黄泉津役所

新しい生活へ

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それから数日後、ピンポンと朝早くからチャイムが鳴り、出るとお役初代軍団プラスアルファ！

「朝からこんな大勢で来んな！」と扉を閉めようとすると「あらあら、おはようございます。暑くなりましたねぇ」と祖母がリビングと和室に通し、「冷たいお茶です」とみんなに配った中に高龗神。

静かすぎて気づかなかった！

「お、みんな揃ってたか」とやっと戻ってきた闇之助。

早速一発入れるものの、まだ踏ん張れなくてお子ちゃまパンチ！

「おかえり」

「おう、ただいま」

以前より人らしく話してくれるのでさらに親近感は湧くが、また高龗神が嫉妬したらどうしよう！

「朝からすいません。これいただき物なのですがお茶請けに食べませんか？」と月読さん。

くず餅にかりん糖餅に何故か餅づくし。

「ほほほ。いくつか家族にも頂いてもよろしいですか？」

「もちろんです」

八上さんが取り分けて、ほかのみんなにも配られるのだが、来たのは月読さんと八上さん。
酒呑童子に茨城童子、大宜都さんに猿田さんに高龗神。

なぜ鬼さん二人も来るんだよ！

そう思っていると、「あ、俺たちは見学だ。あと荷物持ち」とかなり寛いでいる。

荷物持ちぃ？とジローっと月読さんを見ると、「早速ですが、お祖母様」ときちんと正座。

すると闇之助と高龗神が前に出て正座をして深々とお辞儀。

嫌な予感は当たるとよく言うもので、俺の気持ちなど関係なく色んな話が次々と出てくる。

「……ということで、お世話になれませんか？」

「ほほ。なら高龗神様は、高之助でよろしいのかしら？」と楽しそう。

「構いませんよ」

「ほんとによく似てらっしゃるのね」

「祖母殿……俺は怪我をさせてしまって……」

「もう治りましたし、お弁当。食べてくれてありがとう」

「祖母殿！」と膝にしがみついて泣き始め、かなりの泣き虫だなと思ったのは内緒にしようと思ったら、みんなが頭を抱えているのでみんな知ってたのか！と何故か納得。

「月読さん、食費！今までは何とかなったけど、食費ちょうだい」

「役所からの支給で出します。あと部屋はその辺に転がしていただいて構いませんし、今後祭りや祭事などの時には闇之助が高之助を連れて神社に帰ったりするので……」

「分かりました。そうねぇ。丈史、桃ちゃん呼んできて」

言われるままに桃ちゃんと呼ぶと、「もも、たくさんのひとヤダ」と言われるので、おやつもあるよと連れていくと、嫌だと言っていたのに「つくよみさまー」としっかり膝の上。

「桃ちゃん、この高之助なんですけど、同じおうちに住んでもいいですか？」とご機嫌伺い。

「いいよー」

「あ、あのね桃ちゃん」

「なぁに？」

「このお兄ちゃん体が大きいでしょう？」

「うん」

「桃ちゃんのお部屋、お兄ちゃんに貸してあげてくれないかな？」と八上さんが珍しく両手を併せてかなり拝みスタイル。