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アカリとフシギなタマゴ編
11色 クールタイムは紅茶を飲みながら
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「あのさ、人の家で勝手に死傷者出そうとしないでくれる?」
「ヒール」
シーニがキレイなおねえさんを説教している隣でさっきまで攻撃されてたカワイソウなおにいさんが杖を持っているおねえさんに治療魔法を掛けられていた。
「まあ、こんなもんじゃろうまだ痛みがあるなら医者にでも視て貰うんじゃな」
「いや、大丈夫だ。どちらかと云うと心が痛い……」
「精神科にでも視て貰うんじゃな」
「俺はそろそろ行くぞ、もうそろそろ署に戻らないと不味い」
シーニ達が騒いでいる中でカレシーニさんはそう告げると入口に歩いて行く。
「何時に取るに来る?」
「来週の何処かで適当に来る」
「そう」
カレシーニさんは振り向かずに返す。
「おお!黒崎、ワタシとアオイの恋路を邪魔せんと気を使ってくれるのか!いい奴だな!」
カワイソウなおにいさんはなぜかすごいうれしそうにカレシーニさんを見送る。
「社長さん、お主も時間大丈夫かのう?」
「あっ……」
カワイソウなおにいさんは腕時計を見ると固まる。
「アオイ、ワタシもそろそろ取引先と会う時間だ……非情に残念だが又の機会にしよう」
「そうだね、わたしにとっては非常に都合がいいよ」
シーニはすごいうれしそうな笑顔を返すとキレイなおねえさんが正座から勢いよく立ち上がり、カワイソウなおにいさんの目の前に立つ。
「お待ちください、スズヒコ様!その取引先とやらスズヒコ様を狙う暗殺者かも知れません。 ですので、私がボディガードをしてそいつらをブチのめして魅せます!」
「真白、ボディガードの意味分かっているか?」
カワイソウなおにいさんは引きつりながらいう。
「おい、桃山」
カレシーニさんはなにかを思い出したのか振り返り杖のおねえさんに声を掛ける。
「そういえば、ひとつ忘れるところだったがさっきのアレだが本人に許可をしっかり取れよ。 『他人の魔力窃盗』の罪で『魔導法』に触れるからな」
「見逃してくれんかのう」
「本人に云えば、見逃してやる」
「ぬぅ……しかたないのう」
杖のおねえさんはわたしの方に歩いてきて前で歩みを止めると突然頭を下げ……
「アカリさんとやらお主をわたしゃにくれぬか」
その言葉にクロロン以外のみんなが固まる。
「ええーーー!? もしかして愛の告白!?」
「アカリ落ち着いて違うから」
「おい」
「なんじゃ? わたしゃは間違ったことは言っておらぬぞ?」
「話の趣旨を云え、『趣旨』を!」
まあ、そんな感じでごたごたがあったけど、杖のおねえさんもといピンコさんにわたしの魔力がとかクーのこととか、いろいろ話してもらった。
「現時点では、このクーさんは神獣の可能性がかなり高いのう」
「神獣ってよくテレビとかで探してて『今回は残念ながら発見にはいたりませんでしたが、私達は決して諦めません!』のアレですか?」
「アレじゃ」
「まあ、あくまで可能性の話だけど、出来るだけこれは私達だけの秘密にしといた方がいいかもね」
「そうじゃな、今の御時世クーさんが神獣じゃと知れ渡れば何をされるか分からんからのう」
「わかりました。 お口チャックですね。 みっくんもお口チャックだよ」
クロロンはさっきから興味が無さそうに机でメロンパンを食べているシアンに優しく云う。
「……ん」
シアンは静かに返事をする。
「そうだ、マコトにも黙っておく様に連絡しておかないと」
「いや、彼なら大丈夫じゃろう。 無愛想じゃが友人を売る様なことは決してしない人じゃからのう」
「あのストーカー達は?」
「話を聞いておらんかったから逆に云わない方がいいと思うのじゃ。 それに……」
ピンコさんはフッと笑うと言葉を続ける。
「わたしゃ達の友人は云わずとも分かっておろう」
そう言葉を付け足すとシーニは「まあ、そうだね」とすこし笑みを浮かべ返す。
「あっそうだ、さっきから立ち話でごめんね。 何か淹れてあげるから座っていいよ」
シーニはそういうとわたしとクロロンに手招きをした。
「やったー!ありがとうシーニ」
「アカリは紅茶でいい?」
「うん、お砂糖いっぱいでおねが―い!」
「クウタくんは?」
「あっえっと……コーヒーをお願いします」
「砂糖とミルクは?」
「ブラックでお願いします」
「しぶいのう」
魔女のおねえさんはすこし驚く。
机に座って話しながらしばらく待っているとシーニがお盆にコップを乗せて戻ってきた。
「アカリとクウタくんは最近学校どう? 楽しい?」
紅茶とコーヒーを渡しながらシーニは聞いてくる。
クロロンが「ありがとうございます」と一言いい律儀に受け取る。
「うん。勉強は難しいけどすごく楽しいよ」
「ぼくもみんなとお話が出来るのがすごく楽しいです。 それに……」
クロロンは一瞬シアンの方を見ると言葉を続ける。
「あまり顔には出さないけど、みっくんもみんなといる時楽しそうにしているのが嬉しいです」
「保護者みたいな感想じゃのう」
「すっすみません!」
「ううん、全然大丈夫だよ。 むしろミズキの学校での事が知れて。 何より楽しそうにしていて安心したよ」
すこし慌てるクロロンにシーニは優しく笑顔で返す。
「わたしから聞いても「……特に」とか「……普通」しか言わないからさ」
「ぷっ、似てる」
「クスッ、うん」
シーニの絶妙なモノマネにわたしとクロロンはすこし笑いを堪える。
「シーニさんとミズキさんを昔から見ていて、本当に姉弟かと思っておったが、これを見ると改めて認識出来るのう」
魔女のおねえさんもクスクスと笑いながらいう。
「確かに、ちょっと失礼なこと言っちゃいますけど、アオイさんとみっくん全然性格違いますもんね」
「そうだね。 もしかしたらわたしが生まれた時にミズキの分の元気を奪っちゃったのかもね~」
「そう云う割には妹のランさんもシーニさんに負けない位、元気じゃがのう」
わたし達はそんな話で盛り上がるが当の本人は気にせずクーに果物を挙げながら紅茶を啜っていた。
「おっと、もうこんな時間じゃ、そろそろわたしゃはお暇させていただくかのう」
おねえさんは手に持っていたコップを机に置くと立ち上がり壁に立て掛けていたホウキを取る。
「何か用事?」
「お店の薬の準備とおばあちゃんにクーさんのことを聞きに行こうかと思ってのう」
「そう、悪いね」
「いいんじゃ、わたしゃもかなり興味があって気になるからのう。それと…」
ピンコさんはクーに近づくと足元に落ちている小さなハネを数枚拾う。
「アカリさんこれを頂いていいかのう?神獣の毛を自分で抜くと呪われそうじゃから落ちたのを頂いてくのじゃ」
「わたしはいいけどクーは?」
「ピュル♪」
わたしはクーに聞くとクーはゲンキに鳴いた。
「では、またのう」
「じゃ、また」
「お気をつけて」
ピンコさんを見送った後、わたしとクロロンはシーニの発明を見たり試してみたりして遊んでから帰宅した。
その日の夜……
「ねぇ、クー」
わたしはクーを寝どこに置きクーに話掛ける。
「クーはスゴイ鳥なの?どこから来たの?」
「……ピュ?」
クーは眠たそうにわたしが何を言っているのか、分からないというような鳴き声を出す。
「そうだよね、クーは生まれたばかりだから何もわからないんだったね」
「ピュルゥ……」
クーは眠ってしまった。
「寝ちゃったか……おやすみ、クー……あれ?」
わたしは部屋の電気を消すと、ふと、クーの頭の触覚が幽かに光っているのに気が付いた。
「なんだろう?」
その幽かな光にわたしは無意識に触れた。
「!?」
触れた瞬間、自分の意識が飛び出す様な感覚がして、わたしの視界にどこかわからない景色が映る。
どこかの森の中、その奥にみえる雲を突き抜ける程高い塔。しかし、それは一瞬のことでわたしの意識は自分の体へと戻された。
「……今のって……クーが見せてくれたの?」
クーに問いかけるが、クーは小さく鳴きながら寝ていた。
「ヒール」
シーニがキレイなおねえさんを説教している隣でさっきまで攻撃されてたカワイソウなおにいさんが杖を持っているおねえさんに治療魔法を掛けられていた。
「まあ、こんなもんじゃろうまだ痛みがあるなら医者にでも視て貰うんじゃな」
「いや、大丈夫だ。どちらかと云うと心が痛い……」
「精神科にでも視て貰うんじゃな」
「俺はそろそろ行くぞ、もうそろそろ署に戻らないと不味い」
シーニ達が騒いでいる中でカレシーニさんはそう告げると入口に歩いて行く。
「何時に取るに来る?」
「来週の何処かで適当に来る」
「そう」
カレシーニさんは振り向かずに返す。
「おお!黒崎、ワタシとアオイの恋路を邪魔せんと気を使ってくれるのか!いい奴だな!」
カワイソウなおにいさんはなぜかすごいうれしそうにカレシーニさんを見送る。
「社長さん、お主も時間大丈夫かのう?」
「あっ……」
カワイソウなおにいさんは腕時計を見ると固まる。
「アオイ、ワタシもそろそろ取引先と会う時間だ……非情に残念だが又の機会にしよう」
「そうだね、わたしにとっては非常に都合がいいよ」
シーニはすごいうれしそうな笑顔を返すとキレイなおねえさんが正座から勢いよく立ち上がり、カワイソウなおにいさんの目の前に立つ。
「お待ちください、スズヒコ様!その取引先とやらスズヒコ様を狙う暗殺者かも知れません。 ですので、私がボディガードをしてそいつらをブチのめして魅せます!」
「真白、ボディガードの意味分かっているか?」
カワイソウなおにいさんは引きつりながらいう。
「おい、桃山」
カレシーニさんはなにかを思い出したのか振り返り杖のおねえさんに声を掛ける。
「そういえば、ひとつ忘れるところだったがさっきのアレだが本人に許可をしっかり取れよ。 『他人の魔力窃盗』の罪で『魔導法』に触れるからな」
「見逃してくれんかのう」
「本人に云えば、見逃してやる」
「ぬぅ……しかたないのう」
杖のおねえさんはわたしの方に歩いてきて前で歩みを止めると突然頭を下げ……
「アカリさんとやらお主をわたしゃにくれぬか」
その言葉にクロロン以外のみんなが固まる。
「ええーーー!? もしかして愛の告白!?」
「アカリ落ち着いて違うから」
「おい」
「なんじゃ? わたしゃは間違ったことは言っておらぬぞ?」
「話の趣旨を云え、『趣旨』を!」
まあ、そんな感じでごたごたがあったけど、杖のおねえさんもといピンコさんにわたしの魔力がとかクーのこととか、いろいろ話してもらった。
「現時点では、このクーさんは神獣の可能性がかなり高いのう」
「神獣ってよくテレビとかで探してて『今回は残念ながら発見にはいたりませんでしたが、私達は決して諦めません!』のアレですか?」
「アレじゃ」
「まあ、あくまで可能性の話だけど、出来るだけこれは私達だけの秘密にしといた方がいいかもね」
「そうじゃな、今の御時世クーさんが神獣じゃと知れ渡れば何をされるか分からんからのう」
「わかりました。 お口チャックですね。 みっくんもお口チャックだよ」
クロロンはさっきから興味が無さそうに机でメロンパンを食べているシアンに優しく云う。
「……ん」
シアンは静かに返事をする。
「そうだ、マコトにも黙っておく様に連絡しておかないと」
「いや、彼なら大丈夫じゃろう。 無愛想じゃが友人を売る様なことは決してしない人じゃからのう」
「あのストーカー達は?」
「話を聞いておらんかったから逆に云わない方がいいと思うのじゃ。 それに……」
ピンコさんはフッと笑うと言葉を続ける。
「わたしゃ達の友人は云わずとも分かっておろう」
そう言葉を付け足すとシーニは「まあ、そうだね」とすこし笑みを浮かべ返す。
「あっそうだ、さっきから立ち話でごめんね。 何か淹れてあげるから座っていいよ」
シーニはそういうとわたしとクロロンに手招きをした。
「やったー!ありがとうシーニ」
「アカリは紅茶でいい?」
「うん、お砂糖いっぱいでおねが―い!」
「クウタくんは?」
「あっえっと……コーヒーをお願いします」
「砂糖とミルクは?」
「ブラックでお願いします」
「しぶいのう」
魔女のおねえさんはすこし驚く。
机に座って話しながらしばらく待っているとシーニがお盆にコップを乗せて戻ってきた。
「アカリとクウタくんは最近学校どう? 楽しい?」
紅茶とコーヒーを渡しながらシーニは聞いてくる。
クロロンが「ありがとうございます」と一言いい律儀に受け取る。
「うん。勉強は難しいけどすごく楽しいよ」
「ぼくもみんなとお話が出来るのがすごく楽しいです。 それに……」
クロロンは一瞬シアンの方を見ると言葉を続ける。
「あまり顔には出さないけど、みっくんもみんなといる時楽しそうにしているのが嬉しいです」
「保護者みたいな感想じゃのう」
「すっすみません!」
「ううん、全然大丈夫だよ。 むしろミズキの学校での事が知れて。 何より楽しそうにしていて安心したよ」
すこし慌てるクロロンにシーニは優しく笑顔で返す。
「わたしから聞いても「……特に」とか「……普通」しか言わないからさ」
「ぷっ、似てる」
「クスッ、うん」
シーニの絶妙なモノマネにわたしとクロロンはすこし笑いを堪える。
「シーニさんとミズキさんを昔から見ていて、本当に姉弟かと思っておったが、これを見ると改めて認識出来るのう」
魔女のおねえさんもクスクスと笑いながらいう。
「確かに、ちょっと失礼なこと言っちゃいますけど、アオイさんとみっくん全然性格違いますもんね」
「そうだね。 もしかしたらわたしが生まれた時にミズキの分の元気を奪っちゃったのかもね~」
「そう云う割には妹のランさんもシーニさんに負けない位、元気じゃがのう」
わたし達はそんな話で盛り上がるが当の本人は気にせずクーに果物を挙げながら紅茶を啜っていた。
「おっと、もうこんな時間じゃ、そろそろわたしゃはお暇させていただくかのう」
おねえさんは手に持っていたコップを机に置くと立ち上がり壁に立て掛けていたホウキを取る。
「何か用事?」
「お店の薬の準備とおばあちゃんにクーさんのことを聞きに行こうかと思ってのう」
「そう、悪いね」
「いいんじゃ、わたしゃもかなり興味があって気になるからのう。それと…」
ピンコさんはクーに近づくと足元に落ちている小さなハネを数枚拾う。
「アカリさんこれを頂いていいかのう?神獣の毛を自分で抜くと呪われそうじゃから落ちたのを頂いてくのじゃ」
「わたしはいいけどクーは?」
「ピュル♪」
わたしはクーに聞くとクーはゲンキに鳴いた。
「では、またのう」
「じゃ、また」
「お気をつけて」
ピンコさんを見送った後、わたしとクロロンはシーニの発明を見たり試してみたりして遊んでから帰宅した。
その日の夜……
「ねぇ、クー」
わたしはクーを寝どこに置きクーに話掛ける。
「クーはスゴイ鳥なの?どこから来たの?」
「……ピュ?」
クーは眠たそうにわたしが何を言っているのか、分からないというような鳴き声を出す。
「そうだよね、クーは生まれたばかりだから何もわからないんだったね」
「ピュルゥ……」
クーは眠ってしまった。
「寝ちゃったか……おやすみ、クー……あれ?」
わたしは部屋の電気を消すと、ふと、クーの頭の触覚が幽かに光っているのに気が付いた。
「なんだろう?」
その幽かな光にわたしは無意識に触れた。
「!?」
触れた瞬間、自分の意識が飛び出す様な感覚がして、わたしの視界にどこかわからない景色が映る。
どこかの森の中、その奥にみえる雲を突き抜ける程高い塔。しかし、それは一瞬のことでわたしの意識は自分の体へと戻された。
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