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10 ボディメイカー
10ー4 祭りですか?
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10ー4 祭りですか?
それでも望むものがいる以上は、わたしたちは、彼らに新しい肉体を与えたかった。
そんなことでわたしたちが思い悩んでいた頃の事だ。
王都からの使者が来ることになった。
この治療院が他領の治療院に比べて多くの人々を社会復帰させていることに興味を持った誰かがいるらしい。
そんなことほっといてくれよ!
どうせ、今までだって、なんにも国は、してくれなかったんだしな!
「使者なんか断ればいいじゃん!」
わたしがそう言うとライナス先生が難しい顔をした。
「使者が問題なんだよ」
使者の名は、ロドリー・フェン・ダム・グレングルド。
つまり、王弟殿下だった。
「なんでまた、そんな大物が?」
「たぶん国は、我々が思っている以上にこの治療院に興味を持っているのだろうな」
ライナス先生が憂鬱げに吐息を漏らした。
それが一週間前の話だ。
突然に連絡が入り、大公閣下は、すでに王都を出られたということだった。
とにかくわたしたちは、大公閣下のために急遽歓迎会を開くことになった。
またか!
私は思ったが、このお貴族様の国家では仕方がない。
その頃には、車イスは全員に行き渡っていたしパーティーには、参加したいと望む人は誰でも参加できることになった。
本当に、娯楽の少ない世界だからな!
治療院の職員も利用者も、このフェブリウス伯爵領の民たちもみな、パーティーを楽しみにしている様だった。
パーティーには、この治療院の院長であるライナス先生はもちろんのこと、領主であるご主人様も出席することになった。
まあ、大公閣下からの申し出でごく小さなパーティーにするようにとのことだった。
だがしかし!
こんなチャンスを見逃すわたしではないのだよ!
わたしは、このパーティーをフェブリウス領をあげてのお祭りにすることにした。
またまた、宝くじを発行することにした。
『祝大公閣下来訪宝くじ』の発売に、それに、歓迎会の日には、クロイツの街中に屋台やら出店を出展許可を出すことをご主人様に提案した。
わたしは、そこでリハビリ室でみなで作ってもらった篭も出品することにした。
それでも望むものがいる以上は、わたしたちは、彼らに新しい肉体を与えたかった。
そんなことでわたしたちが思い悩んでいた頃の事だ。
王都からの使者が来ることになった。
この治療院が他領の治療院に比べて多くの人々を社会復帰させていることに興味を持った誰かがいるらしい。
そんなことほっといてくれよ!
どうせ、今までだって、なんにも国は、してくれなかったんだしな!
「使者なんか断ればいいじゃん!」
わたしがそう言うとライナス先生が難しい顔をした。
「使者が問題なんだよ」
使者の名は、ロドリー・フェン・ダム・グレングルド。
つまり、王弟殿下だった。
「なんでまた、そんな大物が?」
「たぶん国は、我々が思っている以上にこの治療院に興味を持っているのだろうな」
ライナス先生が憂鬱げに吐息を漏らした。
それが一週間前の話だ。
突然に連絡が入り、大公閣下は、すでに王都を出られたということだった。
とにかくわたしたちは、大公閣下のために急遽歓迎会を開くことになった。
またか!
私は思ったが、このお貴族様の国家では仕方がない。
その頃には、車イスは全員に行き渡っていたしパーティーには、参加したいと望む人は誰でも参加できることになった。
本当に、娯楽の少ない世界だからな!
治療院の職員も利用者も、このフェブリウス伯爵領の民たちもみな、パーティーを楽しみにしている様だった。
パーティーには、この治療院の院長であるライナス先生はもちろんのこと、領主であるご主人様も出席することになった。
まあ、大公閣下からの申し出でごく小さなパーティーにするようにとのことだった。
だがしかし!
こんなチャンスを見逃すわたしではないのだよ!
わたしは、このパーティーをフェブリウス領をあげてのお祭りにすることにした。
またまた、宝くじを発行することにした。
『祝大公閣下来訪宝くじ』の発売に、それに、歓迎会の日には、クロイツの街中に屋台やら出店を出展許可を出すことをご主人様に提案した。
わたしは、そこでリハビリ室でみなで作ってもらった篭も出品することにした。
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