、カウンターに突っ伏して爆笑する。
「やっば……! 支配者振り回されてるじゃん、ウケる……」
「ちょっと俺にはよく状況がわからなくて。脱皮第二弾とかシャレにならないんですが……」
「ああ、いやいや、そうじゃないと思うよ。びっくりし過ぎて、逃げただけだと思う~」
「びっくりし過ぎて逃げた」
思わずおうむ返しになった。
「敵前逃亡? みたいな? ダリオ君、支配者相手に『あなたになら何をされてもいい』とか、ほんとウケるでしょ」
「はあ」
ダリオは呑み込めない。別に独創性あふれたセリフではないだろう。世の恋人同士で、盛り上がるあまり何度も繰り返された使い古しのそれではないだろうか。いきなりパートナーを放り出して、丸一日姿を消すほどのものか理解が追いつかない。
ヘルムートはカウンターに頬杖をつくと、丸眼鏡越しにニヤニヤ見上げてきた。
「ダリオ君さ~~~~支配者が本当は何したいのかとか、何したのとか、知らないんでしょ。君の支配者もけっこう姑息じゃん。食欲とか破壊衝動とか、序の口だよ。むしろ嘘? おじさんが教えてあげよっか?」
「あ、いいです」
結構です、とダリオは固辞した。
「え、なになに、気になんないの? エグイよ、超グロテスク。死んだ方がマシ~」
「そういうのは、テオが話したくなったら、テオから聞きますので」
「ええ~、嘘つくかもよ~? 都合悪いことは隠してさァ」
「はあ」
「はあじゃないでしょ、もっと怖がってよ~~~~」
「駄々こねないでくださいよ。それより、脱皮二弾じゃないなら、なんで敵前逃亡? したんですか」
「ダリオ君の鉄メンタルには、おじさんも驚くわ」
ニヤニヤしていた店主は、急に真顔になった。
「ま、君の支配者が白状したら、感想教えてよ。それで今回の相談料は相殺しといたげる。ええとね、つまり、支配者共通の『やりたいこと』があってさ、さっき言っていたやつだけど。ダリオ君が迂闊に、『なにされてもいい』とか言うから、刺激したんでしょ。で、逃げたんじゃない?」
「あー……」
ダリオは少し考えて、納得した。
「わかりました」
「え、わかったの? 何が?」
「ヘルムートさんが喜ぶような『死んだ方がマシ』案件なので、テオはやりたいけどやりたくなかったんじゃないかと。なので、逃げたんじゃないですかね。それで、とりあえずわかったと思いました。本人に聞いたわけじゃないので、違うかもしれませんけど、帰ってきたら聞きます」
「うわー、さりげなく俺をディスっていくスタイル。あと、全支配者に聞かせたいわ」
「落ち着いたら帰ってきますかね」
「そうじゃない? ダリオ君も言動には気をつけた方がいいかもね。死んだ方がマシな目にあってからじゃ遅いよ~」
「脅しなのか心配しているのかよくわからないですが、ありがとうございます。言わない方がいいのかはテオドールに聞いてみます」
「ははは……意地悪しようかと思ったけど、やーめた。別に言動気をつけなくていいと思うよ」
急に180度発言を変える店主に、ダリオも黙る。
「ちょっと想像してみてよ。猫ちゃんがさー、つまり、触ると死んじゃうようなちっちゃい仔猫ちゃんが、撫でて~すきすき、ナデナデして~って言って来たらどう?」
「……撫でてくれと甘えられるのは嬉しいですね」
「うんうん。でも撫でるとネコチャン死んじゃうよ」
「我慢するしかないです」
「ネコチャンがナデナデしてーとか言わなきゃ、ダリオ君も我慢しなくてよかったのにねー」
「俺が我慢しなくちゃいけないのを、仔猫が撫でてくれと言ったせいにするのは筋違いかと。自分が我慢できないからといって、相手の口塞ぐのはおかしいって話ですよね?」
「まあそういう流れだよね」
「それは俺が我慢すればいい話で、仔猫に我慢してもらう話ではないですから。俺の問題ですね」
「そうそう、君が言動制限する必要はないってこと。支配者側の問題。君の支配者が姿消したのもそういう感じじゃない? 落ち着いたら帰って来るよ。とりあえず逃げたってことでしょ」
ダリオが再度礼を言うと、店主はもうひとつつけ加えた。
「ダリオ君、支配者が帰って来るまでちょっと気をつけた方がいいよ。精神的動揺で、マーキングの結界ぐらついてるから、よくないもの引き寄せるかも」
「気をつけるってどうやって……」
「えー気合?」
「そんなんでなんとかなりますか?」
「ならないねー」
店主は結構無責任だった。
「ちょっと待って。なんかいい方法ないか、占ったげる! 今日のラッキーアイテムは!?」
何をするのかと思ったら、腕で隠しながら、紙にさらさらと書きつけて、あみだくじを始めた。いい加減過ぎる。
「出た! ダリオ君の幸運アイテムは。育毛剤!」
「ええ……」
「真面目だからね、俺は」
ふざけているわけではないと言うが、何故育毛剤なのか。
「作り方教えたげるから」
「ちょっとそのあみだくじ、下見せてください」
「え、やだやだ、えっち!」
店主は両腕であみだくじの紙を隠した。大人げなさ過ぎる。
「そういうのいいんで、見せてください」
ダリオは店主の腕の下から紙を引き抜いた。店主は何か言っているが、知ったことではない。じっと目を通すと、汚い字で全部育毛剤と書いてある。あみだくじとは何だったのか。
「これ、ヘルムートさんの納品関係なんじゃないですか?」
「まあそうとも言うかもしれないね」
かもしれないも何もない。
「もしかして、納品今日までとかなんじゃないですか」
ヘルムートは視線を逸らした。しかしすぐに唇を尖らせる。
「え~~~~なんだよ。これ育毛剤っていうか、実際は脱毛治療魔法薬だから! いわゆる男性ホルモン型脱毛症……AGA治療薬? 作り方とか、本当なら授業料もらってもいいとこなんだけど!?」
「実態は治療薬とか、そんなあやし過ぎるものの製造片棒担ぎたくないんですけど……薬機法に引っかかるんじゃないですか」
「ん~~~~~~効果絶大な医薬部外品だから、問題ないよ」
「治療薬な医薬部外品とか、存在そのものが矛盾しているんですけど……薬なのか薬じゃないのかはっきりしてくださいよ。大体、医薬部外品て、人体への影響が緩和なものなんで、効果絶大とかうたったら問題なんじゃないですか」
「四の五の言わないで手伝ってよ~~~~~納品先も人間じゃないから、人間の法律とか関係ないよ~~~~! 人体じゃないんだ、化け物に塗ったり飲ませたりするんだからさ。そもそも人体でも大丈夫だし。とにかく、効果あればいいんだよ!!」
「はあ、ならいいですけど、アルバイト代出してください」
「いいけどさ~、ダリオ君最近俺の扱い雑じゃない? 俺を敬う気持ちがみじんも感じられない!!」
それはどんどんヘルムートが地を出すにつれ、言動が幼児化しているせいではないだろうか。この間アルバイトした折には、闇のゲームに巻き込まれたし、酷い目にあったダリオである。
「はあ、気をつけます」
「もういいっ、納品今日までだから死ぬ気で働いてもらう!」
やっぱり今日までなんだ……とダリオは思った。
「どこまで進んでるんですか」
「何も進んでないよ。今日作って今日納品する」
「すぐできるものなんですね」
「できないよ。だから手伝ってよ」
「……ヘルムートさんて、ギリギリを攻めて生きてますよね」
「も~~~~~敬ってよ! 俺の方が凄い年上なんですけど!?」
「はあ、気をつけます」
二度同じセリフを吐くダリオであった。
店主ヘルムートのスパルタ講義で、ダリオは『システムウィンドウ』を開いて、『ポーション作成』するとかいう現実から離脱した方法で育毛剤を作らされまくった。
腐ってもヘルムートはその筋では有名な人物(人間ではないが)だ。魔法も現代化したと言って、魔法陣とか流行んないよね~などと言っていた。
流行りすたりは知らないが、システム化した方が効率もよいのは確かである。
どうにか納品までこぎつけ、ダリオは現金でアルバイト代をもらって店を出た。
「うわ、もう夜中じゃねーか」
姑息な店主はあたかも外が昼間であるかのように、窓から見える光景を偽装していた。時計も時間がおかしかったし、能力の無駄遣い過ぎる。
はあ、とダリオは嘆息する。テオドールもさすがに帰って来ているだろうか。敵前逃亡ってなんだ、俺は敵か。動揺し過ぎだろ、とも思うが、ダリオの当たり前がテオドールにはそうではないこともあるだろう。帰ってきたら話し合おうと決めて、ダリオはネオンの眩しい一角を歩き出した。
「ん……?」
ネオンの下を歩くうちに、曲がり角の先の闇が深くなり、一歩外に踏み出せば、満開の桜の下である。
「……は?」
背後を振り返ると、坂道になっていた。ダリオは坂を上った覚えがない。ヘルムートのニヤニヤと緊張感のない顔が、ダリオの頭に浮かんだ。
気をつけろと言われていたが、本当にどうにもならん、とダリオは思った。
来るときはなかった坂道を、桜の雲林が折り重なり、どこまでも果てがない。面妖な事態だ。
坂道沿いの桜の断崖は、白から桃色へと濃淡を帯びながら、延々と続いている。眩暈を起こしてもおかしくないような花びらの中を、ダリオは足を止めて考えていたが、引き返すことにした。だが下っても下っても、元のネオン街の曲がり角には辿り着かない。
要するに、進めってことか、と理解する。
仕方なく、道を急いだ。履き古したスニーカーの靴底が、花弁を踏みしだき、それすらも新たなひとひらが降り積もって埋もれる。淡い桜と坂道だけの世界だ。ダリオだけが、異物のように染みとして浮き上がっている。行っても、行っても、四方、雲の中だ。
だが、不意に奥が見通せた。坂道の向こう、人影らしきものを視界にとらえたのだ。
一瞬テオドールかと思うほど、相手はよく似ていた。テオドールが仮に歳を重ねたらこういう感じではという印象だ。だがよく見れば全く違う。
白いスーツに襟をくつろげたカラーのシャツ姿は、成熟した成人男性の色気が匂い立つようで、いつもきちんとしたスタイルのテオドールとは程遠い。
何よりも、どこか毒々しく、微笑みを浮かべた表情は、その裏に邪悪さと悪意を感じさせた。
男は片手を上げた。
「やあ」
手を下ろすと、ゆっくりと告げる。
「待っていたんだ」
声に重力というものがあれば、こういうものだろうと思わせた。甘ったるいが、みじんも好意を感じさせない。ダリオはとりあえず腹を括った。
「ご用件は」
最近もこのセリフ吐いたな、とダリオは思った。絵画の男、ランナー相手にだ。あれはあまり危機感を抱かせない相手だったが、今回は違う。
「そんなに警戒しないでほしいな。僕はただ、話を聞かせてほしいだけなんだが」
男は手を広げた。
「最近――僕の花に会っただろう? どうしてた? 彼は中々僕には会ってくれなくてね。とても寂しく辛い思いをしているんだ」
うわ、とダリオは喉元まで吐き気がこみ上げた。悪意。悪意。悪意。圧倒的悪意だ。
「彼は人気者でね、予言をするから、世界中で彼のファンが彼とコンタクトを取りたがっている。いつだって探されているんだよ。――彼の方から興味を持って、コンタクトを取りに来るなんて――本当に珍しいんだ」
高くついた。恋愛相談なんてものをするには、ずいぶん高くついた、とダリオは思った。
ランナーはなんと言っていた。
首を切られたと。
「ああ。首を切られたと言っていたかい? オーケー。僕の宝物だ。僕の領域で、大事に取ってある。毎日取り出して愛でているんだが、彼の魂は取り逃がした。逃がしてあげたんだ。そういう約束だったからね。僕は約束を守る誠実さがある。彼の魂の自由を僕から守っている。だがそれはそれとして――僕の花が、君のところに? ずいぶん気にかけてもらったようだね」
男は笑った。
「――不快だなァ」
ダリオは膝をついていた。両手も。いつの間にか地べたに半ば倒れ込んでいる。
「僕は本当に優しい奴なんだよ。首だけで我慢してあげたんだ。■■■■■■したかったけれども、■■■■■■で、ああ、これって翻訳できないのか。そうだな。君たちの言葉で言うと、同化? 僕らに比べて君たちってとても小さいだろ? 心配なんだ。だから僕らの体に埋め込んで、死なないようにね、お世話してあげたいんだよ。一から十まで全部、衣食住もセックスも精神の充溢も、同化すれば、僕の一部として、ずーっと絶え間なく情報浸食で与えてあげられるだろ? でも、君たち凄く嫌がるんだよね? 僕の花もそうでね、嫌われたくなくて。みんなそうしてるのにさ、僕だって本当にどれだけそうしたかったかわからないけれど、我慢したんだよ。聞いてる?」
あー、死んだ方がマシ案件ってそれかーとダリオはえづきながら体を丸めた。防御姿勢だ。一応目の前の邪悪な生物も、それだけは回避したらしい。みんなやってんのか。どうなってんだ、ほんと。お世話したいって。あーお世話したいって、そういう。頭の中も胃の中もぐるぐるする。気持ち悪い。ええと、この人? 支配者? たぶん、知らんけど。したかったけれど、嫌われたくないからしなかったと。でも首切ったんだ。いやそれはともかく、テオも。テオも本当はそうしたいのか。嫌われたくないからしない。嫌がるからしない。じゃあ、ダリオが何してもいいと言ったら。
あ~~~~~~~~そういう。
ひとまずダリオは地面に吐いた。
ちょっと前には、テオドール犬化、獣姦事件があったが、あれはまあ……悲しい事故だったよね、でダリオの中ではとっくに決済済み箱行きになっている。
巨体テオドールとセックスするより、背徳感と浮気罪悪感があったが、まあ起きたことはしょうがないよね、事件であった。
ダリオにはこういうところがある。
事件後、ダリオもいい感じに肩の力が抜けて、ちょっとだけテオドールに甘えられるようになった。なんでもないような時に、断って、ソファに座ったテオドールの肩に頭を預けてみたり(約一分。インスタントラーメンも完成しない)。
人から見ればほんの少しのことではあるが、チャレンジしているダリオは、好きな相手に特に理由もなく体を預け、ぼーっとしていいなんて、信じられないくらい幸せだ。なので、一分ももたないという事情である。
幸せ過ぎて、頭も心も体もパンクする。
そういうわけで、ここしばらくダリオは頭がふわふわだった。
つまり、ふわふわの延長で、セックスもどきをしていた時に、ぽつんとこう言ってしまったのである。
「俺、テオになら、何されてもいい……」
口にしたこと自体には深い意味はない(犬の時に言ったが、テオドールは知性がた落ちしていたので)。急に改めて言いたくなっただけだ。いつも思っていたことではあるが、はっきり意識のあるテオドールに明言したのは初めてだったかもしれない。
頭はふわふわだが、この台詞を口にするまでの思考の経緯というのはそれなりにあった。ダリオも、結論するまではよくよく考えた上での言葉である。それは、好き勝手に扱っていいという意味ではない。テオドールがダリオに酷いことをしないという実績と信頼があるから、何をされてもかまわないと思った。要するに、あなたを信頼していますという意味で口にしている。
ちょうど寝台の上で、ダリオはシャツをテオドールに半分脱がされて、メンテナンスを先にしていたから、ふわふわのトロトロのもう『食べて』状態だった。
更に前述の幸せ相乗効果がトッピングされており、こうした場面で常に思っていたことが、口をついて出た状況と言えた。
重ねて、ダリオにしてみれば、言ったこと自体には特に深い意味はない。前々からそういう心境になっていて、今更だったし、ぼうっとして出て来た言葉だ。
だが、テオドールの方は、人間で言うと『ぎょっとした』ように、硬直した。そのまま停止して、外しかけていたボタンから指を離すと、
「………………………………」
無言で姿を消してしまったのである。
ダリオこそしばらくフリーズし、「は?」とひとりベッドの上で、上半身を脱がされかかったまま呆然とした。
それから、丸一日経過してもテオドールは戻って来ない。
脱皮事件を彷彿とさせ、ダリオはいやまさかなとは思ったが、一応有識者に相談しに行くこととした。前回の脱皮事件の時に世話になった、マジックアイテムショップ(イーストシティに支店がある)の店主ヘルムートにアポイントをとって、直接意見を訪ねに行ったのだ。
『Trickster』
ネオンの看板がビルの隙間にやたらにょきにょき生えている一帯に、その看板表記も出ている。誰でも入れるわけではないらしく、素養がないと気づかないんだよね~とは以前言われていた。
マジックアイテムショップ店内は、妖しい香炉が天井から無数に吊り下げられ、店主の背後には薬箱の棚が天井まで伸びている。うっかり触れると効果が発動して酷い目にあう禁術レベルのアイテムがごろごろ適当に置かれており、ダリオは色んなものを迂回しながら、カウンターにいる店主の元に辿り着いた。
丸眼鏡に灰色の長袍姿のヘルムートは、ダリオを見るなり、ふーっと煙管のけむりを吐くと、
「あれ? ダリオ君、マーキング結界穴だらけじゃん。なに、支配者に精神的ダメージでも食らわした?」
軽い口調で指摘した。
「それを意見うかがいに来たんです。テオが急に姿消してしまって」
「えーまた?」
そう、またなのである。しかし前回、今度もし脱皮する際はちゃんといつ帰りますと一言連絡するように約束したし、多分単なる一日失踪だよなとダリオの方は落ち着いている。ただ一人で考えていても理由がわからないし、詳しい相手に話を聞いた方が建設的だなと思った次第だ。
「まあいいや~、前後のこと教えてよ。面白いから相談に乗るよ」
ダリオはオブラートかつ事務的に状況説明をした。
すると、ヘルムートは煙管を取り落としたかと思うと、カウンターに突っ伏して爆笑する。
「やっば……! 支配者振り回されてるじゃん、ウケる……」
「ちょっと俺にはよく状況がわからなくて。脱皮第二弾とかシャレにならないんですが……」
「ああ、いやいや、そうじゃないと思うよ。びっくりし過ぎて、逃げただけだと思う~」
「びっくりし過ぎて逃げた」
思わずおうむ返しになった。
「敵前逃亡? みたいな? ダリオ君、支配者相手に『あなたになら何をされてもいい』とか、ほんとウケるでしょ」
「はあ」
ダリオは呑み込めない。別に独創性あふれたセリフではないだろう。世の恋人同士で、盛り上がるあまり何度も繰り返された使い古しのそれではないだろうか。いきなりパートナーを放り出して、丸一日姿を消すほどのものか理解が追いつかない。
ヘルムートはカウンターに頬杖をつくと、丸眼鏡越しにニヤニヤ見上げてきた。
「ダリオ君さ~~~~支配者が本当は何したいのかとか、何したのとか、知らないんでしょ。君の支配者もけっこう姑息じゃん。食欲とか破壊衝動とか、序の口だよ。むしろ嘘? おじさんが教えてあげよっか?」
「あ、いいです」
結構です、とダリオは固辞した。
「え、なになに、気になんないの? エグイよ、超グロテスク。死んだ方がマシ~」
「そういうのは、テオが話したくなったら、テオから聞きますので」
「ええ~、嘘つくかもよ~? 都合悪いことは隠してさァ」
「はあ」
「はあじゃないでしょ、もっと怖がってよ~~~~」
「駄々こねないでくださいよ。それより、脱皮二弾じゃないなら、なんで敵前逃亡? したんですか」
「ダリオ君の鉄メンタルには、おじさんも驚くわ」
ニヤニヤしていた店主は、急に真顔になった。
「ま、君の支配者が白状したら、感想教えてよ。それで今回の相談料は相殺しといたげる。ええとね、つまり、支配者共通の『やりたいこと』があってさ、さっき言っていたやつだけど。ダリオ君が迂闊に、『なにされてもいい』とか言うから、刺激したんでしょ。で、逃げたんじゃない?」
「あー……」
ダリオは少し考えて、納得した。
「わかりました」
「え、わかったの? 何が?」
「ヘルムートさんが喜ぶような『死んだ方がマシ』案件なので、テオはやりたいけどやりたくなかったんじゃないかと。なので、逃げたんじゃないですかね。それで、とりあえずわかったと思いました。本人に聞いたわけじゃないので、違うかもしれませんけど、帰ってきたら聞きます」
「うわー、さりげなく俺をディスっていくスタイル。あと、全支配者に聞かせたいわ」
「落ち着いたら帰ってきますかね」
「そうじゃない? ダリオ君も言動には気をつけた方がいいかもね。死んだ方がマシな目にあってからじゃ遅いよ~」
「脅しなのか心配しているのかよくわからないですが、ありがとうございます。言わない方がいいのかはテオドールに聞いてみます」
「ははは……意地悪しようかと思ったけど、やーめた。別に言動気をつけなくていいと思うよ」
急に180度発言を変える店主に、ダリオも黙る。
「ちょっと想像してみてよ。猫ちゃんがさー、つまり、触ると死んじゃうようなちっちゃい仔猫ちゃんが、撫でて~すきすき、ナデナデして~って言って来たらどう?」
「……撫でてくれと甘えられるのは嬉しいですね」
「うんうん。でも撫でるとネコチャン死んじゃうよ」
「我慢するしかないです」
「ネコチャンがナデナデしてーとか言わなきゃ、ダリオ君も我慢しなくてよかったのにねー」
「俺が我慢しなくちゃいけないのを、仔猫が撫でてくれと言ったせいにするのは筋違いかと。自分が我慢できないからといって、相手の口塞ぐのはおかしいって話ですよね?」
「まあそういう流れだよね」
「それは俺が我慢すればいい話で、仔猫に我慢してもらう話ではないですから。俺の問題ですね」
「そうそう、君が言動制限する必要はないってこと。支配者側の問題。君の支配者が姿消したのもそういう感じじゃない? 落ち着いたら帰って来るよ。とりあえず逃げたってことでしょ」
ダリオが再度礼を言うと、店主はもうひとつつけ加えた。
「ダリオ君、支配者が帰って来るまでちょっと気をつけた方がいいよ。精神的動揺で、マーキングの結界ぐらついてるから、よくないもの引き寄せるかも」
「気をつけるってどうやって……」
「えー気合?」
「そんなんでなんとかなりますか?」
「ならないねー」
店主は結構無責任だった。
「ちょっと待って。なんかいい方法ないか、占ったげる! 今日のラッキーアイテムは!?」
何をするのかと思ったら、腕で隠しながら、紙にさらさらと書きつけて、あみだくじを始めた。いい加減過ぎる。
「出た! ダリオ君の幸運アイテムは。育毛剤!」
「ええ……」
「真面目だからね、俺は」
ふざけているわけではないと言うが、何故育毛剤なのか。
「作り方教えたげるから」
「ちょっとそのあみだくじ、下見せてください」
「え、やだやだ、えっち!」
店主は両腕であみだくじの紙を隠した。大人げなさ過ぎる。
「そういうのいいんで、見せてください」
ダリオは店主の腕の下から紙を引き抜いた。店主は何か言っているが、知ったことではない。じっと目を通すと、汚い字で全部育毛剤と書いてある。あみだくじとは何だったのか。
「これ、ヘルムートさんの納品関係なんじゃないですか?」
「まあそうとも言うかもしれないね」
かもしれないも何もない。
「もしかして、納品今日までとかなんじゃないですか」
ヘルムートは視線を逸らした。しかしすぐに唇を尖らせる。
「え~~~~なんだよ。これ育毛剤っていうか、実際は脱毛治療魔法薬だから! いわゆる男性ホルモン型脱毛症……AGA治療薬? 作り方とか、本当なら授業料もらってもいいとこなんだけど!?」
「実態は治療薬とか、そんなあやし過ぎるものの製造片棒担ぎたくないんですけど……薬機法に引っかかるんじゃないですか」
「ん~~~~~~効果絶大な医薬部外品だから、問題ないよ」
「治療薬な医薬部外品とか、存在そのものが矛盾しているんですけど……薬なのか薬じゃないのかはっきりしてくださいよ。大体、医薬部外品て、人体への影響が緩和なものなんで、効果絶大とかうたったら問題なんじゃないですか」
「四の五の言わないで手伝ってよ~~~~~納品先も人間じゃないから、人間の法律とか関係ないよ~~~~! 人体じゃないんだ、化け物に塗ったり飲ませたりするんだからさ。そもそも人体でも大丈夫だし。とにかく、効果あればいいんだよ!!」
「はあ、ならいいですけど、アルバイト代出してください」
「いいけどさ~、ダリオ君最近俺の扱い雑じゃない? 俺を敬う気持ちがみじんも感じられない!!」
それはどんどんヘルムートが地を出すにつれ、言動が幼児化しているせいではないだろうか。この間アルバイトした折には、闇のゲームに巻き込まれたし、酷い目にあったダリオである。
「はあ、気をつけます」
「もういいっ、納品今日までだから死ぬ気で働いてもらう!」
やっぱり今日までなんだ……とダリオは思った。
「どこまで進んでるんですか」
「何も進んでないよ。今日作って今日納品する」
「すぐできるものなんですね」
「できないよ。だから手伝ってよ」
「……ヘルムートさんて、ギリギリを攻めて生きてますよね」
「も~~~~~敬ってよ! 俺の方が凄い年上なんですけど!?」
「はあ、気をつけます」
二度同じセリフを吐くダリオであった。
店主ヘルムートのスパルタ講義で、ダリオは『システムウィンドウ』を開いて、『ポーション作成』するとかいう現実から離脱した方法で育毛剤を作らされまくった。
腐ってもヘルムートはその筋では有名な人物(人間ではないが)だ。魔法も現代化したと言って、魔法陣とか流行んないよね~などと言っていた。
流行りすたりは知らないが、システム化した方が効率もよいのは確かである。
どうにか納品までこぎつけ、ダリオは現金でアルバイト代をもらって店を出た。
「うわ、もう夜中じゃねーか」
姑息な店主はあたかも外が昼間であるかのように、窓から見える光景を偽装していた。時計も時間がおかしかったし、能力の無駄遣い過ぎる。
はあ、とダリオは嘆息する。テオドールもさすがに帰って来ているだろうか。敵前逃亡ってなんだ、俺は敵か。動揺し過ぎだろ、とも思うが、ダリオの当たり前がテオドールにはそうではないこともあるだろう。帰ってきたら話し合おうと決めて、ダリオはネオンの眩しい一角を歩き出した。
「ん……?」
ネオンの下を歩くうちに、曲がり角の先の闇が深くなり、一歩外に踏み出せば、満開の桜の下である。
「……は?」
背後を振り返ると、坂道になっていた。ダリオは坂を上った覚えがない。ヘルムートのニヤニヤと緊張感のない顔が、ダリオの頭に浮かんだ。
気をつけろと言われていたが、本当にどうにもならん、とダリオは思った。
来るときはなかった坂道を、桜の雲林が折り重なり、どこまでも果てがない。面妖な事態だ。
坂道沿いの桜の断崖は、白から桃色へと濃淡を帯びながら、延々と続いている。眩暈を起こしてもおかしくないような花びらの中を、ダリオは足を止めて考えていたが、引き返すことにした。だが下っても下っても、元のネオン街の曲がり角には辿り着かない。
要するに、進めってことか、と理解する。
仕方なく、道を急いだ。履き古したスニーカーの靴底が、花弁を踏みしだき、それすらも新たなひとひらが降り積もって埋もれる。淡い桜と坂道だけの世界だ。ダリオだけが、異物のように染みとして浮き上がっている。行っても、行っても、四方、雲の中だ。
だが、不意に奥が見通せた。坂道の向こう、人影らしきものを視界にとらえたのだ。
一瞬テオドールかと思うほど、相手はよく似ていた。テオドールが仮に歳を重ねたらこういう感じではという印象だ。だがよく見れば全く違う。
白いスーツに襟をくつろげたカラーのシャツ姿は、成熟した成人男性の色気が匂い立つようで、いつもきちんとしたスタイルのテオドールとは程遠い。
何よりも、どこか毒々しく、微笑みを浮かべた表情は、その裏に邪悪さと悪意を感じさせた。
男は片手を上げた。
「やあ」
手を下ろすと、ゆっくりと告げる。
「待っていたんだ」
声に重力というものがあれば、こういうものだろうと思わせた。甘ったるいが、みじんも好意を感じさせない。ダリオはとりあえず腹を括った。
「ご用件は」
最近もこのセリフ吐いたな、とダリオは思った。絵画の男、ランナー相手にだ。あれはあまり危機感を抱かせない相手だったが、今回は違う。
「そんなに警戒しないでほしいな。僕はただ、話を聞かせてほしいだけなんだが」
男は手を広げた。
「最近――僕の花に会っただろう? どうしてた? 彼は中々僕には会ってくれなくてね。とても寂しく辛い思いをしているんだ」
うわ、とダリオは喉元まで吐き気がこみ上げた。悪意。悪意。悪意。圧倒的悪意だ。
「彼は人気者でね、予言をするから、世界中で彼のファンが彼とコンタクトを取りたがっている。いつだって探されているんだよ。――彼の方から興味を持って、コンタクトを取りに来るなんて――本当に珍しいんだ」
高くついた。恋愛相談なんてものをするには、ずいぶん高くついた、とダリオは思った。
ランナーはなんと言っていた。
首を切られたと。
「ああ。首を切られたと言っていたかい? オーケー。僕の宝物だ。僕の領域で、大事に取ってある。毎日取り出して愛でているんだが、彼の魂は取り逃がした。逃がしてあげたんだ。そういう約束だったからね。僕は約束を守る誠実さがある。彼の魂の自由を僕から守っている。だがそれはそれとして――僕の花が、君のところに? ずいぶん気にかけてもらったようだね」
男は笑った。
「――不快だなァ」
ダリオは膝をついていた。両手も。いつの間にか地べたに半ば倒れ込んでいる。
「僕は本当に優しい奴なんだよ。首だけで我慢してあげたんだ。■■■■■■したかったけれども、■■■■■■で、ああ、これって翻訳できないのか。そうだな。君たちの言葉で言うと、同化? 僕らに比べて君たちってとても小さいだろ? 心配なんだ。だから僕らの体に埋め込んで、死なないようにね、お世話してあげたいんだよ。一から十まで全部、衣食住もセックスも精神の充溢も、同化すれば、僕の一部として、ずーっと絶え間なく情報浸食で与えてあげられるだろ? でも、君たち凄く嫌がるんだよね? 僕の花もそうでね、嫌われたくなくて。みんなそうしてるのにさ、僕だって本当にどれだけそうしたかったかわからないけれど、我慢したんだよ。聞いてる?」
あー、死んだ方がマシ案件ってそれかーとダリオはえづきながら体を丸めた。防御姿勢だ。一応目の前の邪悪な生物も、それだけは回避したらしい。みんなやってんのか。どうなってんだ、ほんと。お世話したいって。あーお世話したいって、そういう。頭の中も胃の中もぐるぐるする。気持ち悪い。ええと、この人? 支配者? たぶん、知らんけど。したかったけれど、嫌われたくないからしなかったと。でも首切ったんだ。いやそれはともかく、テオも。テオも本当はそうしたいのか。嫌われたくないからしない。嫌がるからしない。じゃあ、ダリオが何してもいいと言ったら。
あ~~~~~~~~そういう。
ひとまずダリオは地面に吐いた。
100
あなたにおすすめの小説
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
【完結】かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい
日向汐
BL
番外編はTwitter(べったー)に載せていきますので、よかったらぜひ🤲
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
過保護なかわいい系美形の後輩。
たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡
そんなお話。
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
【攻め】
雨宮千冬(あめみや・ちふゆ)
大学1年。法学部。
淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。
甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。
【受け】
睦月伊織(むつき・いおり)
大学2年。工学部。
黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる