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アルバイト
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初日……。
「今日は見学でいいですよ」と超絶目の下に作ったクマの顔を近ずけて話してきたのは、伊邪那美命というとても偉い神様らしい。
「あの、俺は求人誌を見て電話をして面接を受けにこの市役所に来ただけなんですが」
「ああ、この冊子ね」
「どう見ても普通のアルバイト情報誌!しかも16時から19時までの郵便物整理のバイト!時間的には夜の19時までってのがおかしいと思ったけど。役所って17時には終わるって思ってたし」
「それは人間のお役所のお話。この役所は24時間体制だから、本当の仕事は井筒君の希望で学校終わりから門限まででも構わないのよ?」
「いやいや、俺は人間なんで人間の働くところで働きます。じゃあ失礼します」と一応深々とお辞儀をして席をたとうと思ったのに全く体が動かず、「そんなこと言わずにお茶どうぞ」と呑気に勧めてくる伊邪那美命さん。
「まずね、井筒丈史君。この冊子は普通の人のアルバイト情報誌で間違いないの。そして、そこにこの役所のアルバイトを記載した。もちろん普通の人には見えないわ。見えるのはそうね……今の人はなんというのかしら?霊感?みたいな勘の鋭い人。うーん、違うかな。波長の合う人と言えばいいのかしら?」
「そんなものありません」
「あったから見えたのよ。それに、時給という所にも1200円~ってちゃんと書いたし」と情報誌を冊子と呼び、求人広告に間違いがないか探しているが、とにかく帰りたい。
なのに、「そうね、郵便物の仕分けの仕事もあるのだけれど、受付も足りてないの。貴方なら何にも動じないと思うし、この仕事合ってると思うのよ。助けると思って少しだけ……明日一日だけでも……」
「お断りします」
「じゃ、じゃあ、今日見学だけでもして一日考えてくれないかしら?」
まあ、滅多にないことだから見学だけと言うと体が動いたので、席を立って伊邪那美に着いて一通り役所内を見て回ったが、高天原だの、黄泉の国だのと変な看板以外は総合受付、環境課、建設課、福祉課と普通の案内板も。
見たところは普通の市役所と構造も変わらないのに、来てる人達が人間のようで人間ではないことだけは分かってしまう。
「今日は見学でいいですよ」と超絶目の下に作ったクマの顔を近ずけて話してきたのは、伊邪那美命というとても偉い神様らしい。
「あの、俺は求人誌を見て電話をして面接を受けにこの市役所に来ただけなんですが」
「ああ、この冊子ね」
「どう見ても普通のアルバイト情報誌!しかも16時から19時までの郵便物整理のバイト!時間的には夜の19時までってのがおかしいと思ったけど。役所って17時には終わるって思ってたし」
「それは人間のお役所のお話。この役所は24時間体制だから、本当の仕事は井筒君の希望で学校終わりから門限まででも構わないのよ?」
「いやいや、俺は人間なんで人間の働くところで働きます。じゃあ失礼します」と一応深々とお辞儀をして席をたとうと思ったのに全く体が動かず、「そんなこと言わずにお茶どうぞ」と呑気に勧めてくる伊邪那美命さん。
「まずね、井筒丈史君。この冊子は普通の人のアルバイト情報誌で間違いないの。そして、そこにこの役所のアルバイトを記載した。もちろん普通の人には見えないわ。見えるのはそうね……今の人はなんというのかしら?霊感?みたいな勘の鋭い人。うーん、違うかな。波長の合う人と言えばいいのかしら?」
「そんなものありません」
「あったから見えたのよ。それに、時給という所にも1200円~ってちゃんと書いたし」と情報誌を冊子と呼び、求人広告に間違いがないか探しているが、とにかく帰りたい。
なのに、「そうね、郵便物の仕分けの仕事もあるのだけれど、受付も足りてないの。貴方なら何にも動じないと思うし、この仕事合ってると思うのよ。助けると思って少しだけ……明日一日だけでも……」
「お断りします」
「じゃ、じゃあ、今日見学だけでもして一日考えてくれないかしら?」
まあ、滅多にないことだから見学だけと言うと体が動いたので、席を立って伊邪那美に着いて一通り役所内を見て回ったが、高天原だの、黄泉の国だのと変な看板以外は総合受付、環境課、建設課、福祉課と普通の案内板も。
見たところは普通の市役所と構造も変わらないのに、来てる人達が人間のようで人間ではないことだけは分かってしまう。
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