高嶺の花屋さんは悪役令嬢になっても逆ハーレムの溺愛をうけてます

花野りら

文字の大きさ
62 / 84
第一部 春

60 セクシー悪役令嬢

しおりを挟む
「デューレ先生、わたし悪役令嬢になろうと思いますっ!」

 なるほど、とうなずくデューレ先生は、わたしの目をじっと見つめた。

「どうして?」
「攻略対象者から嫌われるためです」
「それはグッドアイデアだ。やつらがマリエンヌへの熱暴走をやめるには、それしかない」
 
 わたしは胸の内にある溜まっている思いを吐き出した。
 
「あの、先生……わたし、正直不安です。男子と恋愛したことなんてないから、うまく嫌われることができるかどうか……」

 わたしは肩を震わせて唇を噛んだ。もう、泣きそう。
 
「真理絵なら大丈夫だ」そう言った先生は微笑みをこぼす。
 
 トゥンク、心臓が飛び跳ねた。

 ヤダ……わたし、生まれて初めて父以外の男性から呼び捨てにされた。ウソでしょ、ただ名前を言われただけなのに、こんなにドキドキするなんて、やばい、前を向いていられない。わたしは視線を先生から逸らした。
 
「いいね、そのウブな仕草、たまらない」
「先生……まじめに答えてください、先生は神なんでしょ?」
「ああ、神だが、ひとりの男でもある。いまは……」

 いまは? 訊き返すわたしは首を傾けた。
 
「この身体は仮の姿ってことさ、ちなみに、弟もね」
「ふぇ? フェイも?」

 ブーン、と飛んだフェイはわたしのおっぱいに乗った。
 
「うん、花の妖精って可愛いから、一回やってみたかったんだ」
「……あっそ、コスプレ気分かよ」

 呆れるわたしの声が虚空に響いた。ぴよぴよ、と鳥の鳴き声だけが反応してくれたけど、風の強さは相変わらず強く、わたしの髪やスカートを容赦なく揺さぶる。ついでに、心も。
 
「とにかくあなたたち、わたしを前世に帰れるように協力しなさないよねっ、わかった?」

 こくりとうなずく先生とフェイは笑顔でわたしを見つめた。
 わたしは、ふう、やれやれとため息をついた。「じゃあ、授業があるのでこれにてっ、ふんっ」
 
 ぷりぷりしながらわたしは、屋上の扉を開けて階段を降り、廊下を歩く。校舎のなかは授業ちゅうのため静寂に包まれていた。わたしのおっぱいに乗ったままのフェイは、ほっと安心しきった感じで話しかけてきた。
 
「あんな楽しそうなお兄様を見たのは久しぶりだよ。ありがとう、真理絵」
「別に……わたしは何もしてない。巻きこまれただけ」
「あはは、真理絵は超クールだね」
「それ、褒めてんの?」

 うん、とうなずいたフェイは、ぶーんと虚空を一回転した。
 わたしは頭を掻きながら、やれやれ、とため息をついた。

 ふう、どうもこの妖精は頼りない。

 わたしは肩を落としながら歩き、やがて、教室の前まで戻ってきた。生徒たちの声がかすかに透明の窓から漏れている。のぞくと、なにやら盛り上がっている様子がうかがえた。
 
「じゃあ、しばらく人形になっててね、フェイ」

 え? と大きな瞳をさらに開いた妖精フェイをつまみ上げると、胸ポケットにねじこんだ。ぐえっ、と鳴いていたけど無視した、完全に。

 ガラガラ、と扉を開けて教室に入った。すると、一斉に生徒たちの顔がこっちを振り向いた。きょとん、とするわたしは、なに? と誰とでもなく訊くと、いきなりベニーが叫んだ。
 
「わあああ! マリリンのスカートが短くなってるぞぉぉぉ!」
 
 うふふ、やはり気づいたようね。
  
 さあ、見なさい男子たち、特にソレイユとロック!
 わたしの悪役令嬢っぽい華麗なる美脚を! 
 
 って……あれ?
 
 わたしは強烈な違和感を覚えた。何かが違うわね……。
 教室を見回すと、みんなの席がシャッフルされていた。
 
 え? 待って、わたし席ってどこにいったの?

 わたしは頭のうえにクエッションマークを浮かべていると、ニコル先生が声をかけてきた。
 
「フローレンスさん、あなた何をやっているの? はやく扉を閉めてなかに入りなさい」
「あ……はい」
「まったく……あなたのトイレが長いからパートナー決まっちゃたわよ」
「ふぇ?」
「あなたのパートナーは……」

 ニコル先生がすべてを言う前に、やあ、と爽やかな声が響いた。
 わたしは一瞬で、その人物が誰なのかわかった。
 なんで、なんで……なんで、あなたなのぉぉぉぉ!
 
「よろしく! マリ。私がロミオだ」
「いやいやいやいや、ちょっと待ってくださいっ!」
「どうした? そんなに嬉しがるなよ、マリ・フローレンス」
「違う違う! 嬉しくないし、意義あり!」

 わたしは、ビシッと挙手するとニコル先生を見つめて抗議した。
 首を傾けるニコル先生は、なにか問題でも? とつぶやく。
 
「大問題です! わたしはソレイユくんのことが好きではありません。むしろ、嫌いなくらいですっ! 話たくもありません」ぷんぷん。

 しーん、と教室じゅうが、水を打ったかのように静まり返った。
 あ、やばい、さすがに言い過ぎたか……と思い、ソレイユの顔をのぞくと……。

 あれ? 

 頬を赤く染めて唇を噛んでいるでないか! 

 きゃあああ、なんで興奮しているのよ、変態か? ドMか? ソレイユは、ククク、と不適な笑みを浮かながら悪魔のようにささやく。
 
「話したくもない相手と……マリ、君はこれから愛の芝居をするんだ。偽りのな……」
「やめてぇぇぇ」
「ダメだ、もうすでにみんなパートナーを決めている」
「な、なんですって?」

 黒い衝撃が走ったわたしは、ぐるんと首を振って周りを確認する。
 
 ロックはメリッサと組んでいた。
 
「メリッサには悪いことをしたからな、これがけじめだ」

 そう言ったロックは、照れながら指先で鼻をかいた。

 か、かっこいいじゃない、ロック。

 とうのメリッサは、まだ許してないんだからねっ! なんて言ってツンデレする始末。あら、金髪ドリルっぽい仕草だこと。割とお似合いかも、この二人。
 
 一方、ルナはありきたりなモブ男子と組んでいた。

 二人とも席に座ってお見合いみいたな感じになっている。うーん、なんとも微笑ましい。彼の容姿はフツメンと言ったところ。もちろん名前などないモブちゅうのモブ。

「なんか、この人があたしの歌が好きだって言うからさ、組んじゃったの、えっへへ」ルナがデレる。モブ男子は、ども、とわたしに挨拶。

 は? なにこいつ。

 モブ男子のくせに気取ってるんじゃないわよ。わたしは悪役令嬢になると決めていたので、怖いもの知らず。ダガーをぶん投げるがごとく、挑戦的な言葉を放った。
 
「モブ男子の分際でルナスタシアと組むなんて、あなたいい度胸してるじゃない」

 わたし、マリエンヌの身長は170センチ。立ったまま氷のような視線で相手を見下す。席に座っているモブ男子は子どもも同然。あわわ、と悲鳴にも似たような声をあげた。それでも……。
 
「いいの、マリ」ルナは慈愛に満ちた微笑みを浮かべた。
 
 しかし、わたしは引き下がらない。
 悪役令嬢たる以上、甘え上手でもある。
 でもぉぉ、とルナに抱きついたわたしは、耳に吐息を吹きかけた。
 ルナは満更でもなく、えっへへ、と嬉しそうに微笑んだ。
 うふふ、やはり、ルナもボディタッチに弱いみたい。特に耳。わたしと一緒ね。
 
「お願い、ルナ……わたしソレイユのこと本当に嫌いだから変わってえ」
「えええ……マジでえ?」
「うん、どうせルナだってこの人のこと好きじゃないんでしょ?」
「うーん、そうだけどぉ、この人あたしの歌を好きって言ってくれたしなあ」
「ルナの歌はみんな好きだよぉ」
「あ……」

 ぽっと頬を赤く染めいていたルナは、う、嬉しい、と言って両手で顔を隠した。よし、ルナが照れるぅぅ! かわいいから、男子たちの視線が注がれてる。
 
 ん?
 
 違うルナじゃない、男子たち……わたしのことを見てる? ソレイユとロックの二人はガン見していた。ちょっと、こっち見ないでぇぇぇ!
 
「ねぇ、ルナぁ、ソレイユとその男子を変わってよぉ」
「しょうがないなあ」

 ルナは、すくっと立ち上がるとソレイユに近づいていった。
 
「なんかね、マリはソレイユのことが嫌いだから変わって欲しいんだってさ」
「ぐぬぬ……」

 ソレイユは、ガクッと頭を下げてうなだれた。
 それでも、よく顔を見ると、ニヤニヤと微笑を浮かべていた。
 うわあ、嫌いって言われたのに、嬉しそうにしてる、これってもしかして……。不思議に思っていると、横からベニーが声をかけてきた。

「おい、マリリン。なにソレイユをいじめてるんだ?」
「別にいじめてないし」
「そっか? だって、ソレイユのやつ喜んでるじゃないか」
「あ、やっぱりベニーもそう思う?」
「うん、もっと悪役令嬢っぽい攻撃でないと嫌われないかも、だぞ」
「たしかに……」
「がんばれっ! マリリン」

 えいえい、おー! 

 とチアリーダーっぽく応援してくれたベニーは、隣の席に座る男子のほうを向くと、「さあ、眼鏡くんやろっか」と言った。
  
 え? ベニーの相手ってそれ? 
 
 それって言い方も失礼だけど、見るからに、それはオタク男子だった。ヒョロっとした体型は骨張ってて、寝癖はぴょん跳ねしていた。
 
「あの、あの、あの」

 どもりまくる口調でベニーに向かって手を伸ばす仕草は、アイドルに握手を求める人間の動作と似ていた。すべてが、不器用でぎこちない。
 
「よよっよよ、よろしくお願いしますよぉぉ、ベニーさぁぁぁん」
「ああ、よろしくだぞ」

 ベニーは眼鏡くんと握手した。ニヤつく彼の顔がキモい。

 おいおい! どうなってるの?
 
 わたしはベニーの耳もとで、ささやくように質問した。
 
「ちょっとベニー、その人が好きなの?」
「全然好きじゃないぞ」
「じゃあ、なんで?」
「眼鏡くんがベニーのことを好きみたいだぞ」

 あ、察し。
 
 ベニーは演劇部の踊り子で、言わば、アイドルみたいな存在。
 よって、このようなオタクから好かれることが多い。
 どもった言葉でベニーに、すすす、好きですって告白する眼鏡くんが目に浮かんできた。
 わたしはひとり、納得しながら、周りの生徒たちを観察した。
 みんなそれなりにパートナーを見つけて、芝居を始めていた。
 ふと、ソレイユ、ルナのペアが気になったので、様子をうかがった。
 
「じゃあ、ソレイユ、あたしとやろ」
「うむ……作戦を練らなければ」
「なにを言ってるの? 作戦?」
「いや、なんでもない、さあ、やろうか、ルナ・リュミエール」
「うん……」

 ソレイユのやつ、なにか企んでいるわね。

 わたしは腕を組んで顎に拳を当てた。お決まりの推理ポーズ。すると横から、あのぉ、と尋ねてくるモブ男子がいた。うるさいわね、いま推理ちゅうなんだけど。
 
「なに?」
 
 と言ってわたしは振り返る。もちろん冷たくあしらうように。
 
「僕らもやりましょう……本当はルナスタシアさんがよかったけど」
「あなたって何様? モブのくせに偉そうに」
「モブ? なんですかそれは?」
「なんでもないわ。仕方ない、わたしと組めるんだから光栄に思いなさい」
「なんだかマリエンヌさんって悪役みたいですね……セクシーな感じがします」
「殴るわよ」

 ひえっ、と凍りつくモブ男子は、ガクブルに震える手で教科書を開いていた。
 
 それでも、少しだけ、本当に少しだけ、わたしの心が躍った。
 
 やだぁ、わたしってセクシーなの? きゃああ、男子に褒められちゃった。ひゃっほう! 満更でもなく嬉しくて、わたしは思わず微笑んでしまう。するとそのとき、背後から恐ろしほどの殺気を感じた。
 
 ん? 

 と振り返ると、ソレイユとロックが、じっとモブ男子を睨んでいた。
 嫉妬心に燃える炎が、その瞳の奥で、ぐらぐらと揺れていた。
 
 うふふ、憎悪を抱いてらっしゃる……もう一押しね。
 わたしは教科書に目を落とすと朗読した。
 
「ああ、ロミオ様、ロミオ様! なぜあなたは、ロミオ様でいらっしゃいますの? お父様と縁を切り、家名をお捨てになって……もしもそれがお嫌なら、せめてわたくしを愛すると、お誓いになって下さいまし。そうすれば、わたくしもこの場限りでキャピュレットの名を捨ててみせますわ」

 モブ男子は、おずおずとわたしの朗読に重ねた。

「だ、だ、黙って、も、も、もっと聞いていようかぁぁ、それとも……声をかけたものか?」

 わたしは目のまえに座るモブ男子と偽りの愛の芝居を始めた。息を吹きかけるように、そっと、わたしなりのセクシーな口調で。

 ギシッと椅子を引きずったわたしは、ロミオに成り切った彼に肉薄した。
 それと、女が男を誘惑するみたいに、足を組んで、美脚アピールのおまけつき。普段は見えない太ももの内側が、チラッと見えるようにも、した。もちろん、ゆっくりエッチな感じで。そのとたん、朗読していたモブ男子の目線がわたしの脚に注がれた。鼻の下を伸ばし、いやらしい目をしていた。ヤダ……キモい。
 
 その瞬間! 
 
 突然、ロックが飛び跳ねるように立ち上がった。その反動で座っていた椅子が、ガシャンと大きな音を発して倒れた。
 
「おい! てめえ、マリから離れろや!」

 ロックの怒鳴り声に反応するように、教室じゅうの物音がいっさい消えていた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

❲完結❳乙女ゲームの世界に憑依しました! ~死ぬ運命の悪女はゲーム開始前から逆ハールートに突入しました~

四つ葉菫
恋愛
橘花蓮は、乙女ゲーム『煌めきのレイマリート学園物語』の悪役令嬢カレン・ドロノアに憑依してしまった。カレン・ドロノアは他のライバル令嬢を操って、ヒロインを貶める悪役中の悪役!    「婚約者のイリアスから殺されないように頑張ってるだけなのに、なんでみんな、次々と告白してくるのよ!?」   これはそんな頭を抱えるカレンの学園物語。   おまけに他のライバル令嬢から命を狙われる始末ときた。 ヒロインはどこいった!?  私、無事、学園を卒業できるの?!    恋愛と命の危険にハラハラドキドキするカレンをお楽しみください。   乙女ゲームの世界がもとなので、恋愛が軸になってます。ストーリー性より恋愛重視です! バトル一部あります。ついでに魔法も最後にちょっと出てきます。 裏の副題は「当て馬(♂)にも愛を!!」です。 2023年2月11日バレンタイン特別企画番外編アップしました。   2024年3月21日番外編アップしました。              *************** この小説はハーレム系です。 ゲームの世界に入り込んだように楽しく読んでもらえたら幸いです。 お好きな攻略対象者を見つけてください(^^)        *****************

【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。

樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」 大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。 はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!! 私の必死の努力を返してー!! 乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。 気付けば物語が始まる学園への入学式の日。 私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!! 私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ! 所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。 でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!! 攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢! 必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!! やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!! 必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。 ※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。

ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない

魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。 そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。 ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。 イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。 ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。 いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。 離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。 「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」 予想外の溺愛が始まってしまう! (世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

転生したら、実家が養鶏場から養コカトリス場にかわり、知らない牧場経営型乙女ゲームがはじまりました

空飛ぶひよこ
恋愛
実家の養鶏場を手伝いながら育ち、後継ぎになることを夢見ていていた梨花。 結局、できちゃった婚を果たした元ヤンの兄(改心済)が後を継ぐことになり、進路に迷っていた矢先、運悪く事故死してしまう。 転生した先は、ゲームのようなファンタジーな世界。 しかし、実家は養鶏場ならぬ、養コカトリス場だった……! 「やった! 今度こそ跡継ぎ……え? 姉さんが婿を取って、跡を継ぐ?」 農家の後継不足が心配される昨今。何故私の周りばかり、後継に恵まれているのか……。 「勤労意欲溢れる素敵なお嬢さん。そんな貴女に御朗報です。新規国営牧場のオーナーになってみませんか? ーー条件は、ただ一つ。牧場でドラゴンの卵も一緒に育てることです」 ーーそして謎の牧場経営型乙女ゲームが始まった。(解せない)

《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?

桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。 だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。 「もう!どうしてなのよ!!」 クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!? 天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

【完結】氷の王太子に嫁いだら、毎晩甘やかされすぎて困っています

22時完結
恋愛
王国一の冷血漢と噂される王太子レオナード殿下。 誰に対しても冷たく、感情を見せることがないことから、「氷の王太子」と恐れられている。 そんな彼との政略結婚が決まったのは、公爵家の地味な令嬢リリア。 (殿下は私に興味なんてないはず……) 結婚前はそう思っていたのに―― 「リリア、寒くないか?」 「……え?」 「もっとこっちに寄れ。俺の腕の中なら、温かいだろう?」 冷酷なはずの殿下が、新婚初夜から優しすぎる!? それどころか、毎晩のように甘やかされ、気づけば離してもらえなくなっていた。 「お前の笑顔は俺だけのものだ。他の男に見せるな」 「こんなに可愛いお前を、冷たく扱うわけがないだろう?」 (ちょ、待ってください! 殿下、本当に氷のように冷たい人なんですよね!?) 結婚してみたら、噂とは真逆で、私にだけ甘すぎる旦那様だったようです――!?

処理中です...