黄泉津役所

暴露

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「志那さん！」

「こんにちは。仕事はどう？」

「忙しくて。先にご飯取ってきます！」

今日は絶対に肉を食う！と「とんかつ定食大盛り」と頼んで席につき、頂きますと食べながらいつ来たのかと聞くと、来たばかりで闇之助待ちだという。

「昼前って聞いてました」

「待っててくれたら良かったのに、闇龗も忙しいんだろうね。座敷童子が来たんだって？」

「桃ちゃんて家で呼ばれてます」

「みんな噂してるから。可愛らしい名前にしたんだね」

ももの話をすると笑っていたが「小さいとはいえ神だから、怒らせたりはしないようにね」と言われる。

「家から出ていくからですか？」

「派遣ではないのなら出ていかないだろうけど、人である丈史君や家族の方が神気に長く触れるのは良くないから」

「怒ることあるのかな？ニコニコしててのんびりした感じの子だし」

「稀にあるんだよ。大宜都さんが今日のおやつはいちご大福と言っていたんだよ。今それを待ってるんだ」

いちご大福かぁととんかつを頬張りながら、この後食べれるかな？とお味噌汁を飲む。

「志那さん、あの……闇之助に聞いたんですけど」と言葉の話をする。

「私も闇龗には注意したんだ。君は神や妖を惹きつける何かがあると。だから、一言主の所は行った方が良いと言ったんだけど」

「また来いって言われました。俺が何も願わないって言ったから」

「何故、願わなかったんだい？」

「んー、一言ってのに引っかかって……かな？」

「次は普通に思っていることを話せばいいよ。一言の願いと言っても、例えば一言だけ金！と言ってもなんの金か分からない。だから、宝くじがあたっていくら欲しいとか。そんな感じでいいんだ」

「一言じゃないじゃないですか。俺てっきり一言で済まさないといけないのかと思って……」

お茶を飲んで、いちご大福は昼休憩にしようと返却だけしに行き、自販機でコーヒーを買って戻り、この前、雪女さんを見た事を言う。

志那さんの話は分かりやすく、話していて楽しいがやっと闇之助が「またせたな」とご飯といちご大福を持ってきたので、志那さんもコーヒーを買いに行き、「和菓子とコーヒー合うんだよね」といちごの甘酸っぱさと餡子が絶妙だと食べている。